加藤AZUKI(azukiglg)さんの、『特定秘密保護法』の運用についての解説的なお話

本人のtweetに絞ってまとめました。
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加藤AZUKI @azukiglg

その懸念もまた一理あるとは思うが、「今後、永続的に自民党政権のみが成立し続ける」のであれば確かにその懸念は重大事項だろう。が、現行の選挙制度では「大勝した巨大与党は揺り返しによって必ず次の選挙で下野する」という構造になっている。

2013-12-07 09:27:26
加藤AZUKI @azukiglg

郵政選挙で自民が圧勝、4年後に政権交代選挙で民主が圧勝、3年半後に民主断罪選挙で自民が圧勝、恐らく成果を残しても残さなくても3年以内に行われる総選挙までの間に野党が受け皿を準備できれば、自民が下野する可能性はないとは言えない(むしろ環境整備ができるなら大きい)

2013-12-07 09:28:53
加藤AZUKI @azukiglg

特定秘密保護法は「何にでも秘密を作れる=鍵を掛けられる」法律ではないのだが、同時に「箱に鍵を掛けた人間だけが秘密を独占し続けられる法律」でもない。自民政権が秘密を作ったとして、その秘密の箱を解く鍵を下野後の自民政権が持ち去ることができるわけではない。

2013-12-07 09:30:15
加藤AZUKI @azukiglg

秘密の鍵は必ず次の政権にリレーされるわけで、「自民政権が自分に不都合な秘密にかけた鍵を、自分の政敵が開けないことを信頼して手渡す」ということは考えにくい。なぜ 自党の不利益を自党と敵対する政党に手渡すなどと考えるのか。それは考えにくい。

2013-12-07 09:31:44
加藤AZUKI @azukiglg

故に、「自民党に限らず政権が下野して政敵に政権を譲り渡すこと」が【まったく起きない】のであれば冤罪と濫用の可能性は大いに懸念する必要があるが、政権交代が可能である政治体制である以上、冤罪と濫用は運用者の首を絞めることに繋がり兼ねないので、濫用のブレーキにはなっていると思う。

2013-12-07 09:33:17
加藤AZUKI @azukiglg

また、冤罪と濫用は「特定の党が自党のために法を運用する可能性」に対する懸念だが、これとは別に「安全保障上の情報の秘匿を法案の趣旨通りに正しく行ったが、それを【迂闊で暗愚な政権が公開してしまう可能性】を懸念した意見もあった。

2013-12-07 09:34:20
加藤AZUKI @azukiglg

これは、わかりやすく例示すれば、「自民政権が秘密指定した防衛装備の性能を、敵対する中国との宥和と友愛のために、鳩山由紀夫が公開解除してしまう」みたいなケースを考えるとよいかも。「自民政権なら正しく運用可能かもしれないが、下野後の政権が正しく運用しない可能性」を懸念したもの。

2013-12-07 09:35:56
加藤AZUKI @azukiglg

これについて言うと、先の「冤罪と濫用に対する懸念」と実は排他的になるんだけど、「バカに刃物を持たせたくないなら、バカを選ばないことだ」ということになる。つまり、自民以外の政権が暗愚であるという前提に立って警戒するなら、暗愚を選ばない選択を有権者がするしかないし、それができる。

2013-12-07 09:37:19
加藤AZUKI @azukiglg

「自民こそがバカで暗愚に違いないから、自民に運用させるのは危険だ」と考える有権者が多いなら、非自民政権が【自民の悪行・濫用・冤罪・不公正な運用】を特定秘密から解除して公開することが期待されるだろう。有権者は、そのどちらであっても選ぶことができる。

2013-12-07 09:38:42
加藤AZUKI @azukiglg

つまり、特定秘密保護法を「冤罪や濫用可能な悪法であり、正義の政権がそれを正せる」と思う人が多数派なら、自民を下野させることが有権者には可能であるし、「安愚で悪用しかねない政権に渡したくない」と思うなら、自民を下野させないようにすることが有権者には可能だ。

2013-12-07 09:39:57
加藤AZUKI @azukiglg

つまり、運用上の懸念はいずれも有権者の意志で「どちらかマシなほうを選ぶことが可能」であり、そこについては実はちゃんと有権者がコミットできるようになっている、と考えてよいと思う。

2013-12-07 09:40:32
加藤AZUKI @azukiglg

まとめ、かつ繰り返しになるけど、僕は今回成立した特定秘密保護法が「内容条文運用の全てにおいて完全不可欠な法律」だとは思っていない。悪意があるものが悪用する、暗愚なものが愚かな運用をする可能性を内在させていることを完全に払拭はできないだろう。つまり、改正の余地は確かにある。

2013-12-07 09:42:31
加藤AZUKI @azukiglg

そして、改正に過剰な条件が必要な憲法と違って、この法案は将来的に改正が可能であるとも思う。より「弾力的だが疎漏のない法案」に改正することは可能だろう。既に挙げられている懸念のうち、「冤罪・濫用」について意見がある向きは、改正案に取り組んでいくべきだろう。

2013-12-07 09:44:03
加藤AZUKI @azukiglg

この法案の目的は、(3)犯罪者・潜在的犯罪者・敵対する国などに情報をリークさせないために、(2)情報拡散に関わるマスコミの特定秘密への関与を最小化・制限し、(1)特定秘密を直接扱う立場にある官僚・政治家に、情報漏洩に対して罰則付きの規制を行うものだ。

2013-12-07 09:45:56
加藤AZUKI @azukiglg

この目的そのものは必要なものであることには間違いないので、将来的な改正案はこれらの目的を満たした上で、問題点の穴を塞ぐものになるだろうと思う。現状について100%の出来とは思わないが、これがないよりはあったほうが吃緊の問題の対応は可能になる。

2013-12-07 09:47:01
加藤AZUKI @azukiglg

以上から、条件付き賛成、かつ今次の反対者には将来的な改正に対して今後は注力して貰いたい、と期待する。成立した法案の運用に当たる政権に対しては、奢りを持てば刃は自分に向けられるという緊張感を持ってこれに当たって戴きたい。

2013-12-07 09:48:11
加藤AZUKI @azukiglg

恐らくこれが騒がれるのは週末か精々週明け、今国会終了後の僅かな時間までで、その後はクリスマス、今年の締めくくりでちょっと話題が出て、年が明けたらたぶん原発再稼働か消費税増税に耳目が持って行かれるだろうと思う。この主題が盛りあがるのも精々今くらい。

2013-12-07 09:49:21