リヴィング・ウェル・イズ・ザ・ベスト・リヴェンジ #6
……「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」決断的殺意のもと、ニンジャスレイヤーはインターセプターを無慈悲に殴り続けた。「……」左腕を振り上げる。ハイクを詠ませる力もない。陰惨なイクサだ。手強い敵だった。だがこれは始まりなのだ!「……イヤーッ!」「サヨナラ!」96
2013-11-22 02:02:37インターセプターを爆発四散させたニンジャスレイヤーは、しめやかに屋形船のザシキの外へ進み出た。その右腕はだらりと垂れ、もはや新たなブレーサーの生成もままならない。バラバラとヘリのローター音が聴こえる。更に、ニンジャらしき圧倒的な存在感が幾つか、運河の両岸に感じられる。 97
2013-11-22 02:07:04「アカチャン。オッキクネ」「ドコドコどこにもいない?それなら我々我々が駆けつけて何でも?」「成分40倍」「アマーイ」享楽的広告音声。渦巻くネオンの明かり。ニンジャスレイヤーは思考する。まず治療が必要だ。そして、フージの施設から奪った情報の解析。ヴォーパル師への送金……。98
2013-11-22 02:11:49大使暗殺に関わったニンジャはまだ居る。カメレオンという名の女ニンジャだ。それを以って最初の狼煙の完成とする。そののち、あの場に居合わせた幹部級らしき者らの居場所を突き止める。そしてアガメムノン……シズケサを尋問し、訊き出した情報……世界を支配していた一族……「笑わせるな……」99
2013-11-22 02:16:46バラバラバラバラ……ヘリのローター音が大きい。ニンジャスレイヤーは暗い運河へ身を躍らせた。一瞬後、ヘリの漢字サーチライトが水面を照らし、彼を追った。ニンジャスレイヤーは暗い運河を……。 100
2013-11-22 02:18:30……静かな朝焼けが、タマ・リバーの土手をオレンジに染めてゆく。二人の若者は草の上に仰向けに寝転がり、動くことはない。血塗れで、顔もひどく腫れ上がっている。二人のうち一人が、朝焼けの色彩に薄目を開ける。彼は溜息ともうめき声ともつかぬ小さな声を漏らし、再び、目を閉じた。 101
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