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ゲイライナー7/31削除 @gayreiner_bot

「何故謝る」 「ごめ……別に、いう必要もないな、と思って」 (もし、そうだとしたら僕は……応援できない、君がこれ以上……さって、その人も、僕達が……) 「その時が来たら、わかるかもな」 「……そう、か。そろそろ寝るよ。ありがとう、ライナー。おやすみ」 「おやすみ、ベルトルト」

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「ん……」 「んお、っ？！な、なんだ」 (俺の布団にベルトルトの足が入ってきただけか。にしても冷えてるな……昔はこうやって、太腿に挟んであっためてやってたな) 「……らい、なぁ……」 (足があったまって気持ち良さそうに寝ている……可愛いな)

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(体温が奪われて少し太腿が冷えてきた。その分ベルトルトに体温を分けてやれたと言うことだろうか) 「……っ？！」 「……んぅ、……」 (ま、待てっ……それ以上上は宜しくないぞ！ベルトルト！無意識に暖を取ろうとしてんのか？！)

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(ちょっ、と……待て待て待て、そこはまずい) 「……うっ」 (変な声が出た……すぐに口を塞いだが、誰も起きてねぇだろうな？！ベルトルトの足が、当たっている。駄目だ、考えるな……)

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(相手は寝てるんだぞ、こんなんで興奮してどうする……) 「ふー……」 (深く息を吐いて、吸って……よし、なんとか持ちこたえた。足もそれなりにあったまっただろ。自分の布団の中に戻しておいてやろう) 「おやすみ、ベルトルト」

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「らっ、ライナー大丈夫？」 「これぐらいのかすり傷舐めときゃ治る」 「ダメだよ！バイ菌が入ったらどうするの。ちゃんと消毒しておかなきゃ。ちょっと……染みるかもしれないけれど、私にやらせて？」 「(……結婚しよ)」

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「ライナー、その包帯どうしたの？」 「昼前の対人格闘でちょっと擦り剥いちまってな」 「そう、なのか」 「クリスタが消毒してくれたんだが、本当に良い子だな」 「(ああ……)早く治せるといいね」 「消毒もしたし、化膿する心配もなさそうだ」 「……そうだね」

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「アイツは？」 「今日は多分……ダメ、だと思う」 「そう」 「…………」 「……何かあったの」 「イヤ……ううん、あの」 「ハッキリしな」

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「(ライナーがゲイ、だってのはまあ……僕にだけ打ち明けてくれたようだし、黙っておいた方がいいよな)……その、ライナーに気になる人がいるみたいで」 「クリスタ？」 「それもあるけど、多分違う」 「随分気の多い奴だね」

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「仕方ないよ。ただ、応援したいと思うけど、きっと僕達はその人の事も……」 「まあ、それはアイツも分かってるんじゃない？それに、必ずしもそうとは限らないよ」 「どういうこと？」 「(鈍いな……)少し、考えてみたらいい」 「うん……ありがとう、アニ」

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(アニは必ずしもそうとは限らない、って言っていたけど……座標を見つけて帰ったとしても、この壁の中は……どういうつもりで、そんなことを) 「遅かったな」 「！ライナー」 「ちょっと、トイレに」 「随分思い詰めた顔してんな、便秘か」 「その方が良いな」 「下痢か？」 「……はは、」

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「(ここ最近、ベルトルトの考えている事がわからない時がある。いつの間にか何処かへ行っていたり、何かをはぐらかしている様子もある。まあ、いつまでも昔のままとは限らねえか)」 「……傷の具合は、どう？まだ痛む？」 「イヤ、元々かすり傷程度だ」 「……パッと、一瞬で治せたらいいのにね」

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「ライナー、こんなの早く、治して(ごめん、汚い僕を許してくれ)」 「ああ、また消毒して包帯を……(なんだ、随分近い)」 「君には、それが出来るだろ……(きっとこのままの方がなんの障害もなくて、ライナーは幸せなはずなのに)」

