-好きなもの 好きな人-まとめ1♡

かぴ。 @kapi0713

「好きなもの 好きな人」-1- 恋をした。ばかみたいかもしれないけど。家の近くにできた静かな雰囲気のカフェ。そこで俺は一目惚れってやつをした。初めて会った...名前も知らない人。綺麗な...人。幼い顔の人。問題はその人が...綺麗な幼い顔をした男の人...ってこと。 #キュミン

かぴ。 @kapi0713

「好きなもの 好きな人」-2- あの人に初めて会ったあの日は雨だった。不意打ちの雨に降られた俺の目に入ったそのカフェ。いつも通る道なのに気づかなかった。カラン。コーヒーのいい匂いが広がって。いらっしゃいませ。ふとカウンターに目をやった途端心臓がどくんと音を立てた。 #キュミン

かぴ。 @kapi0713

「好きなもの 好きな人」-3- 俺の顔を見てにっこりと花が咲いたように笑うその人にぽけっと見とれていると首を傾げてお席...どーぞ？ってまた微笑まれた。顔に集まる熱にこほんっとわざとらしい咳をしてそそくさと窓際の席につくとその人の笑った声が聞こえた。 #キュミン

かぴ。 @kapi0713

「好きなもの 好きな人」-4- ガランとした店内。俯いた顔をあげられないままでいるとタオルを持った彼の姿。ありがとうございます。。しんとした店内に一言。『雨。すごいですね。』彼の声が聞こえて顔を上げる。窓の外を見つめるその人の瞳が何故か泣いているように見えた。 #キュミン

かぴ。 @kapi0713

「好きなもの 好きな人」-5- 『嫌い...なんですか。雨』その瞳の訳がなぜか気になって尋ねた俺。はっとした顔をした彼は「いえ。少し..雨の日に思い出があるだけで。」そう言うとにっこりと笑ってコーヒーでいいですか？と話を逸らされた。その日はそれ以上話せなかった。 #キュミン

かぴ。 @kapi0713

「好きなもの 好きな人」-6- あれから特になにもない日常。でも俺の頭にはあの人の切ない瞳がこびりついて離れなかった。店の前を通るたび今日こそはと思うのだが何故か入れない自分がいて。。次に彼にあったのは雨降る夜のスーパーというマヌケな場所だった。 #キュミン

かぴ。 @kapi0713

「好きなもの 好きな人」-7- 「「あ。」」いつもと同じ様にスーパーのお弁当売り場で弁当に手を伸ばした時だった。反対側から伸ばされた手が触れてすいません。と顔をあげた時だった。あ。と声をあげてお互いぽかんとした顔の後2人して笑ってしまった。 #キュミン

かぴ。 @kapi0713

「好きなもの 好きな人」-8- 一通り笑うと目に涙を浮かべた彼がふんわり笑って俺を見た。『雨の日の人...だよね？』覚えててくれたことにびっくりしたのと嬉しいのでオロオロする俺に『ねぇ。ご飯...せっかくだから一緒に食べない？』綺麗に笑いながらそういった。 #キュミン

かぴ。 @kapi0713

「好きなもの 好きな人」-9- ねぇ。ご飯...せっかくだから一緒に食べない？..なんて自分でも言ってからびっくりした。雨の日の閑散としていた店に突然ずぶ濡れで現れた人。照れて俯くその顔がなんだか可愛かった人。雨の日の泣き出したい気持ちに気づいてくれた...人。 #キュミン

かぴ。 @kapi0713

「好きなもの 好きな人」-10- 強引だったかなぁ。。おいしいお店があるんだって言った僕の後を黙々とついてくる彼に心配になった。くるって振り返ってあの...いやだった？って尋ねたらその生意気そうな目を真ん丸くして驚いた後ぶんぶん必死に横に首を振るから思わず笑った。 #キュミン

かぴ。 @kapi0713

「好きなもの 好きな人」-11- ここなんだけど。。言った僕の指差す方を見てまたまん丸の目。ほんとなんか可愛い人笑 『ここ...俺もよくきます！』僕と同じ方を指差してキラキラした顔で嬉しそうに笑った。どきどきする。。。ん？...ドキドキする？ #キュミン

かぴ。 @kapi0713

「好きなもの 好きな人」-12- そ...そうなんだ！すごい偶然！なんだかおかしな鼓動の音に聞こえないふりをして店に入るといつもの僕の好きな雰囲気。奥の個室が空いてて通してもらうとふぅと息をつく。正面には彼。そんな不思議な光景になんだかお互いまた笑ってしまった。 #キュミン

