ガムラン氏（@M_Gamelin）による【艦これ×papers,please】SS #アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

Norin_Gamelin @M_Gamelin

「労働許可証は……漁業、期限もダイジョーブ……Wait! 入国許可証はどうしマシタ？」「すみません、これですね」「Hey you, しっかりしてヨー」最初から必要書類を全部出さないチ級に苛立ちを隠さない金剛。 #アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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この手の輩には絶対に後ろめたい事がある、というのが金剛の持論だ。故に彼女はチ級のパスポートから入国許可証まで徹底的に精査する。しかしどこを探しても不備は見当たらない。（そうデシタ、印章偽造の可能性が！）金剛は最後の可能性に賭けた。 #アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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規則書を取り出し、正式印章一覧のページを開く。確認の結果……入国許可証、労働許可証のいずれも偽造ではなかった。 （Shit! 完璧な書類ならどうして最初から全部出さないネー！） #アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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内心腹を立てる金剛、だがこうなっては観念して緑のスタンプを押すほかない。「アルストツカで面倒事を起こすのはNGヨ！」精一杯の捨て台詞と共にチ級flagshipへ書類を返却し、勤勉な入国審査官は次の仕事に取り掛かる。 #アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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「Next!」「Papers, please!」「ちょっと検査させてネ！」「問題無し！Next!」 「Papers, please!」「これは無作為検査デース！」「Well...ちょーっとおハナシ聞かせてもらうヨ！」 #アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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「Next!」軽巡洋艦『天龍』が現れる。「Papers, please!」「なぁ、ちょっといいか？」「What?」天龍はパスポートと入国許可証を渡してから話し始めた。「実はな、パスポートの更新を忘れてて……」 #アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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赤いスタンプに手をかける金剛。「待った待った！入国許可してくれたらいいモノやるから、な？」書類を差し入れる口から天龍が札を1枚見せる。「これ何ネ？明らかにアルストツカ・クレジットではないケド」 #アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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「日本円だ。フフフ、怖いか？」「ヘー、これがジャパニーズ Yen...」天龍の手から『千円』と書かれた札を受け取り、金剛はまじまじとそれを見つめた。そして期限切れのパスポートに入国拒否のスタンプを押し、入国許可証と共に天龍へ返す。 #アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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「アルストツカ人に賄賂は通じないヨ！」「えっ、おい、オレの千円！千円返せよ！ちょっと！」「授業料として徴収させていただきマース！」「ちくしょう！提督によく言っておくからな！横鎮だぞ！」「Next!」 #アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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アルストツカの外貨両替所では日本円を取り扱っていないが、闇市場で売れば給料の足しにはなるだろう、と懐へ千円札を仕舞う金剛。（明日の朝食はマーガリン付きにしまショーか、それともジャムにしまショーか） #アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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ささやかな贅沢に思いを馳せる彼女を、けたたましいアラーム音が現実に引き戻す。午後6時の業務終了ブザーとは全く異なるその音は、国境を隔てる壁を乗り越えて国内へ侵入した者の存在を示していた。 #アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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「What!?」検問所の外からは何者かが魚雷で殴打される音、叫び声、伊19の怒号。「お姉！私には構わ……うぐっ！」「誰かー！千歳航が壁を乗り越えたのね！！」金剛は検問所の窓から身を乗り出す。 #アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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正にその時、壁を乗り越えてきた千歳航のからくり箱から艦上爆撃機『彗星』が解き放たれ――機数からして3スロット総動員だろう――そしてその爆撃機は呆然とする金剛を尻目にかけ、入国管理局の建物へ直撃した。 #アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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こうして今日の入国管理局の業務は暴力的に中断させられたのである。翌日の『アルストツカの真実』でこの事件が大々的に報じられたのは言うまでもない…… #アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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【艦これ×Papers, Please】#アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局【二次創作SS】 第三弾はこんなところでおしまいです。特定艦の扱いに関する陳情その他はM.O.C.M.、アルストツカ創作管理省までお願いします。

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【艦これ×Papers, Please】#アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局【二次創作SS】 突発的に始まった物語も4日目突入です。TL汚してすまんな

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人類の手には負い切れない能力を持った艦娘・深海棲艦。社会主義国家アルストツカにおいて、彼女ら専用の国境検問所があるのがアルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局である。#アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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そしてここで入国審査を担当する艦娘が金剛型一番艦の『金剛』。今日の彼女の目覚めは憂鬱なものだった。憂鬱の発端はアルストツカ唯一の新聞『アルストツカの真実』を見れば一目瞭然だ。#アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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『国境検問所　テロ攻撃に遭う』『犯人はコレチア籍の艦娘か』『入管省は警戒を強化』……多少のトラブルがありながらも何とか運営していた金剛の職場は、にわかに物騒になっていた。#アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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しかし職に就いて働かねば食は無いのがアルストツカ、彼女は今日も入国管理局へ向かう。無論、規則の更新を確認しながら。「Oh, オブリスタン人への無差別検査は中止でスか」#アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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目を皿のようにして最新版の規則書を確認する金剛だが、それ以外の変更点は見当たらない。「テロ攻撃で、変更を加える余裕がなかったんでスかネー」そうこうしている内に職場へ到着する。#アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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そして入国審査を行うデスクで彼女を出迎えたのは……「マルロクマルマル！おはようなの！」「い……伊19サン？」よく見ると魚雷が61cmから53cmになっている。最近アルストツカ周辺に出回り始めたという新型だろうか。#アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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「コンゴーはいつも大変そうなの！お給料はちゃんともらってるの？」「Well... まー、low wages（薄給）だけどネー」「うん、イクも似たようなものなの」#アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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「それでね、イクからコンゴーに提案があるの！」伊19が急に真顔になる。「What?」「コンゴーが拘束ボタンを押すと通報がいってぇ、イクが連行するでしょ？」#アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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「そうするとイクは『連行手当』をもらえるの。つまりー、コンゴーが拘束ボタンを押せば押すほど！イクは手当ががっぽがっぽなの！」金剛はこの時点で、もう伊19の企みを察していた。#アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局