自分のもうそうまとめ

自分のもうそうまとめ
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スパン@とりまタイッツー @supancall

虎徹さんは上目遣いにへへへ、と笑った。「誤魔化しても無駄です」「うへぇ」「ま、どうせセックスするならと相手に僕を選んでくれたことには感謝しましょう」虎徹さんは僕を見上げて首を傾げた。そんな。顔に僕のをかけたまま、ビリビリに裂けた服で。まるっきり無警戒ですね。不用心ですよ。

2013-12-31 11:14:08
スパン@とりまタイッツー @supancall

「誤魔化さないで」「だから、別に深い考えはねえよ!お前ならまあ、口は堅いし?面倒ねえし?」「面倒ない?本当ですか?自分で言うのも何ですが…相手は 僕 ですよ ?」「う゛っ…それはその」「まあ、それでも僕なら丸め込めると思ったんでしょう?…甘く見られたものだ」ため息をつくと。

2013-12-31 11:00:36
スパン@とりまタイッツー @supancall

「虎徹さん。まずは性転換解除、おめでとうございます」「…おう、ありがとよ。おかげさまで」「そこで質問があります。なぜ僕だったんですか?」「…何が?」「性行為。あなたは解除条件がそれだと聞いて、なぜ相手を僕に?セックスしなければならないと思っていたのでしょう?」「え~?別に」

2013-12-31 10:58:08
スパン@とりまタイッツー @supancall

「…クマノミ!そうか」「え?なになに?」「魚は体外受精です虎徹さん!」「はぇ?!」「つまりぶっかけです顔射です!かかればそれで生殖行為…!」「…はぁ?なんだよそりゃ…て言うかどうしようこれ」虎徹さんは白いものがたっぷりかかった頭を情けなさそうに、ビリビリに破れた服で拭いた。

2013-12-31 10:46:56
スパン@とりまタイッツー @supancall

思いっきり虎徹さんの顔をひっぱがしたが、一瞬間に合わず…!「あっ」「わぁあ!!」顔に、かかって、しまった…「やるじゃねえかどーて…あ?…ああ?」その瞬間、虎徹さんの身体が青く輝いた。「え?」「あ?」…虎徹さんが!虎徹さんだ!!男だ!!戻った!「え、でも何で?まだセックスしてな…」

2013-12-31 10:43:51
スパン@とりまタイッツー @supancall

「バニ-ちゃん。俺の…」口内に迎え入れられて僕の腰が跳ねる。ずぐんと重みが増す。しびれたような間隔が脳を焼く。「こて、つさん…!」「ん、ん…大丈夫…」ちゅぱ、クチュッという音が聞こえて。僕はもう…もう。「駄目、虎徹さん離して」「ん、いいよ…」ジュルッと吸われた!いいよじゃない!!

2013-12-31 10:39:39
スパン@とりまタイッツー @supancall

「気楽にやろうぜ。こんなのは…ただの遊びだ。な?深く考えなくていい…いいから」そう言って虎徹さんは僕のジーンズのベルトを解く。「こてっ…何を」「ナニって、するんだよ抵抗すんな」わああ!手慣れた様子で下衣を解くと、下着をずり下げて僕の!わあ!!咥えた!「あ、あなたよくそんなこと!」

2013-12-31 10:37:12
スパン@とりまタイッツー @supancall

それなのに虎徹さんは。「いーじゃん。気楽にやろうぜ。なんせ情報漏れの心配はいらないし、金もいらねえ、後の心配もねえなんて、こんな楽な相手は他にねえぞ?」なんて言ってケタケタ笑う。違う、僕は単に性行為をしたいんじゃ…「やっぱ俺で筆おろしはご不満か?」「なんてことを!」「図星だろ」

2013-12-31 10:33:45
スパン@とりまタイッツー @supancall

僕らは早退してホテルに向かう。告げられた内容のあまりの衝撃で、何と言ってロイズさんを納得させたのか覚えていない。とにかく、僕らはこれから性行為を行う。ここで…。正直心中は複雑だ。嬉しさもあるが悲しみのほうが強い。こんな風に、したかったわけじゃない。もっと気持ちを寄り添い合って…。

2013-12-31 10:26:26
スパン@とりまタイッツー @supancall

俺が、変わらなければいいんじゃねえか?俺が何も意識しなければ。バニーだってオッサンに意識されるのは嫌だろうけど、そうだよ、酒に紛らわせての際どいおフザケした時だって笑ってゆるしてくれたじゃねえか。だから…。 俺は意を決して、バニーを見つめる。ごめん。俺の身勝手を許してくれ。

2013-12-31 10:22:07
スパン@とりまタイッツー @supancall

バニーの真剣な、思いやりのあふれた目で見つめられて…俺の心に一つの考えが浮かんだ。もしかしたらこれはチャンスなんじゃねえか?俺の、叶わない想いは墓場まで持ってくつもりだった。だけど…こんな時だから。バニーは優しい…頼めば断らないだろう。困ってる同僚を見捨てるやつじゃない。それに…

2013-12-31 10:19:17
スパン@とりまタイッツー @supancall

だが僕らは未だ、ただ仕事でコンビを組んでいる、仲の良い二人組…でしかない。そんな間柄がもどかしい。だが…一歩踏み込もうにも、僕は既に彼に対し、欲望を感じるようになってしまった。抱きしめたい。キスしたい。ただの憧れや好意ではないそれが、僕の足を惑わせる。踏み込めば彼を傷つける。

