ここにきてようやく国内の作家がランクインしてきましたね。松田青子と小山田浩子の二人です。あと時間かければランクインしそうな日本文学の作品が『本にだって雄と雌があります』『想像ラジオ』『晩年様式集』『多崎つくる~』『クリュセの魚』など。 暇ですね。
2013-12-31 21:45:13札幌に「電気羊酒場」が誕生していた。系列店はエレクトリック・シープ・バー。(二つで十分ですよ?) オリジナルカクテル「ブレードランナー」を出しているそう。 http://t.co/UbU9TgSHsr
2013-12-31 15:04:56黒史郎『未完少女ラヴクラフト2』はジュヴナイルらしい少年少女たちの冒険譚と、ライトノベル的な挿絵が、丁寧にえがかれた異境や怪異の容赦ないおぞましさにマッチしていたりいなかったり。神話や怪奇小説の元ネタ拾いも楽しいわ、新キャラはアンブローズ・ビアスだわ。終盤の展開も衝撃的。
2013-12-29 21:16:05結城充孝『躯体上の翼』 人間の都合で起こった世界の変容からしばらく時が経ち……という舞台設定のアクションSF。ひたすら戦闘描写が続くが、合間に書かれる、小さな存在たちが誇りをもって生き抜く姿や、人工的生命たちの健気さと悲哀が胸に迫る。
2013-12-29 22:44:27(承前)崩壊、衰退後の危険なテクノロジーや生体兵器がごろごろした世界、いいよね! ナウシカとか弐瓶とか椎名誠SFを思い浮かべてほしい。なお本書で、ヒトっぽい生体兵器である主人公を制作&使役していたのは「佐久間種苗株式会社」という組織である。
2013-12-29 22:53:53今年印象に残った本はリチャード・パワーズ『幸福の遺伝子』だった。前半に出た本なのにいつまでも頭の隅からどかない。炎上から火刑に至るシーンの恐怖も、主人公のダメな感じも、常になく移入して読んだ。意識や感情をテーマにしたSFが好きな人も、ぜひ。
2013-12-31 23:41:22今後も刊行が続くのが楽しみな作家がシギズムンド・クルジジャノフスキイ。古いのに古びてない。こすると作者のパワーや思考の輝きが光だす。
2013-12-31 23:46:33待ってました!と手を打った、贔屓の作家たちの作品がこれら――チャイナ・ミエヴィル『言語都市』とR・A・ラファティ『第四の館』 物語と想像力の奔流が、くねくねしながら読者に怒涛のようにぶつかってくる。負けじとこちらもがっぷり組み合い、細部の動きにも目をこらす。
2013-12-31 23:51:44カリン・ティドベックとミハル・アイヴァスには、勝手に日本上陸おめでとうと言いたい。溢れ出る妄想力に幸あれ。英語圏でこの二作家を猛プッシュしたVandermeer夫妻にも、素敵な作家との出会いを恵んでくれたことに感謝したい。
2013-12-31 23:57:52あらためてあけおめ。#2013年の本ベスト約10冊 のまとめを読んだけど、ビネの『HHhH』多いな。なんだろ、心の底から最高といえる物語じゃないんだけど、ビネのちょっとスラップスティックな語りとにじみ出るいい人感が不思議と記憶に残るんだよな。
2014-01-01 13:19:08#2013年の本ベスト約10冊 バーナード・ルイス『イスラーム世界の二千年』(草思社) 天野慶『だめだめママだめ!』(ほるぷ出版) ヘレン・E・フィッシャー『愛はなぜ終わるのか』(草思社) 井上達夫『世界正義論』(筑摩書房)
2014-01-01 19:52:53#2013年の本ベスト約10冊 柳生宗矩『兵法家伝書』(岩波書店) レオ・レオニ『ペツェッティーノ』(好学社) モーリス・パンゲ『自死の日本史』(講談社) 三戸祐子『定刻発車』(新潮社) 堺雅人『文・堺雅人』(文藝春秋) 森岡正博、寺田にゃんこふ『まんが哲学入門』(講談社)
