#廃棄物日誌 まとめその1

12月~1月2日分の日誌をまとめました。 迷走しっぱなしの航海日誌。 気が向いたら読んでください。
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廃棄物13号@カクヨム連載中 @eibis_splicer

海域から引き揚げた艦娘はまず確実に思考だけが深海棲艦化、野生化しているので迷わずオートメーションにぶち込む。損傷部位を修復されるにつれて思考も元に戻り、そして艦娘として復活する。最近は専ら餌だが。死骸の匂いに釣られてやってくるらしい。 #廃棄物日誌

2014-01-02 22:28:15
廃棄物13号@カクヨム連載中 @eibis_splicer

そしてオートメーションから逃げ出す奴もいる。そいつは大抵誰かに喰われている。逃げ出すのは駆逐~重巡に多い。木曽や五十鈴もその内の一人だが愛宕に捕まり、地面に数回叩きつけられてから修復されたので愛宕には頭が上がらない。 #廃棄物日誌

2014-01-02 22:34:36
廃棄物13号@カクヨム連載中 @eibis_splicer

そう考えると戦艦以外で力があるのは愛宕になる。この間も睦奥とCQCの訓練を行っていた時も、奴の腕を絡め取り、がら空きになった脇腹を何度も殴って崩れた所に追い討ちの蹴りを喰らわして倒していた。 #廃棄物日誌

2014-01-02 22:38:53
廃棄物13号@カクヨム連載中 @eibis_splicer

あの時、重巡の可能性を指摘したジュアヴォの正体は分かっていない。白衣を着た、坊主頭の奴は本当に存在したのかさえ定かじゃない。何せ256人全員を呼び出して一人ずつ見てみたが、その中にそいつは居なかった。 #廃棄物日誌

2014-01-02 22:43:29
廃棄物13号@カクヨム連載中 @eibis_splicer

「アンタ、中佐に降格したわよ」叢雲が私に辞令を渡した。彼女が最初の秘書艦、叢雲だ。人類で唯一、艦娘と深海棲艦の体組織を移植して生きている私の専属看護婦のようなものだ。まあただの監視者だが。 #廃棄物日誌

2014-01-02 22:48:55
廃棄物13号@カクヨム連載中 @eibis_splicer

「こんなんで大丈夫なんでしょうね?」 問題ない。むしろこれから上げていけばいいことだ。 「そうじゃなくて、アンタの身体よ。メンテナンス受けてないんでしょ?」 #廃棄物日誌

2014-01-02 22:51:54
廃棄物13号@カクヨム連載中 @eibis_splicer

その言葉に、私は明らかな嫌悪感を込めた顔を叢雲に向けただろう。 メンテナンスとは読んで字の如く、艦娘と同じく点検整備を受ける事だ。 艦娘の体組織を移植した者は、経過観察も兼ねて定期的な検査を行う必要がある。 #廃棄物日誌

2014-01-02 23:02:40
廃棄物13号@カクヨム連載中 @eibis_splicer

そのメンテナンスは体組織の移植率が高ければ高いほどスパンが短い。特に私のような異例中の異例は本来ならベッドに縛り付けられて毎日毎日検査されていてもおかしくはないのだ。 だから、嫌だ。何故なら私は人間だから。艦娘じゃない。人間なんだ。 #廃棄物日誌

2014-01-02 23:09:17
廃棄物13号@カクヨム連載中 @eibis_splicer

必要ない。メンテナンスはもう一年近く受けてないけど問題は起きてない。 「ならいいけど、アンタが動けなくなると私達も困る事を忘れないで頂戴」 叢雲はそう言うと自室へ戻っていった。 #廃棄物日誌

2014-01-02 23:19:05
廃棄物13号@カクヨム連載中 @eibis_splicer

ふと、愛宕の隣に座って一緒にメンテナンスを受ける自分を想像した。 その場の排水溝に雑煮だったものをぶちまけた。そんな悪夢的な、ただでさえ彼女と何度も身体を交えているのに、何故か彼女に無防備な姿を晒す事を私は過剰に恐れている。 #廃棄物日誌

2014-01-02 23:27:27
廃棄物13号@カクヨム連載中 @eibis_splicer

途切れ途切れに聞こえる曲は「ワルツ第17番 ト短調 大犬のワルツ」。 未だに弾けた事がない。最近音ゲーに触れていない。鎮守府近くにゲーセンがないからなのだが。 #廃棄物日誌

2014-01-02 23:33:17
廃棄物13号@カクヨム連載中 @eibis_splicer

ホットライン・マイアミのサントラをBGMにすることにした。窓や巨大換気扇から見える空がネオンに染まりそうだが。鉄と血と錆だらけなここに視神経がぶっ壊れそうなカラーが混じるだけだ、問題ない。 #廃棄物日誌

2014-01-02 23:42:25
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