2013-12-31 10:16:51
スパン@とりまタイッツー @supancall

「んなことねえよ…ただ」「ただ」「言いにくいっちゅーか、ありえねえっちゅーか…」「何でも話して下さい。僕らコンビでしょう!」そんな言葉でしか表せない自分たちが悲しい。僕は彼を…もう職場の同僚などではなく兄か家族のように…いや、恋してる。好きだ。愛してる。彼を自分のものにしたい。

2013-12-31 10:13:36
スパン@とりまタイッツー @supancall

間近で仰向かせた虎徹さんの顔は…真っ赤で、澄んだ瞳は潤んでいて、小さな唇はつやつやと赤く、小さな細い肩は筋肉質なのに柔らかくて…ああ、まずい。男性の時ですら魅了されていた彼の、女性的な魅力がダイレクトに僕の心臓を直撃した。息が出来なくなりそうだ!「僕は信用出来ないんですか?」

2013-12-31 10:11:11
スパン@とりまタイッツー @supancall

虎徹さんは隠し事が上手い。人の痛みや苦しみには敏感なのに、自分のことは常におざなりにしているから、僕は彼を注意深く観察するようになった。今回もまた、彼は自分の被害を何でもない事のように振る舞おうとしている。不安でないはずがないのに。だから僕は多少強引でもいいから聞き出そうとした。

2013-12-31 10:07:05
スパン@とりまタイッツー @supancall

顔がまっすぐ見らんねえ…俯いてたら、何か勘違いしたらしく…「虎徹さん?具合が悪いんですか?」と更に顔を近づけてくる。うわ、駄目だ!「バ、バニー、大丈夫だから」「あなたの大丈夫は信用なりません!ちゃんと僕を見て下さい!」「え、ってちょ!」無理やり顔を、上向きに、こら、お前乱暴だな!

2013-12-31 10:05:02
スパン@とりまタイッツー @supancall

どうしたらいい。誰と?このままじゃ仕事に差し障る。行きずりなんてやだ。知り合いはもっとやだ。それに…俺には…。「虎徹さん、大丈夫ですか?顔色が」優しい相棒が覗きこんできた、うわっやば!!何だ、こいつこんなだった?元からハンサムだけどキラキラのビカビカでドキドキなんだけど!?

2013-12-31 09:58:22
スパン@とりまタイッツー @supancall

俺の受けた能力名は「クマノミ」男が女に性転換するものだ。解除方法は「受胎」ったく、なんてこった!!医師が言うには「もちろん本当の妊娠ではありません、擬似行為…つまり、セックスですね」ときた!ふ、ふざけんな!と怒鳴ってやりたかったが、医師が当の能力者ではないので必死にこらえた。

2013-12-31 09:54:16
スパン@とりまタイッツー @supancall

医務室から出てきた虎徹さんは女性スタッフ用の制服を着て、顔は青ざめていた。能力の詳細説明を受けたはずだ…「虎徹さん?」「バニー…悪い、こんなことになって」「気にしないで下さい、それより」「うん…ちっと面倒なことになった、すぐには戻んねぇみたい」虎徹さんはそれ以上何も言わない。

2013-12-31 09:46:15
スパン@とりまタイッツー @supancall

虎徹さんがNEXT攻撃を受けた。性転換、つまり女性化した。身体は小さくなり髭はなくなり、だが姿形はほぼ虎徹さんだ。サイズが合わなくなり取れてしまった装備に埋まり「参ったな」と頭をかく。辛うじて身に纏っているアンダースーツが脱げる前に、僕は彼を…今は彼女か、抱えて医務室へ走った。

2013-12-31 09:28:37
スパン@とりまタイッツー @supancall

「あなたスタイルは悪く無いと思います。ただそのガニ股はいただけません」「う、うん?」「十分若く見えますし」「お前がおじさんって呼んだんだけど」「服装の趣味だって悪くない。僕の好みではないですが」「バニー、ひょっとして俺のことキライ?」「好きだって言ってるじゃないですか!」「えっ」

2013-12-30 22:55:09
スパン@とりまタイッツー @supancall

窓の外から響く車のエンジン音、耳の中をぐちゃぐちゃかき回す舌と唾液、激しく爆ぜる呼吸音、ベッドのスプリングがギシギシ軋む、そして何より野郎のくせに女みたいに高く掠れた俺の声が、響いて混じって煩い。/雑音 #同題二次TB  お前の俺を呼ぶ声が、何をしても耳から消えない。

2013-12-30 22:44:46
スパン@とりまタイッツー @supancall

ノイズ。 「諦めなさい」「子どもに何ができる」これは雑音。何の役にも立たない。 「せめて犯人の顔くらい」「役立たず」「愚かな子」黙れ、雑音! 「ちゃんと飯食ってるか?」煩い! 「一人で、大変だったろう…」 その時、僕は『言葉』を初めて聞いた気がした。/ノイズ #同題二次TB

2013-12-30 22:30:38
スパン@とりまタイッツー @supancall

ざぁざぁざぁ…ノイズが煩い。 「ばけもの」 「人間じゃない」 「恐ろしい、どうしてあんな」 「どこの血が混じったんだい」 雑音。騒音。だから何も聞こえない。ノイズ。ざぁざぁざぁ… 「鏑木・T・虎徹くん!どうして学校に来ないの?」 ああ、君の声だけが。/ノイズ #同題二次TB

2013-12-30 20:55:00
スパン@とりまタイッツー @supancall

してみると、バニーはマベさんロイズさんなど回りの年長者の顔色を読み、その期待に応じて行動できる人なのに、虎徹さんに対してはいつも素直に感情を、怒りも苛立ちもストレートに表して、そつなく整えた外面ではない本音を虎徹さんには向けていたんだなあと気づきます。虎徹さんにだけ素直なバニー。

2013-12-29 00:21:40
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