かぴ。 @kapi0713

「好きなもの 好きな人」-13- それからたくさん話をした。わかったこと。名前はキュヒョンくんってこと。僕よりも2つ下ってこと。パソコン系の会社に勤めていて僕の店の近くに住んでいること。照れて俯く顔が可愛いこと。声と指が綺麗なこと。そして僕を見る瞳が優しいこと。 #キュミン

かぴ。 @kapi0713

「好きなもの 好きな人」-14- 一緒にご飯を...誰が？俺が？ふんわり微笑む彼に若干パニックな俺。途中の道で強引だった？なんて眉毛を下げて聞くから思いっきり首を振ったら笑われた。なんか...この前からずっと笑われてる気がする。。 #キュミン

かぴ。 @kapi0713

「好きなもの 好きな人」-15- 彼がここ！と指差した先は俺もよく来る大好きな店で。思わず嬉しくて俺も！と言うと照れた顔で笑うからなんだか俺も恥ずかしくなった。。お店に入って奥の個室。。いつもは1人だからカウンターにしか座らない。まさかこの個室をこの人と使うなんて。 #キュミン

かぴ。 @kapi0713

「好きなもの 好きな人」-16- それからたくさん話をした。わかったこと。名前はそんみんさんってこと。俺よりまさかの2つ上ってこと。笑った顔が花が咲くみたいに可愛いこと。目と鼻筋がすごく綺麗なこと。そして...俺を見ると少し照れたように笑うこと。 #キュミン

かぴ。 @kapi0713

「好きなもの 好きな人」-17- 朝日が眩しくて目を開ける。がんがんと痛む頭。うっと唸って頭に手を当てる。起き上がって水を飲もうと上半身をあげた瞬間。はたっと思い立った。見慣れない部屋。でかいベット。隣にはすやすや眠る人。....ここ...どこ。 #キュミン

かぴ。 @kapi0713

「好きなもの 好きな人」-18- え。えぇ！！！！驚いた。すやすや眠っているのは昨日食事をしていたそんみんさんで。この人がここにいるということはきっとここはそんみんさんの家で。なにがどうしてこうなったんだ。がっくりと項垂れる俺の横で起きる気配のない彼にため息をはく。 #キュミン

かぴ。 @kapi0713

「好きなもの 好きな人」-19- お店に行って話をしてて楽しくて..そう。。あんな気分は久しぶりで。楽しくもないであろう俺の話を嬉しそうに笑いながらうんうんって聞いてくれる彼がすごく心地よくて。。話とともにいつもよりお酒が進んだ...。。 #キュミン

かぴ。 @kapi0713

「好きなもの 好きな人」-20- 最近残業続きで眠れてなかったからか良いが回るのは早くて。2本目の赤を明けてから..記憶が...ない。俺...変なこと..してないかな？元々男が好きなわけぢゃない。でもそんみんさんに出会って女の子に抱くような感情を彼に感じていた。 #キュミン

かぴ。 @kapi0713

「好きなもの 好きな人」-21- そんみんさん。そんみんさん。綺麗な声がする。甘い声が僕を呼んでいる。まだはっきりしない意識のまま瞼をあけるとそこには寝癖がついた頭で困った顔で僕を見る彼。...この様子だと...覚えてないのかな？ #キュミン

かぴ。 @kapi0713

「好きなもの 好きな人」-22- もう具合は？平気？ふつーに呼びかける僕の声にもびくっとして。。それは覚えてるから？それとも何も覚えてないから？へいき...です。。小さく呟いた声にふふって笑う。昨日は...すごかったね。そういった僕の言葉にえ！？と顔を上げた。 #キュミン

かぴ。 @kapi0713

「好きなもの 好きな人」-23- おおおおお俺なにしました！？すいません。覚えてないんです！！って一気に言い切った彼にぶはって思わず笑ってしまった。この人どこまで可愛いんだろう笑 そんみんさん？って不安げに見るその瞳に大丈夫の意味を込めてにっこり笑った。 #キュミン

かぴ。 @kapi0713

「好きなもの 好きな人」-24- 酔っ払ったきゅひょんくんは面白かった。とろんと蕩けた瞳をしてさん付けなんて他人行儀で嫌だ！ひょんって呼ぶんだ！って僕の名前を連呼するし。お店で会った時からもう1度会いたかったんです。なんて優しい瞳で言うし。それはもう告白みたいに。 #キュミン

かぴ。 @kapi0713

「好きなもの 好きな人」-25- 酔っ払っているであろうその彼の発言に驚きはしたけれど1番驚いたのはそんなことを言われて彼に嫌悪感を感じない自分自身だった。同性からこういう好意を寄せられるのは初めてではなかった。すごく..嫌な思いもした。はずなのに...。 #キュミン