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黒巣真音 @catnap_7
キャラクター的には、嫌いではなかったのだけれど、どうにも、そういう対象に見えなかったのだ。だから、適当な距離感を保って、二人きりで会ったりは、しなかった。そんな彼が、私に、好きだと言った。#twnovel 「うんうん、私もあんたのこと、好きよ」「そんな、軽い気持ちじゃねぇよ」
黒巣真音 @catnap_7
スイッチ入りました、とばかりに。温厚な彼が怒った。嫌、どちらかといえば、絶望とか失望とか、そういった類の、切なげな怒り方だったように思う。流石にやっちゃったなぁ、と思いつつも、何も言えなかった。#twnovel だって、私と君は友達でしょう。私の言葉に彼は、そうだな、と呟いた。
黒巣真音 @catnap_7
…を、こうして。って、お前聞いてるのかよ」「あ、ごめん。…聞いてなかった」あの日から、色んなことが、うまくいかない。彼の悲しそうな顔が、頭から離れないのだ。けれど、視界に映る彼は、いつも通りの温厚な笑み。#twnovel なんで、私ばかりがあいつのことを考えなきゃならないんだ。
黒巣真音 @catnap_7
しかしながら、まんまと彼の策略にハマってしまった気がする。イライラが収まらないから、彼を呼び出した。いつもグループで使ってる、寂れた店。#twnovel 「あんたさ、あれ、どれくらい本気だったの?」「あれ、って?」「あの、好き、って奴よ!」恥ずかしくて怒ったような口調になる。
黒巣真音 @catnap_7
なんとも言えない表情の彼。嬉しそうな悲しそうな怒ってるような、その全部のような。#twnovel 「今ここで、キスしたいくらい本気。グループの他のやつはみんな知ってて、背中押してくれた。本気じゃなかったのは、お前だけだよ」「…そう。誤魔化したりして、悪かったわ」
黒巣真音 @catnap_7
いいよ、と彼。優しい何時もの顔。「でもね、本当に、まだ、友達としてしか考えてなくて」「待つよ。でも、ちゃんと考えろよな」「うん」「じゃあ、帰るか。送るわ」そんなやりとり。#twnovel 隣に並ぶ彼が、彼氏だったら。一生懸命、考えた。優しいのだ。気が利くし。顔も悪くない。
黒巣真音 @catnap_7
でも。そう考える自分が馬鹿らしくなった。結局逃げていたのだ。関係が変わることから。グループに変化が起こることから。#twnovel 家の前についた。「あのね、付き合ってあげてもいいわよ」「っ本当か?」「うん。嫌いじゃないし」「じゃあ、そのキ「キスはまだダメ」「だよな」「うん」
黒巣真音 @catnap_7
キスをしないで。でも、ちゃんと、好きだから。 きっともっと好きになれる予感がした。 fin

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