米国の二面性と両面的評価
年末につらつら考えたこと。日本の左翼の伝統的な反米主義というのは、これは多分に民族主義的なものである。米国の支配を脱し、自主独立の日本を勝ち取る、というのは、実はヤルタ・ポツダム体制、米国による半占領状態を脱して独自に再軍備をするという極右の反米思想とも一致する部分がある。
2014-01-01 01:42:48しかしこれに対して、よりコスモポリタニズム的な立場に立てば、旧枢軸国のファシズムの再興を防ぎ、それらの打倒の上に建設された連合国による戦後国際秩序を維持しなければならない、という思考に到る。
2014-01-01 01:46:12この局面において、日本の反ファシズム勢力は、米国による半占領状態を、部分的に評価せざるを得なくなる。また日米安保体制でさえ、一定の役割を認めざるを得なくなる。
2014-01-01 01:50:36無論これは、米国が集団的自衛権による日本の米国への軍事協力を要求し、日本の再軍備・ファッショ化を推進しない場合に限られる。実際には米国は、日本に対して集団的自衛権による軍事協力を要求しつつ、ファッショ化を抑制するという二面性を持っている。
2014-01-01 01:54:15この二面性は、そのまま、戦後の日本の反米左翼の二面性、内包する矛盾とも対応している。この二面性に、21世紀の反ファシズム勢力は、現実性、緊急性に照らしてバランスを取りつつ、向き合っていかなければならないと考える。
2014-01-01 01:59:04これは、直近の局面においては、オバマ民主党政権をどう評価するか、ということに繋がっている。オバマを、ブッシュ時代と変わらぬ帝国主義戦争によって世界覇権を指向する戦争大統領と見なすか、それともブッシュの対テロ戦争を質的に転換して世界的な米軍の軍事行動の縮小を目指す改革者と見なすか。
2014-01-01 02:04:58例えば共産党の志位和夫委員長は、12月26日のtwitterのツイートで、安倍の靖国参拝について、「第二次大戦後の国際秩序への挑戦」であるという批判を2度も繰り返した。これは先述したような日本の伝統的民族主義的左翼の思想の新しい局面を表すものとして、非常に重要であると捉える。
2014-01-01 02:11:08安倍晋三は、辺野古埋め立ての承認によって、米国に対して充分なポイントを稼いだと考え、靖国参拝を敢行した。しかしこれは大きな誤算であった。オバマ政権は、沖縄の米軍基地移転の進展よりも、日本が極東アジアの安定を破壊することを重大視していることが明らかになったのだ。
2014-01-01 02:20:25辺野古移転問題については、実は米国には海兵隊の沖縄からの全面撤退というオプションさえ存在する。問題の紛糾を見越して、アーミテージやジョセフ・ナイらが検討している「プランB」だ。
2014-01-01 02:26:20ここに、伝統的な民族主義的反米左翼が、米国による日本ファシズムの封じ込め方針を評価し、連携するポイントがあると考える。連合国が旧枢軸国のファシズムを打倒して確立した戦後国際秩序を維持することを、反米主義よりも優先するのだ。
2014-01-01 02:32:00…そしてそうした諸々を一言で言い表しているのが、こたつ猫氏のこのツイート、「春には東京裁判パート2開催を」である。 https://t.co/WtzACMBNvm
2014-01-01 02:35:55時事ドットコム:「安倍包囲網」へ統一戦線工作=日本国内・国際社会取り込む-中国 http://t.co/DiH96Akfd4 これ貼り忘れてたけど、なかなか凄い記事。必読。
2014-01-01 03:15:42