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「ちゃんとよく食って、よく寝れば(なんでそんな悲しそうな顔をしているんだ)」 「……君は、戦士だろ(ライナー、ごめん)」

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「！…………(ああ)」 「…………(またやってしまった)」 「(またベルトルトにこんなことをさせちまった)」 「(またライナーにこんなことをしてしまった)」 「すまん……(俺はコイツにこんな顔をさせていたい訳じゃねえのに)」 「ごめん、僕……やっぱり、君に……側にいて欲しくて」

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「(他の奴には会話が聞こえないように距離を詰めているせいで、近い。話す度に吐息がかかる)」 「君がいないと、心細い」 「ああ……(こんな時だってのに、ベルトルトに必要とされているようで、嬉しいなんて本当に俺って奴は……)」 「寝るよ、ごめん。おやすみ」 「おやすみ、ベルトルト」

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「……ライナー、起きてるか？」 「ああ、どうした」 「良かった(きっと、君じゃなかったら寝てると思ったから)」 「(ベルトルトの微笑みが、やわらかい。嬉しそうだ)」 「傷の具合は、どう？(でも、念のために……)」 「クリスタに手当てして貰ったからな」 「う、うん……(あれ……)」

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「(違う、そんな顔しないでくれ……小声なら、いいか)あまり早く治ってたらおかしいだろ」 「！」 「(わかりやすいな、すごく嬉しそうだ……)」 「ライナー、少し……外に出ないか？このまま内緒話するのは少し……くすぐったい」 「(耳が弱いのか、覚えておこう)」

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「外、寒いだろうからあったかくしてきてくれ。僕が先に行くから」 「待ってる間寒いだろ、俺が先に行く」 「大丈夫だよ、僕が言い出したんだし」 「わかった、すぐに行く」 「ふふ、少ししてからじゃなきゃ意味ないだろ。じゃあ、待ってるから」

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(倉庫内だから、風はないけど確かに寒い……随分冷えるようになったな。ライナー……来てくれるといいな。前に忘れられたことがある。こんな少しの間で、だ。仕方が無いんだけど、僕は……君がいなくなったら、どうしていいのか……)

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「ベルトルト、待たせたな」 「ううん、ちょうどいいくらいだよ」 「寒かっただろ」 「少し。でもあったかくしてきたから全然……ん」 「冷えてるな(頬に手を伸ばしても、全く警戒も意識もされない、昔と変わらない反応だ)」 「ライナーの手、あったかい内に戻らなきゃね」

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「それで、どうしたんだ？」 「……ご、ごめ、話があった、とかでもなくって」 「ああ(用がなくてもこうして二人になれるのは、正直嬉しいんだが、そう言ったら怪しまれそうだな)」 「君と二人になりたくて……あ、人目を気にしないで楽にしてたかった、んだ……けど」

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「(なんだこれは、幸せすぎる……だが、ベルトルトはきっと、そういう気持ちで言ってる訳ではないんだろうな)」 「(もし、ライナーの好きな相手が僕らの障害になった時は、僕がやらなくちゃいけない……例え、ライナーに恨まれたとしても。アニは、そうとは限らないって言ってたけど……)」

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「ベルトルト、いつでもこうして呼んでくれて構わない(何かに不安を感じているようだが、きっと俺のせいなんだろう)」 「うん(……嬉しい、何か、少し楽になった気がする)」 「その時俺が、俺でなかったとしても、だ。昨日みたいに呼んでくれ」 「……うん、うん」

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「(ベルトルトが、泣きそうだ。口元が不自然に歪んでる。ああ、キスしちまいたい)大丈夫だ、俺達は故郷に帰る。何があっても」 「(どんどんライナーのことがわからなくなる、もっと知っていたいのに。アニはわかってるみたいだった、なんで僕はこんなに一緒にいるのに)ああ、帰ろう……」