夢のお話「少女と怪盗」

見た面白そうな夢をまとめて書いています。 不快な方は【夢のお話】をミュートでお願いいたします。
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ラリ子/今ンヌ @imannu_burari

@sousakuTL  【夢のお話01】登場人物は二人。 独りは人の心を盗んで売る怪盗さん。銀髪に紫色の瞳、白いタキシードをきた人。 人の心は恋をしたものがアンティークとして売られその際は心を結晶化して販売する。 彼以上に心をきれいな状態で盗み出せる人はいない。

2014-01-22 14:18:18
ラリ子/今ンヌ @imannu_burari

@sousakuTL 【夢のお話02】もう一人は深窓の令嬢で盲目。 突然あられた怪盗に恋をして一番きれいな恋の結晶を持っている が、不治の病に侵されており余命は幾ばくか。 純真だが気の強い性格

2014-01-22 14:24:14
ラリ子/今ンヌ @imannu_burari

@sousakuTL【夢のお話03】 「はい、旦那。今日もいい【心】を有難うございます」 「……毎度あり。」 薄ぐらい路地裏で交わされる密談 旦那と呼ばれた白いタキシードを羽織った男はひとの悪い笑みを浮かべる。 彼は今、世を騒がせている心を盗む怪盗だ。

2014-01-23 14:24:47
ラリ子/今ンヌ @imannu_burari

@sousakuTL【夢のお話04】 「しっかし旦那ぁ、怪盗ってのは思ってた以上に盗んだ後は地味なもんなんですねぇ。」 「ははっ、派手なのは描かれた表舞台だけさ。裏なんて皆こんなもん…っと、じゃあ僕はこれで。また宜しくな。」 「へい、また」

2014-01-23 14:38:38
ラリ子/今ンヌ @imannu_burari

@sousakuTL 【夢のお話05】 表通りを抜けて今度のターゲットを見つける為に歩く。 【心】現在、裏の宝石取引される。特に恋心は薄い桃色の水晶として非常に人気である。 心は少しの事で汚れる為取扱いが難しいが、彼が盗んでくるものは一等美しく、そして純度が高い。

2014-01-23 14:45:26
ラリ子/今ンヌ @imannu_burari

@sousakuTL 【夢のお話06】 彼は人に愛されなかった事はない、女性には恋をされ男性には尊敬された。だからこうして怪盗をやっているのは可笑しい事ではないらしい。 「ん?そういえばこの世界の果てに行った事はないや」 唯の気まぐれ、彼はある富豪の所有地に足を踏み入れる事にした

2014-01-23 14:57:03
ラリ子/今ンヌ @imannu_burari

@sousakuTL 【夢のお話07】足を踏み入れた先にあったのは美しい花畑と二階建ての白い家、そしてその二階の窓に届く大きな一本の大木 窓からはそれはそれは美しい少女が顔を出して空を眺めている。 怪盗は彼女の美しい容姿とみて思いました 「次のターゲットは彼女にしよう」

2014-01-23 15:10:07
ラリ子/今ンヌ @imannu_burari

@sousakuTL 【夢のお話08】怪盗はその大木によじ登って、彼女の眼の前までやってくる、少女は突然がざがざとする音に目を真ん丸にさせた。 怪盗はとびきりの甘い笑顔を浮かべて 「こんにちは、愛らしいお嬢さん。僕は君を盗みに来た怪盗だよ。」 彼は包み隠さずにいった

2014-01-23 15:17:19
ラリ子/今ンヌ @imannu_burari

@sousakuTL 【夢のお話09】少女はそれを聞いてきょとんと眼を瞬かせると、彼に手を伸ばす 「まぁ怪盗さん。そんなことより貴方の顔を触らせてくださいな」 「はて、お嬢さん、それはどうしてかな?」 「あら、知らないの怪盗さん、私は目が見えないの」 「おや、そうだったのか」

2014-01-23 15:20:01
ラリ子/今ンヌ @imannu_burari

@sousakuTL【夢のお話10】 「しかしお嬢さんの様に愛らし「愛らしくなんてないわ」」 ぴしゃりと彼女の容姿をほめようとすると彼女は少し語気を強めて否定した はて?何をこの娘はおかしいことを言っているのか

2014-01-23 22:52:06
ラリ子/今ンヌ @imannu_burari

@sousakuTL【夢のお話11】今の彼女は彼からしたらひどく愛らしい。 確かに体は痩せて細いが、お月様の様に美しい金髪に白い肌、頬はほんのりと桃色の少女ではないか 目はつぶっていて分らないがきっと美しいに違いないというのに…? 少女は少し、居心地悪そうに口を開いた

2014-01-23 22:53:45
ラリ子/今ンヌ @imannu_burari

@sousakuTL【夢のお話12】 「ねぇ怪盗さん。貴方は私の心がほしいの?」 「あぁ、欲しいよ。きっと高く売れるだろうからね」 「そうなの。貴方は正直なひとね。でも私は貴方に恋をしていないから上げられないわ」 にっこりと楽しそうに少女は笑った。 いたずらをする子供の様だ

