茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート第1137回「やしきたかじんさんの訃報に接して」

脳科学者・茂木健一郎さんの1月8日の連続ツイート。 本日は、やしきたかじんさんの思い出。
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茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート第1137回をお届けします。

2014-01-08 06:51:06
茂木健一郎 @kenichiromogi

(1)やしきたかじんさんとご一緒するという素晴らしい体験ができたのは、後にも先にもたった一回、『たかじんnoばぁ〜』という番組に呼んでいただいて、お話した時だけである。今日は、そのことについて書かせていただきたいと思う。

2014-01-08 06:53:03
茂木健一郎 @kenichiromogi

(2)大阪のテレビ局においては、東京と異なる点が一つあって、それは、トーク番組の人気が高いということ。時々関西に行って、ホテルのテレビをつけると、ただ延々とトークをしているというような番組が流れていて、これが、関西の文化なのだなと思っていた。

2014-01-08 06:54:21
茂木健一郎 @kenichiromogi

(3)東京のテレビの人に聞くと、ただ話しているだけの番組だと視聴率がとりにくいので、途中にVTRを挟んだり、いろいろコーナーをつくったりして飽きさせないようにしているのだという。それに対して、関西の文化はその点では洗練されていた、トークそのものの中に無限のおもしろみを見る。

2014-01-08 06:55:30
茂木健一郎 @kenichiromogi

(4)やしきたかじんさんは、関西のトーク文化の頂点にいらっしゃる方だから、どんなことになるのかと楽しみにしていた。大阪のテレビ局に入って、打ち合わせの時に、ディレクターが持ってきた「台本」を見て、おやと思った。脳を活性化するとか、そういうことが、いろいろと書かれている。

2014-01-08 06:56:30
茂木健一郎 @kenichiromogi

(5)「あのう、この内容の通りにやるのでしょうか」と聞くと、「いや、これは、一応書いているだけです」とディレクター。「たかじんさんが、お好きなようにやりますから。」東京のテレビ局で、そんなことを言われたことがない。私は、一体どうなるのだろうと胸がどきどきしてきた。

2014-01-08 06:57:34
茂木健一郎 @kenichiromogi

(6)いよいよ収録となり、スタジオに入ると、「茂木さん、この席に座ってください」と言われた。そして、「たかじんさんが入ってきたら、そのまま、収録になりますから」と言う。やがて、やしきたかじんさんが入って来られて、すっと席に座ると、本当にそのままいきなりカメラが周り始めた。

2014-01-08 06:58:35
茂木健一郎 @kenichiromogi

(7)トークの内容は、ディレクターの方が打ち合わせで言っていたように、「脳を活性化する」というようなこととは一切関係のない話。それで、たかじんさんが、お父様が亡くなられた時に、顔にマジックで書いたという話をされた。あとで、ディレクターが、たかじんさん、機嫌がよかったですと言った。

2014-01-08 06:59:54
茂木健一郎 @kenichiromogi

(8)やしきたかじんさんとご一緒させていただいたのは、このたった一回なのだけれども、スタジオにたかじんさんがふらっと入って来られて、いきなりカメラが回り始めて、たかじんさんとお話して、というあの空気感というか、一連の流れが、忘れられない強い印象として残っている。

2014-01-08 07:00:58
茂木健一郎 @kenichiromogi

(9)段取りや筋書きを重視する東京のテレビ文化と、トークの奥深さと即興、自由を重視する関西のテレビ文化は全く違っていて、やしきたかじんさんは、その自由の風土の中での天才、スター、大地のような方だった。その普遍性は関西も、そして日本も超える。もう一度お目にかかりたかった。

2014-01-08 07:04:12
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート第1137回は、やしきたかじんさんの訃報に接し、ご一緒させていただいた際の思い出を綴らさせていただきました。心からご冥福をお祈りいたします。

2014-01-08 07:06:11

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