2013-12 Twitter 140字で作文(BL仕様)
「キスは?」「学校の廊下だぞ、誰かきたら困るだろ」「顔見ただけじゃ別れ難いよ」「目閉じろ」「んっ」唇へぐいと押し入ってくる甘みに僕は目を見開いた。「これ飴じゃん」「甘い気分に浸りたいんだろ?放課後まで我慢しろ、夜は期待していいぞ」耳元で囁かれ、僕は膝から崩れ落ちた。
2013-12-02 05:35:17「誕生日おめでとう」「サンキュ。控え室でお茶でもどう?」「主賓がいなくて平気?」「劇場での挨拶は終わったし、そろそろお開きになるから大丈夫。隙間時間を有効活用しないと密会できないだろ」「僕は純粋にお祝いにきたのに」「なおさら俺の喜ぶことしてくれよな」彼の笑顔に僕は小さく頷いた。
2013-12-03 05:49:39「虹だ」「高台からみようぜ」「うん」坂道を登りはじめるとストライドの違う彼と差が開いた。「頑張れ、上についたらご褒美やるぞ」「飲み物?」「もっと効果あるやつ」「栄養補助食品?」「近いかな」「よし到着!ご褒美頂戴。んっ」「効いたか」「うん」彼にキスされ、僕の心にも虹がかかった。
2013-12-04 06:10:24待ちあわせの駅に彼がこない。雨風が強くなり小さな駅舎に吹き込んだ。「忙しい人だし、またドタキャンかな」急に哀しくなり涙が溢れ僕は泣きじゃくった。「こんな可愛い子を泣かすなんて俺は酷いな」「雨に濡れたの」「強がるなよ遅れてごめん」彼に抱きしめられると同時に雨があがり青空が広がった。
2013-12-05 05:40:04小石が入ったと靴を脱いだ一瞬の隙を犬に突かれた。「俺の靴返せ!」犬が逃げ込んだカフェに入ると、靴は犬に好きにされ、涎まみれになっていた。「君の?ごめんね、かかと汚れたろ」跪いた男が俺の足をハンカチで拭いた。「高そうなので拭くなよ」周囲に注目され、俺は顔から火がでる思いをした。
2013-12-06 05:51:21僕は彼と浴室にいた。「途中で雨に降られるなんてついてない。星座観察したかったな」「また見られるだろ」「今夜の星の位置がよかったの」「痛っ、噛みつくなよ」「胸に北斗七星刻んであげる」「痕消えるまで毎晩俺のこと観察しにくるならいいぞ」「それもいいね」二人で笑うと湯船の湯が跳ねた。
2013-12-09 05:41:38「ひゃっ、学校で首筋なぞらないでよ」「糸くずついてた」「なんだ……」がっかりして僕は俯いた。「首、性感帯だったな」彼がまた僕の首筋をなぞり、僕は肩をすくめた。「早く帰ろうよ」「そうだな。うちよっていくか?」「うん」僕が頷くと、彼が実は糸くずがついてたのは嘘だと小声で告白した。
2013-12-10 05:38:30僕は病院へ彼のお見舞いにきた。「外へでて平気なの?」「ずっと寝てると頭痛くなるんだよ」「ぷっ、今もベンチで寝てたくせに」僕につられて彼も笑った。「いたた。笑わすなよ、傷口開くからやめろ」「それだけ笑えれば平気だね。安心したよ」彼によりかかると、僕も午後の日差しのまどろみに落ちた。
2013-12-11 06:09:36「酷い雨だったな。お、おい」「ずぶ濡れで気持ち悪い」玄関で僕が服を脱ぎだすと彼が目を丸くした。「歩いたら床の上濡れちゃうもの」「だからって全裸になるなよ」「お風呂入っちゃおうよ」「それだけじゃすまないぞ」「身も心も温まるってこと?」「そうだ」浴室に連れ込まれた僕は彼と愛しあった。
2013-12-12 05:34:28「おかえり姫君」「何、このむっとする匂いは?」一歩玄関に入るとバラの花びらが舞った。「床の上までかよ、何考えてんだ」「君を抱くための準備さ。花に囲まれて素敵だろ」「俺だけじゃ役不足ってこと?」「より良くしようと思って…」「あんただけいれば俺は満足だよ」いうなり彼が抱きついてきた。
2013-12-13 05:41:13「裸足で海辺走ると危ないぞ」「痛っ」座り込んだ僕の足を彼が覗き込んだ。「ガラスで切ったか。ポイ捨ては頭にくるな。ほら背中に乗れ」「重いよ」「遠慮すんな、傷口にばい菌入ったら大変だろ」「ありがとう」「しっかり掴まってろよ」「うん」彼の背中に密着し体温を感じると、幸福な気分になった。
2013-12-16 05:46:23「食べるか?オレンジ好きだろ」「うん」好物を貪り食っている彼は俺が扉に鍵をかけたことに気がついていない。これで密室完成。奇麗好きな彼のことだ、汚れた手で鍵を開けることはないだろう。「ねぇ、ふきん持ってきてくれる?」「俺が舐めて奇麗にしてやるよ」指を咥えると彼の顔が真っ赤になった。
2013-12-17 05:39:57