相手を説き伏せる、ということ。

尖閣諸島に関する中国の反応に発して。 政治を医療・医療に絡めて語る『レジデント初期研修用資料』管理人。 僕は議論の場における意見は、所詮は言葉遊びに過ぎないと思います。 どんなに馬鹿らしいものであっても矛盾がなければ良い。 続きを読む
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medtoolz @medtoolz

こじれることになりそうな事例ほど、とにかく検査、検査、検査を、という対策は、あれは要するに、一刻も早く、自分の見解を作ろうということなんだと思う

2010-10-21 12:28:34
medtoolz @medtoolz

事例があって、「それはこういうことだと思います」と、自分たちの側の見解を、ある程度の説得力を持って組み立てられれば、それでもトラブルと対峙できる。見解が出来上がる前に、相手の側から「こういうことなんじゃないのか?」と突っ込まれて、自分の見解が不在だと、こじれる

2010-10-21 12:29:53
medtoolz @medtoolz

「こうだろう?」という攻撃的な問いに対して、「分かりません」は正解なんだけれど、後手に回る。「違います」は、状況を拮抗させようというあがきの裏返しなんだけれど、自分たちの見解がないのなら、無目的な「違います」は、状況をむしろ悪化させる

2010-10-21 12:30:47
medtoolz @medtoolz

「こうだろう?」に対する正解は、だからやっぱり「調べましょう」なんだと思う。医学的に、その「調べ」が妥当なのかどうかは脇に置いておいて、その見解が正しいのかどうかを、一刻も早く、とりあえず何らかのやりかたで検証して見せないと、建設的な方向に行かない気がする

2010-10-21 12:32:00
@nomuo

なるほど。現状で判断できないものは判断できないと捉え、その後にきっちり熟考するインターバルが選択し得る最善を導くRT @medtoolz: 「こうだろう?」に対する正解は、「調べましょう」なんだと思う。とりあえず何らかのやりかたで検証して見せないと、建設的な方向に行かない気がする

2010-10-21 12:35:12
medtoolz @medtoolz

このへんはいつも、医学的な正しさと、患者さんの要望との衝突が起きるところなのだけれど、たとえ真夜中であっても、元気な若い人が「CT切って下さい。俺脳出血かもしれないから」なんて歩いてやってきたら、やっぱりCTを切らないといけないんだろうと思う

2010-10-21 12:33:05
medtoolz @medtoolz

それはたしかに、医学的に正しくないことなのかもしれないけれど、上の人たちが、じゃあCTをオーダーする以外に、患者さんを納得させて、研修医がすり切れないようなやりかたを提案できるのかといえば、今のところはまだ、絶対的な正解はないんじゃないかと思う

2010-10-21 12:34:16
medtoolz @medtoolz

「聞く」とか「調べる」というのは自分の見解を作るためのプロセスで、「語る」とか「説明」するのは、あれは共有した事実から、相手に見解を作ってもらうためのプロセス。自分の側に見解の不在が発生するとトラブルになるけれど、相手の見解が不在のまま状況を進めると、それもよくない

2010-10-21 12:38:17
medtoolz @medtoolz

状況が上手くいっているのなら、見解不在の状況追認で、基本的には何ら問題がないけれど、相手側の見解が作られないままに治療を進めて、それが思わしくなかったときには、「信じていたのに期待を大幅に裏切られてしまった」という状況が生まれる。これはこれで本当に怖い

2010-10-21 12:39:18
medtoolz @medtoolz

中国の側からみた、今回の日本て、こうだったんじゃないかと思う。政治仕掛けて、相手だって政府なのに、何考えてるのか見えなくて、自分たちの見解伝えても、相手が何考えてるのか全然伝わってこない

2010-10-21 12:40:13
medtoolz @medtoolz

あれは向こう側からみて、夜中に子供さん連れて、「先生のことを全面的に信頼していますから、この子に大丈夫と言ってあげて下さい」なんて笑顔で求められたときと、同等の恐怖を味わってたんじゃないかと思う

2010-10-21 12:40:56
ottohseijin @ottohseijin

@medtoolz 軍事の本が医療で役に立つのは、両者が特殊なかたちであるしろ、コミュニケーションの要素を多分に含むからですよね。コミュニケーションの問題なのであれば、医学みたいな絶対的な正解はないし、医療実践と医学は異なって当然、ということになる、と。

2010-10-21 12:39:33
medtoolz @medtoolz

@ottohseijin 今作ってる原稿にしても、武士の時代から尖閣諸島まで、有名な「戦争」のほとんどのエピソードがどこかしらに入っているのです。。

2010-10-21 12:42:06
medtoolz @medtoolz

謝罪というのは事実から感情要素を切り離すための道具であって、謝罪という道具が道具として機能する前提として、抑止力というものがあって、抑止力によって状況が自制されることで、初めて存分に謝罪の刃を振るうことが出来るようになる

2010-10-21 12:44:35
medtoolz @medtoolz

で、それでも決定的に「見解の相違」が生まれたときには、事実を守って、自分の見解をゆがめられないよう、あらゆる外乱に対して正直を貫く必要がある。正直であり続けるための技術が、たとえば人質交渉人のやりかたであって、あるいは原告側弁護士と対峙するときの技術になる

2010-10-21 12:46:16
@ERnanchan

@medtoolz 分からない、覚えていないという正直さが裁判官の判断に(+)の効果かをもたらしていたSAH訴訟の判決文を最近読んだ。正直であり続けるための技術ってたしかに必要だとだと思う。

2010-10-21 12:50:16
medtoolz @medtoolz

@ERnanchan 「弁護士の罠」みたいなのは、あれは何かと言えば、「うちのクライアントのために、どうかあなたの見解を曲げてくれませんか?」という誘いに他ならないわけで。。米国司法も、あるいは恐らく日本刑事司法の取り調べも、「正直であり続ける」ことが、大事なんだろうなと

2010-10-21 12:52:40
medtoolz @medtoolz

人質交渉人の人って、実は何一つ妥協していない。人質を解放して、犯人が全員逮捕される、絶対に逃げ場なんてないという前提が作られないと、そもそも交渉人は出てこない

2010-10-21 12:53:58
medtoolz @medtoolz

交渉人は「私は全て正直に話します」と宣言してから、あとは犯人の暴言はいなすし、感情的な不快に対しては謝るけれど、「ここから逃げられる」という犯人の見解に対しては、ビタ一妥協しない。

2010-10-21 12:55:18