そう、あくまで真似事に過ぎない訳だ。ホンモノの救いであるなら魂ごと攫ってゆけるものを、そこで手心など加えるものだから。ご丁寧に呪いだけを啜り取り、魔法を喪った魂を吹き込み返すのだと云う。良かれと雖も後は知ったことか、だ。精々貴女らしく、過ぎた夢など忘れて生きなさい、と。
2013-11-03 11:22:36むろんのこと、そうして追い返された魂に安寧の待っていよう筈とてもあるまい。だからこその悪魔の所業である訳なのだし、けれど、未だ斃れぬままの魔女からその穢れを摘み取ることもする。良かれと云うつもりは無くとも、それが結果として魔女を永らえさせることもあると云う、まあそう云う訳だ。
2013-11-03 11:41:51また、魔獣とて摂理の側にあるモノである以上敵には違いあるまい。人の歪みを縁とする以上はむしろ、手頃な餌とさえ呼ぶべきか。魔女の戦いの横合いから獲物だけを掻っ攫うことも日常茶飯事だろう。少女たちは、酷く気まぐれな黒い悪魔のつたえを残すこととなる。敵とも味方ともつかぬ、掛け値なしの。
2013-11-03 11:51:44少女たちの知る由もないが、その白い獣は黒い悪魔の僕と成り果てた。宇宙を救うとやらの崇高な題目も、最早虚ろなお為ごかしに過ぎない。彼女らが魔獣を斃して得た黒いそれは、やがては悪魔の口の中に消えるもの。女神のすべてを穢し尽くすため、悪魔は必ず訪れる戦いの日まで呪いを蓄え続ける。
2013-11-03 12:05:58……とまあ、ちょっと悪魔について推察を巡らしてみた訳だが。「いつかは敵になる」をどう解釈しようかと思ったんだけど、それはつまり「今はまだ敵じゃない」と云うことで、じゃあトリックスター的なポジションにあるのかなあ、と。魔獣との戦いを阻止する理由は悪魔にはないのだし。
2013-11-03 12:17:19そろそろ 劇場版魔法少女まどかマギカ 新編 叛逆の物語 についてひとこと言っておくか - そブ書エンジョイ系 http://t.co/1aPHRjuRV9 :成程結界で塗り替えた説か……割と妥当性はあるような
2013-11-04 22:43:35ただまあわたしはもう少し荒唐無稽な方が好みなとこがあるので、簒奪世界においては必ずしも円環の導きに還るとは限らないのではないか、と思っているのは先日来言及の通り。対になる"悪魔"と云うなら、これくらいはやらかしてくれないと、と云うのがあるよね。
2013-11-04 22:49:52とは云え簒奪世界の円環様もいつ何時何がきっかけで再醒するか予断を許さない危うさはあるので、それに抗えるだけの力の源をその日までに蓄えておく必要はある訳で。今の彼女なら呪いをそのまま糧に出来ても何らの不思議もない筈だし、最も手頃な呪いと云えばかつての同胞が常に抱えている訳で。
2013-11-04 22:58:16今や彼女自身がグリーフシードと同じに機能する、そう考えても不思議はないだろう。すなわち、呪いや穢れをもってより一層昏く輝くダークオーブ、と云う。
2013-11-04 23:02:32だから、限界を迎えたソウルジェムを取り込んで要らない魂だけを肉体に返す、みたいな芸当が出来ても不思議はないのではないか……と思っている。魔力を奪われてただの人に戻ることが救済かは知らないけれど、悪魔に出来ることと云えばそんな感じだろう。
2013-11-04 23:17:44少女たちの絶望なんて悪魔にはこの上ないご馳走じゃないか。(うんまあ悪魔様にジェムの穢れを舐め取られてゾクゾクしてる絵面がね、浮かんだんだよ)
2013-11-06 16:40:11いずれ悪魔はかの「理」と対峙するだろう。一度はまんまと簒奪に成功したとは云え、その力は到底及ぶものでもあるまい。力及ばず敗走を繰り返し、時の狭間にその身を潜めるのではないか。そこに呪いのように「同じ時間軸に留まれるのは一ヶ月以内」と云う制限が……
2013-11-06 17:13:02「まだ終わりにしたい訳でもないのでしょう?」いつの間にか黒い影が見下ろしていた。「貸しなさい」有無を云わせず。掌から卵ほどの、私の半身を摘み上げてこう云ったのだ。「綺麗にしてあげる。少し、辛抱なさいな」そのまま、触れられた舌が焔のように熱く、赫かったことしか憶えていないけど。
2013-11-07 04:10:47