長征4B・CBERS-3打ち上げ失敗の考察

12月9日、中国の長征ロケット今年13回目の打ち上げとなる長征4B・CBERS-3の打ち上げが失敗しました。 打ち上げ失敗は「最後の11秒」の燃焼時間不足が原因ということで、簡単な計算でそれを検証してみました。
宇宙 ロケット 長征 長征4b
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いつもならすぐに伝えられる長征打ち上げのニュース。今回は出ないと色めき立っていると、打ち上げ失敗のニュースがじわじわと伝わり始めました。

Saru Ken @SaruKen2
@Kosmograd_JP 中国語でも一部情報が。軌道投入は失敗してるような感じですね。 : 中国与巴西合作研制资源一号03星发射失利_新闻_腾讯网 http://t.co/qKESVGcstQ
かわしま @SUNSPARK_15
長征四号乙の件、新華社が「打ち上げ失敗」と報じた。飛行中に故障したとある。 http://t.co/AeKtlGJwa1
Yoshikazu Saino @SaYo555
ようやく中国側からも失敗報道出たか。長征4号乙の打上げ失敗は初めてだっけ。>RT
かわしま @SUNSPARK_15
前回、長征が失敗したのは2011年8月18日の長征二号丙で、このときは一週間のうちに3機も長征を打ち上げるという豪気なことをやり、その3機目で失敗した。その前は2009年8月31日の長征三号乙(標準型)がある。ただし長征四号シリーズの失敗は初めて。
かわしま @SUNSPARK_15
ブラジル国立宇宙研究所も打ち上げ失敗と発表。 http://t.co/72xPBDGVkE

長征やプロトンの失敗。体制もあるのでしょうが、分母の打ち上げ基数はどうでしょう?

松浦晋也 @ShinyaMatsuura
長征が事故ったか。CZ-3Bで村一つ吹っ飛ばした後の大粛正の記憶が薄れ、最近では北京閥と上海閥の闘争なんて話も聞こえてきていたから、そろそろ危ないと思っていたが、ぼつぼつと事故を起こすようになってきたかな。
長谷川 敏紀 @ToshiHASEGAWA
@ShinyaMatsuura 慣れと驕りは大敵なんですが、他人事ではないなあ。
LH2 @LH2NHI
@ToshiHASEGAWA @ShinyaMatsuura すべてを体制論で語ろうとするのは若干乱暴な議論に思いますが…。長征の量産ペースは近年20機レベルと異常で、また長征5,6,7号開発と並行しての運用であることも大きいのではないかと感じます。
LH2 @LH2NHI
長征ロケット打ち上げ基数の変遷 http://t.co/zPjzlUfMk0 DF-5 TOTALSに注目 海外の衛星を上げていた1990年代ですら、最高の打ち上げ基数は1997年の6機 これが2007年には10機を越え、2012年には20機。
かわしま @SUNSPARK_15
ポルトガル語は分からないが、3段落目の記述は、衛星分離や太陽電池パドルの展開までは行われた、というように読める。おそらく、離昇直後や飛行中に爆発したとかではなく、エンジンが早期に停止したとかの理由で軌道速度が出せなかったのだろう。

状況がわかってきたところで、本当に11s足りないだけで落ちてしまうのか確認してみました。

LH2 @LH2NHI
http://t.co/XvhRClxgYm に長征4号失敗の話が出ていた。 6分以上の第3段燃焼のうち、最後の11秒分の燃焼ができずサブオービタルになったらしい。
LH2 @LH2NHI
YF-40は2機クラスタで合計推力10.3tf、推進比推力が306sで燃焼時間が412sだそうなので、推進剤は10.3*(412/306)=13.9t 長征4号の第3段はPBSのようなものではなく、衛星軌道投入のΔVの結構な割合を担っていることがわかる。
LH2 @LH2NHI
せっかくなので長征4号が本当に11秒燃焼時間が短いだけで地球に落ちたのか計算してみよう。 まず、今回の衛星の質量は2.1t、あと第3段の機体構造質量は推進薬質量比を92%と仮定すると13.9*(100/92)-13.9=1.2t
LH2 @LH2NHI
最後11s分の推進剤は13.9*(11/412)=0.37t ΔV=Isp*g*ln(mo/mt)=306*9.81*ln((2.1+1.2+0.37)/(2.1+1.2))=319m/sの不足。
LH2 @LH2NHI
これは・・・319m/sの不足は大きいな。 地球に落ちてもおかしくない。燃焼末期の数十秒が衛星の運命を分けるという。
LH2 @LH2NHI
今回のミッションの目標高度は 778 km なので、778km円軌道と遠地点778km、近地点0kmの楕円軌道のアポジΔVの差が319以下ならば軌道が地面にめり込んでしまう=サブオービタルになる。
LH2 @LH2NHI
で、今回は横着してこちらで計算してみると、http://t.co/5itRHl19Cw 778km円軌道と778km-0km楕円軌道の遠地点ΔVは218m/s。 逆に言えば218m/s遠地点での加速が不足するだけで軌道に乗らず落下してしまう。
LH2 @LH2NHI
まとめ: 長征4Bの今回の失敗、ラスト11sの燃焼時間不足で失敗に至ったという。 これは速度にして約320m/s分の速度不足であり、この場合ペリジ高度は地表面以下となり衛星軌道とならないことがわかる。
LH2 @LH2NHI
たった最後何秒で?!という疑問も、計算してみるとすごく納得。定量的に考えるのって大事ですね。

コメント

平山🛰️手を洗おう✋🧼💧🦝 @H_Hirayama 2013年12月15日
憶測じゃなく、定量的に計算できると、説得力があっていいですね。
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