奥様裁判傍聴記

山下 歩 @neko_yamashita

傷害 平成25年刑(わ)第2749号。 抽選9:30。 譲られた傍聴券片手に法廷入り。開廷10時間際に安田浩一氏が傍聴席に座る。かすかな咳払いさえ響くほど、しんと静まる中、審理が始まった。添田(高橋)被告と木本被告は起訴状の罪状については間違いないと認め、事実については争わない。

山下 歩 @neko_yamashita

犯行状況。在特会が経産省反原発テントの襲撃に及ぶのではないかという危惧を抱いて行った国会議事堂駅改札前において、被害者・富成氏に「ヘイトやめろ」と声をかけたことから小競り合いになり、富成氏が拡声器で添田被告を殴った。これに対して、添田・木本両名が富成氏に殴る・蹴るの暴行を加えた。

山下 歩 @neko_yamashita

主任弁護人の神原弁護士は 「事実については争わない。量刑について争う」。 ①先に手を出したのは富成。 ②にも関わらず、富成は不起訴処分。 ③動機はヘイトスピーチをなくすため ④両名とも暴力をふるったことは正しくないことだったと認めている。 ⑤富成は自分は不起訴だと吹聴している。

山下 歩 @neko_yamashita

弁護側は桜井誠と富成がヘイトスピーチをしている証拠映像を証拠として提出。この中で「被害者」の富成が「朝鮮人を締め殺せ！」と二回叫んでいると主張。また、朝日新聞のヘイトスピーチ記事や、東京大行進や男組の活動ホームページを紹介。そして「富成は正当防衛」とした瀬戸弘幸氏のブログに言及。

山下 歩 @neko_yamashita

添田(高橋)被告「殴られた後に殴り返すのではなく警察に通報すべきだった」「富成は“自分は無罪放免・正当防衛”と主張している」「富成は大山街宣で、“男組は総連・民団から金をもらっている”と(デマを)発言している」「かつてヘイトスピーチをネットに書き込んだことがあるが、間違っていた」

山下 歩 @neko_yamashita

「デモに参加した時『死ね・殺せと言うのは間違っている』と伝えたが話にならなかった」「カウンターに参加したのをきっかけにしばき隊の人と話して、自分は間違っていたとわかった」「新大久保の商店街の人達はヘイトデモに涙を流したり、子供は怖がっていた」「今までの発言を在日の人に謝罪した」

山下 歩 @neko_yamashita

「男組とはどんな団体か？」という質問に対し、添田(高橋)被告は「男組は反差別団体。レイシストをぶっ潰す、ただそれだけの団体」と、きっぱりと語った。 「今後もヘイトデモにカウンターを続けていくにあたり、暴力を行使するわけにはいかないので、我々も(対抗手段として)平和的にデモを行う」

山下 歩 @neko_yamashita

裁判長の「(暴力をふるわれても殴り返すのではなく、皆に知らせることが大事だということを)あなた以外の男組の構成員に周知させてますか?」という質問に対し、添田(高橋)被告は「させています」と、きっぱりと答えた。 木本被告は「離婚した元妻が在日コリアンで、入居差別・就職差別を受けた」

山下 歩 @neko_yamashita

「元妻は、ネットでも在日コリアンということでヘイトスピーチを浴びてきた。昨年の2〜3月頃、新大久保で初めてヘイトスピーチデモを見た。『朝鮮人、毒飲メ、首吊レ、飛ビ降リロ』というプラカードを見て、妻はショックで体調を崩した。他にも傷ついた人達がたくさんいるはずだ、許せないと思った」

山下 歩 @neko_yamashita

木本被告「暴力に対して暴力で返してまったから事件になった。反省して、今後は暴力は使わない。『身体を張る』ということは、やられてもやり返さないことだ」。

山下 歩 @neko_yamashita

11:15証拠調べ等終了。 検察官「二人掛かりで一方的に暴行し悪質。過去にも暴力事件を起こしており、再犯の可能性高い。7日の加療の傷害に対して賠償もしていない。厳しく処罰すべき」として懲役10ヶ月を求刑。 弁護人「①先に手を出したのは富成②にも関わらず富成は不起訴処分である。

