伊東乾先生@itokensteinの「問題を日本だけ、あるいは日本人だけ、更には人類だけに矮小化して考えるべきではないと思うのです。」

今私たちが直面する問題、とりわけ人類史(たかだか8000年)全体と測りあえるほどに長い未来・・・その先でホモ・サピエンスが生き残っているか定かではない・・・絶滅しつつ一部が後続種と混血していたりするのでしょうかネアンデルタール人のように・・・にぶつかるのは専ら放射性廃棄物の問題 by 伊東乾
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Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

Ph.D Prof. Komponist-Dirigent / Raummusik Kollegium Berlin. Habe viele Interesse an der Wissenschaft und am Mitleben dadurch.

伊東 乾(いとう けん)ITO, Ken
東京大学大学院 情報学環・学際情報学府
准教授 学環所属(基幹・流動教員)
http://www.iii.u-tokyo.ac.jp/professor.php?id=379

伊東 乾(いとう けん、1965年1月27日)は日本の作曲家、指揮者、作家。東京都中野区生まれ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/伊東乾_(作曲家)
 
 

Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

地球ができ原初の生命が生まれたのは33億年ほどまえとのことですが、それから20数億年の間は、単細胞の生き物がただただ海の中を漂っていただけ、争いもなく捕食の関係もない・・・そんな原初生命体の直接の子孫って、個人的な印象ですが、ウイルスとか細菌、病気として現存してるんじゃないかなと

2013-12-04 13:07:44
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

暮れは宿題になっていた本2冊に向き合わねばならないのですが、一つはヴァーグナーとか語り物とかの話で、今の頭を整理すればすでに仕事の準備は整っているのでやるだけの状態ですがもう一つずっと考えているのが「人類史~地球誌のレベルから考える<正しく怖がる放射能>」でこちらを念慮しています

2013-12-04 13:10:20
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

つまり日本国内ではついぞみない議論ですが、欧州でこの種の話をすると正に、と反応があるもので、おいおい各国語に訳せるような薄い本の形で人類史・地球誌のレベルで放射性廃棄物の問題をグローバルに考えるメモを2011年紀を生きてしまっている一個人として遺しておかねばならない気がしています

2013-12-04 13:12:16
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

これについてはすでに昨年の東大文学部連続講座「生命をめぐる科学と倫理」などでも繰り返しお話して来ましたが、本当に国内ではこういう議論もっとあってよいと思うのですが。つまり比較的長半減期の放射性廃棄物に含有されるアイソトープを列挙して、それを今から逆算して過去に遡ると何時になるか?

2013-12-04 13:14:09
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

ホモ・サピエンスの歴史にして高々20万年、それが地上の主役になってまだ2,3万年、ヒトが農耕や都市集住などの文明・文化を創るようになって高々8000年程度。でこの間を生き延びた単一国家すら存在しない。日本で言うなら明治以前の文書に法的効力はなく、高々百数十年の寿命しかないと知れる

2013-12-04 13:16:54
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

もっと短いスパンでいえば、一人の個人が社会生活現役でいられるのは3-40年、一人の公務員なり企業人などがある任にあるのはもっと短く、議員の年季も4年とか6年、毎年の人事異動など考えれば、実際問題として私たちはどれほど先の未来まで「責任」をもてるのか?といった事を正面から考えますが

2013-12-04 13:19:02
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

こういう内容は国際言語で問えば一定の反響があるけれど、日本国内ではまったく売れないとして出版社が難色を示す可能性が高いと懸念しているわけです。実際、僕自身の経験でも、世界の良心みたいな観点で記した本はさっさと絶版になってしまう。日本社会の情報消費動向はどうしても瞬間沸騰型であって

2013-12-04 13:20:45
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

「いま」あるいは「これから」、「自分」や「家族」また「自分のいるところ」がどう安全か、危険かといった話題、もっといえばそれが「危険」と指摘するものに注目が集まる傾向が強い。人情としては当然のことでしょう。ただ、ある地域に居住せねばならない人があればその安全に資するのも大切な仕事で

2013-12-04 13:22:22
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

厳しい環境で踏ん張ってがんばっている医師などに、心ない対岸からの罵声が浴びせられたりするのも実際に目にします。そういうの、なんとかならないのか。日本社会のとても残念な現実を、こうしたところで見る気がします。希望を謳うことに水を射す傾向を感じる。絶望を言う方が遥かに容易い事なのに。

2013-12-04 13:24:52
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

堤清二=辻井喬さんと創ってきた「福島以降の能オペラ」で考える中心的な課題、それが実は地球誌人類史のレベルから見た私たちの過去・現在・未来と問うべき問題・目標でした。それは絵に描いた理想というよりリアルな現実、あるいはダーウィン⇔マルクスの限界を超えたゲノム以降の地球誌像であって、

2013-12-04 13:28:51
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

「空想から科学へ」の空想を超えて、21世紀の私たちは、例えば人類がネアンデルタール人を攻め滅ぼし絶滅させた経緯、でも一部は混血して、フランス人などのゲノムの中に生きていたりする現実も粒さに知るようになっています。仮想的な「原初」「始原」を超えて私たちが知ってしまったゲノムの現実と

2013-12-04 13:30:45
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

今私たちが直面する問題、とりわけ人類史(たかだか8000年)全体と測りあえるほどに長い未来・・・その先でホモ・サピエンスが生き残っているか定かではない・・・絶滅しつつ一部が後続種と混血していたりするのでしょうかネアンデルタール人のように・・・にぶつかるのは専ら放射性廃棄物の問題

2013-12-04 13:33:57
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

.@hidetoaizawa 例えば今もメキシコにクレータとして跡が残っている巨大隕石衝突で、全地球的に地震津波の災害、舞い上がった塵埃による寒冷化、これによる莫大な種の絶滅・・・といった地球の今までの歴史があるわけです。同様にアイソトープは環境を変えてしまうリスクがあるでしょう

2013-12-04 14:48:13
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

日本国内では日本政府のエネルギー政策は非常に重要な問題。と同時にグローバルに見れば例えばフランスの様に原子力発電が動力源を支えている国での議論とは噛み合わない訳ですが、仮に全世界で即日原発を全廃しても莫大な量の放射性廃棄物と地球上の生命は10万年単位で付き合って行かねばなりません

2013-12-04 14:50:39
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

そうした、グローバルに見た際の複数の観点、すべてにとって共通の深刻な問題、地球と人類全体に共通する問題の焦点をめぐって、しっかりとした基盤のある議論を続けることが、例えば、短期の営利によって目先を泳がす必要のないアカデミアの観点から非常に大切で、日本のそれが求められています。

2013-12-04 14:52:16
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

問題を日本だけ、あるいは日本人だけ、更には人類だけに矮小化して考えるべきではないと思うのです。これはインフルエンザなどの流行では露骨に分かると思いますが、人間が設定したつもりの国境線や防空圏など空飛ぶ鳥にすら無関係なもの。自然はそんなことではびくともしません。自然法則もまた然り。

2013-12-04 14:55:22