2014-01-23 22:56:56
ラリ子/今ンヌ @imannu_burari

@sousakuTL【夢のお話13】 しかし彼女が自分に恋をしていないというのは自分にとっては初めての事だ。 これは厄介な仕事になるのかな?少女は話を続ける ー10日。10日間の間に私に怪盗さんを教えて、もしそれで好きになったら私の心をあげるー

2014-01-23 22:59:00
ラリ子/今ンヌ @imannu_burari

@sousakuTL【夢のお話14】 彼女はどうやら随分と気の強い性格の様だ。 面白い、彼はこの自分に恋をしない少女に好感をもった、彼はうなずくと十日間彼女の下にやってくることを約束した

2014-01-23 23:01:54
ラリ子/今ンヌ @imannu_burari

@sousakuTL【夢のお話14】 ーーーー1日、自分の生い立ちを話した ーーー3日、彼女の名前を聞いた ーー5日目、彼女が不治の病に侵されている事をしった _10日目、彼女の事が全部わかった。

2014-01-23 23:04:55
ラリ子/今ンヌ @imannu_burari

@sousakuTL【夢のお話15】 今までの日数、自分の事を教えると彼女はとても喜んだ 彼女が病に侵されているといわれ自分は醜いのだといったとき、最初に愛らしいといったときの遮り方も分った。 自分の事を教える10日間は彼女の事を知る10日間になっていた。

2014-01-23 23:07:13
ラリ子/今ンヌ @imannu_burari

@sousakuTL【夢のお話16】 最後の10日目、彼は彼女の答えを聞こうと慣れた様に大木を上る そして何時もの笑顔で彼女のいる部屋の窓を開ける 手には彼女が好きなにおいだといっていた白い花束を持って 「やぁ、お嬢さん。約束の10日目だよ。…お嬢さん?」

2014-01-23 23:13:31
ラリ子/今ンヌ @imannu_burari

@sousakuTL【夢のお話17】 窓を開けると、其処は真っ暗になっていた 人の気配もするし他からは使用人の声もする ただ部屋がくらい。 そしてその中、うずくまる様に彼女は座っていた。 「……。」 「お嬢さん?どうしたんだい?お嬢さん。何処「出て行って」」

2014-01-23 23:17:06
ラリ子/今ンヌ @imannu_burari

@sousakuTL【夢のお話18】 彼女はぴしゃりと言葉を遮る。まるで最初のあの日の様だ。 「どうかしたのかい?そんな暗い場所で」 「出て行って、こちらに来ないで。貴方に会いたくなくなった。」 「今日は約束の10日目。私は貴方を愛する事はないし、心を上げられない」

2014-01-23 23:21:31
ラリ子/今ンヌ @imannu_burari

@sousakuTL【夢のお話19】 「来ないで、こないで。早く出て行って。人を呼ぶわよ、怪盗さん」 何を話しても、何を言っても彼女はそれしか答えない。 白い花束は水に入れられずただ萎れてしまう。 彼は、怪盗は何も理解できないまま夕暮れまで、出て行けという彼女の前で立ちすくんだ

2014-01-23 23:28:56
ラリ子/今ンヌ @imannu_burari

@sousakuTL【夢のお話20】 翌日から、怪盗は来なくなった。 代わりに足しげく通うのはよく似た声と姿の【郵便屋さん】 「どうして郵便屋さんは窓からくるの?」 「それは人の心を直に届けたいからだよ」

2014-01-23 23:30:17
ラリ子/今ンヌ @imannu_burari

@sousakuTL 【夢のお話21】 「でも私は届けたい心なんてないわ」 「君になくても君に届けたがっている【心(想い)】があるよ」 彼女との会話はいつも暗い部屋と明るい外の境界線で行われる 彼女の顔も体も見えない。 それでも毎日、毎日。郵便屋は雨も雪も晴れも曇りも通い続けた

2014-01-23 23:51:09
ラリ子/今ンヌ @imannu_burari

@sousakuTL 【夢のお話22】 何時しか季節が一つ過ぎた後、結局怪盗が渡したがっていた心は受け取ってもらえなかった。 それでも郵便屋に対しては通常道理話をしてくれていたある日 彼女に会いに行き扉を開けようとすると珍しく彼女の方から扉を開いた

2014-01-23 23:56:31
ラリ子/今ンヌ @imannu_burari

@sousakuTL 【夢のお話23】 彼女は窓を開いた開口一番に聞いた 「貴方は心を届けてくれるのでしょう?今日は私の心を届けてほしいの」 緊張したように固まった声、いまだ見えない顔 ただ窓を開けた時に見えた手はひどくやせ細っていた。 昔に怪盗が見た時には無かった細さだ

2014-01-24 00:00:39
ラリ子/今ンヌ @imannu_burari

@sousakuTL 【夢のお話24】 郵便屋はただ事ではない、と神妙な顔と固い声で了承した。 少女は少しだけほっとしたような雰囲気を漏らすと、手元にあったランプに火をつけた。 今まで、約束の10日間から見れなかった彼女の愛らしい顔が…

2014-01-24 00:03:13