西條先生の【運命シリーズ】

よく分かる!
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saijotakeo @saijotakeo

【運命は決まっているか?9】とはいえ甲野先生はあくまでも「体感的に理解したい」のであり,その関心とはまた別のものだ。しかし哲学者が言語ゲームとしての哲学に取り組む場合には,疑似問題に終止しないためにもこうした「思考法」は身につけておくことは必要だと思う。

2010-10-21 13:32:02
saijotakeo @saijotakeo

【運命は決まっているか?8】なぜなら「難問を解明する」ことの意味を掴んでいなければ,ある種の「前提」——たとえば「答えはどちらか一方である」——からもたらされる疑似問題を考え続けることになるためだ。そして哲学の難問といわれるものの大半はこの種の疑似問題なのだ。

2010-10-21 13:28:30
saijotakeo @saijotakeo

【運命は決まっているか?7】このように問題が解き明かされ,謎が謎めいたものではなくすこと,これが哲学的に「解明」するということの意味だ。この「感度」を掴んだ上で哲学できるかどうかは大きな分かれ道になる。

2010-10-21 13:27:42
saijotakeo @saijotakeo

【運命は決まっているか?6】しかし「答えはどちらか一方である」という前提に立たず,「それは観点によって変わる」という観点を導入して,上記のように考えれば,それは不思議でも謎でもなくなる。ただそういうことだったんだなと思えるようになる。

2010-10-21 13:27:18
saijotakeo @saijotakeo

【運命は決まっているか?5】いずれも観点によって答えが変わるのであり,だからこそ両方とも「ほんとう」な気がするのだ。そして「答えはどちから一方である」という前提に立つと,それは不思議な“謎”として立ち現れることになる。

2010-10-21 13:26:57
saijotakeo @saijotakeo

【運命は決まっているか?4】自分の親を選べず,自分の身体から出れないという意味では決まっている。遺伝情報も決まっている。しかしそうした制約のもとでどのような人生を形作っていくかは決まっていない。将棋のルールは決まっていてもどのようなゲーム展開になるかは決まっていないのと同じ。

2010-10-21 13:26:30
saijotakeo @saijotakeo

【運命は決まっているか?3】あるいは地球に生まれて,基本的にはその外部では暮らせないという巨視的観点からみれば運命は決まっているといえる。しかし日本/世界の中で引っ越したりできる可能性がある,という意味では決まっていないといえる。

2010-10-21 13:25:44
saijotakeo @saijotakeo

【運命は決まっているか?2】それに対する哲学的な答えとしては,「それは観点によって変わる」というものになる。たとえば,自分の人生を振り返れば誰だって1本道なので運命は決まっている,という感じがする。反対に,これからの未来に思いを馳せれば決まっていないような気もするだろう。

2010-10-21 13:25:28
saijotakeo @saijotakeo

【運命1】甲野先生が「人間の運命は決められているのか/いないのかという問いを体感的に理解したいという関心が根源にある」とおっしゃっていた。これはとてつもない謎のように思えるし,この種の不思議さにとらわれるひとは少なくないだろう。

2010-10-21 13:12:07