2014-02 Twitter 140字で作文(BL仕様)
レンタルショップで借りようとしたDVDを目の前で男に奪われた。しょんぼりした僕をみて、男が微笑んだ。「お預け食らった犬みたい」「なっ!」失礼にもほどがある。足早に去ろうとした僕の腕を男が掴んだ。「怒らないで、話しかけるきっかけが欲しかったんだ」照れた男がごめんと呟いた。
2014-02-03 03:23:44朝一でやったトランプ占いの結果が悪かった。「今日はあの人に会えないか」がっかりして玄関を開けると憧れの彼がいた。「昨晩、君の定期券拾ったんだよ。どうせ朝一緒になると思って」夢かと思い僕が頬をつねると彼が笑った。「まだ目がさめないのかな?ほらいこう」呆然とする僕の手を彼が掴んだ。
2014-02-04 05:46:34じみな僕は学校で人気のある彼と一緒に行動することに引け目を感じていた。「俺を避けてる?」「学校でぐらいみんなに譲らないと悪いから」「俺はいつでも君を独占しておきたいけど。手だして」「手錠!?」「演劇部で借りてきた。これで嫌でも俺と一緒だな」意外に独占欲の強い彼に僕はただ驚いた。
2014-02-05 06:15:59僕はゲームセンターでうな垂れた。「あーっ!取れない。誕生日ぐらい運が向いてこないかな」「俺が応援してあげよう。ちょっと待ってて」近くにいた男性店員が景品の位置を動かしてくれた。「いいんですか」「もっとサービスしようか。君、可愛い」「そ、そんな……」見つめあうと自然に唇が重なった。
2014-02-06 05:55:46「せっかく海にきたのに雨降ってきちゃったね」「海が荒れるから泳げないけれど、人がいなくていいな」「寂しくない?」「お前がいるのに?」言うなり、彼が僕を抱きしめた。「お前も海辺も独り占めだ」「ホテルに戻る?」「たまには外もいいだろ」鋭い目をした彼が僕の唇を貪った。
2014-02-07 06:22:19俺は廃ビルの時計を見上げた。時計は彼と離ればなれになった時刻を刻んでいた。もし生きていたら、二人がはじめてあった日の同時刻にここで会おうと別れた。「あの時、手を離すべきじゃなかったな」「そのおかげで無事だったんじゃない。待たせてごめん」振り返ると同時に二人で抱きしめあった。
2014-02-10 05:14:11レンタルショップでDVDを返却する時に涙が溢れた。「どうしましたか?」「内容を思いだしてつい」「先日は笑っていましたよね」「すみません、僕変ですよね」「そんなことないです。可愛いですよ」「え?」「失礼、俺の方こそ変かな?」「いいえ……」お互いに照れ笑いしながら連絡先を交換した。
2014-02-12 06:12:00高架下で男に会った。「視察のじゃまをするな。立ち入り禁止だ」「君が責任者?待ってたんだ。貴重な生物を保護してよ」「人に物を頼む態度じゃないな」「どうしたらいい?」「俺に恋して本気にさせろ。雲を掴む様な話だろ」「やってみないとわからないよ」むきになった僕は男を引きよせキスをした。
2014-02-13 06:07:15「一人で公園にいたら好きにされるぞ」「お兄さんもそっちの人?」「まあな。お前は自分を確かめにきたって感じか」「うん」「ヤッてみたところでわからないぞ。万人相手に気持ちいいわけないだろ」「そうなの?」「そうなの。ジュース飲んで落ち着けよ。相談にのるからさ」お兄さんが僕に微笑んだ。
2014-02-14 06:10:12彼の家で僕は緊張していた。浴室の扉が開き驚いた僕は湯船に沈んだ。「湯だってるぞ。顔が真っ赤だ」「こ、これは違っ!」「ちょっと待ってろ」彼はジュースを持って、すぐに戻ってきた。「飲め」「サンキュ……」「無理矢理しないから安心しろ」「濡れるよ」彼と抱きあうと不思議と緊張がほぐれた。
2014-02-17 06:12:45ジムの洗面所で鏡を見た私は動きをとめた。「そこ使いたいんだけど。自分に溺れたいなら大きな鏡のほうへいってよ」「君に見蕩れたんだよ」「どっちにしろ気持ち悪い」「酷いな。褒めたのに」「あんたも見た目悪くないじゃん。嫌味に聞こえる」「惚れたといったら?」私が迫ると男は頬を赤らめ俯いた。
2014-02-18 06:13:47無事舞台が終った。劇場からでてしまうと自分にかかった魔法が解けてしまう。一人楽屋で余韻に浸っていると扉がノックされた。「閉めるぞ」珍しくオーナーがきた。「もう少し余韻に浸っていたいな」「夢心地になりたいなら俺に溺れてみるか?早くしないと襲うぞ」僕を押し倒し、オーナーが微笑した。
2014-02-19 06:08:31