山下 歩 @neko_yamashita

富成が不起訴で、添田・木本両名を懲役刑に処するのでは不均衡であり、それは関係者に誤ったメッセージを送ることになる。 ③動機はヘイトスピーチをなくしたいがため。 ④両名とも暴力について反省している。

山下 歩 @neko_yamashita

富成は、検察官の前では拡声器で殴打した事実を認めているのに、不起訴処分後の大山街宣では『無罪・正当防衛』と虚偽の宣伝をし、ヘイトスピーチ街宣に参加している。

山下 歩 @neko_yamashita

主任弁護人の神原弁護士は、ヘイトスピーチデモ、ヘイトスピーチのプラカード、京都朝鮮学校襲撃について詳細に触れ、両名がカウンターのみならず、差別撤廃を謳った東京大行進に参加、都庁前アピールを立ち上げたこと、京都地裁の判決を不服としたヘイトデモへのカウンターも行っていると言及した。

山下 歩 @neko_yamashita

神原弁護士「男組は在特会の矛先を自分たちに向けさせるのが目的。その活動目的は正しく、ヘイトスピーチをなくしたいという動機は純粋なもの」 在日コリアンの弁護士より「在特会に在日は恐怖を感じている。銀行で朝鮮名を呼ばれると緊張が走る」「両被告には感謝している。しかし暴力は許されない」

山下 歩 @neko_yamashita

11:45審理終了。両被告起立。 木本被告「反省している。しかし富成の差別行為は許せない。今後も抗議活動は行う。元妻が『怖いけどプラカードを持って立つ』と言った。どれだけ傷ついて悲しんだか。新大久保のデモを見て愕然とした。自分や自分の家族・友人に降りかからなければいいのか？違う」

山下 歩 @neko_yamashita

「自分に関わりのない知らない誰かも、誰かにとっての家族や大事な人。ヘイトスピーチは現状取り締まれない。自分に出来ることを、これからも続けていく、非暴力で。裁判官殿、差別行動は抑えなければなりません」

山下 歩 @neko_yamashita

添田(高橋)被告も「反省しているが、富成や在特会のヘイトスピーチは今後も見過ごすことは出来ない」 神原弁護士は、富成が不起訴処分になったことについて、検察審査会に不起訴不当と申し立てるとも言及。 判決は日を改めてになった。

山下 歩 @neko_yamashita

弁護側から証拠として提出されたヘイトスピーチデモ映像を法廷で再生するにあたり、音声は不適切として消された。こんなおかしなことがあるだろうか。あのデモの異常さは音声を消去したら把握出来ない。富成が「朝鮮人を締め殺せ！」と叫ぶ場面を音声なしで見て、どんな意味があるのか。納得いかない。

山下 歩 @neko_yamashita

検察官が被告両名の行為を「在特会への妨害活動」と表したことにも違和感を覚えた。まるで普通の市民団体に妨害活動をしているかのような言い方に聞こえたからだ。検察官は在特会という団体をどう捉えているのか。在特会という異常な団体ゆえに起こった傷害事件であるという性格には関心がないようだ。

山下 歩 @neko_yamashita

恥知らずのレイシスト・富成はひ弱な若者であり、先に拡声器を使って殴打したのが彼であっても、屈強な両被告が殴り返したのは分が悪かったのだろう。 しかし、これで両被告が処罰されれば、瀬戸弘幸氏を始めとするレイシスト達に『正義は我々にあり』という誤ったメッセージを送ることは間違いない。

にゃにゃこ@にぬま @nyanya4649

男組・お2人の裁判傍聴記録。お仕事と微妙に被るので最初は行く気なかったんだけど、傍聴券が抽選になりそうだと聞き、 当たったら誰かにあげるつもりで抽選参加　→あっさり当たる（おいらの引きの良さ！） 「せっかくだから女組奥様トリオ揃えようよー」と言われ、お仕事遅刻な覚悟で傍聴に。

にゃにゃこ@にぬま @nyanya4649

山下サンが詳しく纏めているので、できるだけカブらない事を書きますよん。 冒頭陳述、最初に被告人2名の生年月日や経歴を紹介の後、起訴状読み上げ。 公訴事実→国会議事堂駅で、被害者（富成）の着衣を掴んで引き倒し、何度か2人で蹴り上げる。富成くんは全治7日間。