2014-01-01 19:44:35『キング、クィーンそしてジャック』『絶望』『断頭台への招待』『ディフェンス』『道化師をごらん!』『プニン』『ローラのオリジナル』 #2013年の本ベスト約10冊
2014-01-01 23:30:54(1/2)セルバンテス『ドン・キホーテ』、ミルハウザー『エドウィン・マルハウス』、ウルフ『ダロウェイ夫人』、クーヴァー『ユニヴァーサル野球協会』、大江『万延元年のフットボール』#2013年の本ベスト約10冊
2014-01-01 23:51:24(2/2)バーンズ『フロベールの鸚鵡』、セリーヌ『夜の果てへの旅』、コルタサル『遊戯の終わり』、ゼーバルト『土星の輪』、アチェべ『崩れゆく絆』#2013年の本ベスト約10冊
2014-01-01 23:51:46伊井直行『会社員とは何者か?』阿古真理『昭和の洋食平成のカフェ飯』久坂部羊『医療幻想』栗原裕一郎・豊崎由美『石原慎太郎を読んでみた』松尾スズキ『人生に座右の銘はいらない』速水健朗『1995年』中森明夫『午前32時の能年玲奈』マキタスポーツの子育て本 #2013年の本ベスト約10冊
2014-01-02 03:02:171.ダレル『海のヴィーナスの思い出』ロドス島を舞台に仲良しグループがわいわいする、素晴らしくも過ぎ去った日々系の紀行文。地誌、民話、伝説、戦史、歌謡などざまざまな断片にがっちり補強されている。タブッキの『島とクジラ~』と似た様子。オールタイムベスト入りした。地中海3部作は全て読む
2014-01-01 09:27:042.ユンガー『パリ日記』”ナチス占領下のフランスに国防軍将校として配属されていた20世紀ドイツを代表する作家ユンガーが、パリの作家・芸術家たちとの交流、祖国の破滅的な運命に対する省察、ヒトラー暗殺計画グループへの関与など、自らの思索と行動を冷徹につづった日記文学の白眉。”
2014-01-01 15:57:31パリ日記ですが、カッコいいと思う部分に附箋を貼ったらこうなりました。上の辺にも同じくらい貼ってある。ユンガーの文章はキニャールばりにカッコいいのだが訳書があまり出てないので残念ですね http://t.co/NTqNMVeCVh
2014-01-01 16:03:4344年のある日 ‘日没時の、二度目のときにはブルゴーニュ産のワインに苺を浮かせながら攻撃を眺めた。パリの町の夕日に赤く映える塔やドームは、強力な美に包まれていた。受粉を前に死を覚悟した萼のようでもあった。すべては劇的な光景であった、苦痛の年月を重ねて高められた純粋な力であった。’
2014-01-01 16:17:10ユンガーのボスキャラ感は異常。ある日老魔術師クビーンから手紙が来たようです。読む者を夢の渦の中に引き込むような占星術の記号のような文字を解読したら、こうかいてあったそうな「--結局はわれわれの魂が自らを上演する星の劇場-私!」。
2014-01-01 16:34:02ある熱帯夜にヤモリの背中に留まって庭園の灯火に照らされている蝶々を彼女は見たことがあるが、これこそが高度な安全の象徴だと言う。|コクトー。好感のもてる人物だが、同時に、特別の、何とか快適に住める地獄に留まっている人が抱くような苦しげな悩みを抱いている。
2014-01-01 16:45:55神話の世界と神話の大地はつねに存在している。それは神々がわれわれに隠している贅沢に似ている。われわれは汲み尽くせない豊かさのただ中を乞食としてさまよっている。しかし詩人はわれわれのためにそれを活用する。
2014-01-01 16:49:42