Juice=Juice(ハロプロ研修生)とスラムダンク

衛星∈天体 @satelliteJ19

ハロプロではエッグ-研修生という育成制度の設置と、スキル主義的な志向が安定してきて以来、スラムダンクで言うところの流川・桜木、ガラスの仮面で言うところの姫川亜弓・北島マヤのような「生え抜きエリートvs天然物の天才」という構図が生まれやすい状況になっているわけですが、

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宮本佳林と金澤朋子の間においてもそのような関係性を見て取ることができます。そしてさらには、初期においては尊敬される立場にあるはずの宮本のほうに「年下、純真、M」という属性があり、物知らぬ挑戦者側であるはずの金澤のほうに「年上、邪悪、S」という属性があり、

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気がつけば純真で物知らぬ生え抜きエリート佳林ちゃんを、邪悪で「物知り」な、かなともさんが操る立場になっているという新鮮な面白みがあります。この先、更にはこの立場がもう一度逆転することなども考えられ、今後の展開に興味が尽きませんね（何が）。

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余談ですがもう少し真面目な話に転がすと、この「生え抜きエリート」ですが、ハロプロが育成機関を持つ限り生み出され続けます。年代毎に確実に生まれるでしょう。それは育成機関というものが、同年代を並列的に扱うことにより、相対的な評価の差によって価値を生みがちな構造を有しているからです。

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例えば60点の生徒達の中に100点の生徒がいればもちろんエリートですが、40点の生徒達の中に70点の生徒がいてもエリートになります。絶対的なモノサシを規定しにくい芸能の世界では尚更そうなります。「人気」という曖昧なモノサシが頂点に君臨するアイドルの世界では尚更。

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その人気を規定するファンの心理が状況によってどうにでも左右されるのだから尚更。さらには、それらの評価を得て満を持して世に出されたアイドルが世間に評価され成功するとは限らないんだからもう何がなんだか。

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まあそんな中でのエッグ-研修生の生え抜きエリート宮本佳林ちゃんですが、めでたくJ=Jデビューを勝ち得る前までは、ハロプロという閉じた価値観、その中で更に閉じた研修生という世界での評価にすぎないと見る向きも多くあったように思います。先に言った40点の中の70点ですね。

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ですから、宮本佳林のこれまでとこれからは、事務所のアイドルに対する考え方とそれに即した育成能力、売り出し能力。ファンの見る目や育成段階に対してあるべき姿。幼い内からアイドルを目指す（させる）という業など。様々なものが問われるようにも思います。

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ハロプロが育成機関を抱えること、独自の生え抜きエリートを生み出し続けることについては、金子りえという存在や吉川アプガ世代のこと、新人を採用するモー娘。のシステムや先に挙げたかなともさんのような「天然物」の存在など、他にも色々思うところはあるんですが、とりあえずここまでで。

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佳林ちゃん視点で見ると、毎日真面目にレッスンに励んでいた自分の前に突然現れた不思議な転校生（金澤朋子）によって少しずつ変わりはじめる日常。

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なぞの転校生（主演：宮本佳林）。