昨年、Twitterで、ゼノブレイドがこれからのRPGを考える上で、いかに示唆に富んだ作品かと言うことをグラフィック面を中心に論じましたが、示唆に富んでいたのはグラフィックだけではありません
2014-02-14 23:26:30新作の新たなPVも公開されたことですし、今日は昨年書ききることができず暖めていた、システム面についてツイートしたいと思います
2014-02-14 23:26:58今日のツイートは、去年のツイートした"モノリスソフトがスクウェアから独立し、ナムコから任天堂の子会社になった経緯"の続編です 少し長いですが、ツイートを推敲した記事がブロマガに載っていますので読んでみてください http://t.co/trcMwK01Ss
2014-02-14 23:27:52去年のツイートを大まかにまとめると、ゼノブレイドはRPGが3Dになることで生じるジレンマを乗り越えていると言う話だったのですが、RPGが3Dになることで生じるジレンマはグラフィック以外にもあるのです
2014-02-14 23:28:34分かりやすくマリオで例えると、2Dのマリオと3Dのマリオではアクションというジャンルは同じでも全く同じ感覚で操作することはできません アクションゲームは2Dから3Dになることで、立体空間の把握やカメラの操作などをユーザーに求めるようになりました
2014-02-14 23:30:22アクションゲームと似たようなことが、2Dから3DになることでRPGでも起きたのではないか? 2DのRPGは常時俯瞰視点で、キャラクターの等身はデフォルメされた物が一般的でした
2014-02-14 23:31:123Dで2Dのフォーマットを踏襲すると、戦闘中に視点が統一され、リアルな等身のキャラクターが棒立ちしているという奇妙な画面が映し出されるはずです
2014-02-14 23:32:07その他にも俯瞰視点だから可能な隠し通路などの遊び、宝箱から出現するモンスターなどのコミカルな演出が、3Dになることで軒並みシュールな画面と化す怖れがあります RPGもアクションゲームと同様、2Dから3Dになることでシステムの大きな転換を余儀なくされたのです
2014-02-14 23:32:51岐路に立たされたRPGに、新たに加わったのがオープンワールドという考え方です オープンワールドはグランド・セフト・オートなどの洋ゲーがもたらした、どこまでもシームレスに続く広大なフィールドを導線に従うことなく自由に探索するという、まさに3Dが可能にした新しいタイプのゲームでした
2014-02-14 23:33:56オープンワールドの概念を、日本で始めてRPGに導入したのはFF12の松野泰己氏でした しかし、FF12の開発中に松野氏が突如病に伏せスクウェア・エニックスを退社することになってしまい、FF12の路線を引き継いだRPGをスクエニが作る見通しは現在も立っていません
2014-02-14 23:35:25(松野氏は退社後も、タクティクスオウガのリメイクやクリムゾンシュラウを発表し、現在はカードゲームの世界観設定を担当しています。 3Dではなくなった物の後述する理由などから松野氏は現在でもトップランナーの一人として注目せざる得ないと言うのが著者の正直な感想です)
2014-02-14 23:36:46オープンワールドの概念は、元来プレイヤーと操作キャラを同一視またはプレイヤーと操作キャラの一体感を志向してきたアクションゲームにとっては自然の成り行きでしたが、RPGの新たなフォーマットになるには障壁が大きすぎました
2014-02-14 23:37:44シームレスにフィールドが続くことからキャラクターの移動と戦闘は同じフィールド内で行なわれなければならず、従来のターン制のシステムをリアルタイム制に置き換える必要があったからです
2014-02-14 23:38:29ターン制からリアルタイム制への移行を知ってか知らずか、セガはオープンワールドの概念が日本に渡る遙か以前からファンタシースターをアクションRPGに移行し、アクションRPGになったファンタシースターの影響を受けて開発されたモンスターハンターは爆発的なヒットを飛ばします
2014-02-14 23:40:20また、FFも最新作のライトニングリターンズやスピンオフの零式がアクションRPGになり、FF15もアクションRPGになると言います FFの生みの親である坂口博信氏のラストストーリーもアクションRPGでした
2014-02-14 23:41:22RPGはこのまま成長要素があるだけのアクションゲームの一ジャンルに収まってしまうのか? 3Dのジレンマに果敢に挑んだ戦士(クリエイター)は松野氏だけなのか?
2014-02-14 23:42:13RPGの戦闘は大きく二つのタイプに別けることができます 一つは敵が味方のHPを削り取る前に、迅速かつ確実な手段を用いて効率的なダメージを敵に与えダメージレースに勝つタイプ 一つは敵の猛攻を装備やスキルの組み合わせで対策したり、敵の行動を先読みし潰していくことで完封するタイプです
2014-02-14 23:43:59日本では前者の方が一般的です ダメージレースを勝ち抜くことはシューティングゲームや音ゲーで高スコアを目指すことと本質的には同じため、RPGよりアクションゲームとの相性が良いと言えます RPGが得意としている戦闘は、元来、後者だったのではないでしょうか?
2014-02-14 23:46:03前述した松野氏のゲームが評価されているのもその戦略性の高さ故で有り、コンピューターRPGの原点たるウィザードリィも後者です 日本では他にもメガテンやファイアーエムブレム、ポケットモンスターの通信対戦などが後者に当たります
2014-02-14 23:47:06(余談ですが、後者に該当するRPGが近年任天堂のプラットフォームから出るようになったことが、SFC時代を彷彿しているかのように見えるのは著者だけでしょうか?)
2014-02-14 23:48:20では、本題に移りましょう ゼノブレイドはオープンワールドの概念を導入し、FF12の路線を継承した日本では今のところ唯一のRPGです ゼノブレイドの戦闘システムは3Dで有りながらRPGの本流に則っており、未来視のアイディアはリアルタイムならでは駆け引きを見事に演出しています
2014-02-14 23:49:33ヘイトの概念がある物の、転倒やステータス異常で敵の攻撃を無力化することができるため、パーティー内で盾役を固定する必要が殆どなく、パーティ全体の連携を重視する戦闘システムは、ダメージレースばかりで弾幕シューティングと化した某MMOより遥かにオンライン向きなんじゃないでしょうか?
2014-02-14 23:51:55特に、死亡した仲間の蘇生にパーティーゲージを利用するアイディアは特にいいと思います(某MMOにもパーティーゲージに相当する物があるが、ダメージ効率が重要なので回復に使われることは殆どない) あの駆け寄って助ける動作はオンラインになるとより生きるでしょう
2014-02-14 23:52:49パーティー内で役割の様な物があるにはありますが、仲間と協力すれば別の役割もこなせる絶妙なバランスになっているところは、新作でも生かして欲しいところ ゼノブレイドのシステムが発展していけば、近年ギスギスが加速するマルチプレイに一石を投じることになるのではないかと期待しています
2014-02-14 23:54:36長いツイートになってしまいましたが、ここまで読んでくださりありがとうございました マルチプレイがあるかもしれないモノリスソフト完全新作でお会いできることを楽しみにしています http://t.co/FhMCwEzeFZ
2014-02-14 23:56:40