unak先生による分かりやすいウクライナ略史

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usa @unak

@kosaki55tea 仮想じゃなくて現実だった!

2014-03-02 06:59:23
usa @unak

簡単なウクライナの歴史:9世紀末、たぶんノルマン系の征服者がキエフ一帯を征服して「ルーシ国」を作る。征服者は原住民と一体化してスラブ化する。このキエフ・ルーシ国は順調に発展し、周辺にぽこぽこと子供を作り、これらをまとめてルーシ諸公国という。いちおうキエフが宗主国。

2014-03-02 07:06:32
小崎 資広 (KOSAKI Motohiro) @kosaki55tea

リューリク一族はやたらと繁殖してしかも全員がオラが天下とったるぞゴルァとか言いたしたのでルーシ諸国は荒れまくった

2014-03-02 07:09:38
小崎 資広 (KOSAKI Motohiro) @kosaki55tea

ところでキエフ大公国はなにが大公なんだ? 英語だとただの Kievan Rus' だよな

2014-03-02 07:15:28
小崎 資広 (KOSAKI Motohiro) @kosaki55tea

もともとウクライナ、ベラルーシあたりは、雪が降っても雪が溶けても移動できなくなる地形なので、河川ぞいに経済が発達。バイキングたちにとって大変都合がよかった

2014-03-02 07:18:28
usa @unak

そのうち諸公国画像から自立傾向を深めてキエフ政権は徐々に衰退し、最後に13世紀半ばにモンゴルの侵略を受けて完全崩壊。他のルーシ諸公国もモンゴルに滅ぼされたり隷属下に置かれたりする。いわゆる「タタールのくびき」

2014-03-02 07:18:45
usa @unak

なんだよ「画像」って。単に「が」って言いたかった。

2014-03-02 07:19:54
小崎 資広 (KOSAKI Motohiro) @kosaki55tea

ビザンツ皇帝が伝統的に抱えていた皇帝直属の親衛隊ヴァリャーグがノルド人、これもRus経由で船で河川沿いにやってきたと見られている

2014-03-02 07:21:14
小崎 資広 (KOSAKI Motohiro) @kosaki55tea

あ、むこうはもうキエフ崩壊までいってしまった

2014-03-02 07:22:54
小崎 資広 (KOSAKI Motohiro) @kosaki55tea

話をもどして。リューリク一族はなんというか、いわゆるバイキングなので分割相続あり、長子継承の伝統なし、欲しけりゃ奪い取れの価値観なので、争いが絶えない

2014-03-02 07:24:52
小崎 資広 (KOSAKI Motohiro) @kosaki55tea

暫くの間、キエフが圧倒的経済力を持っていたためキエフを制するもの世界を制するルールがあり、おとんに一番可愛がられた子供がキエフもらって宗主国になってたんだが、そのうち地方が成長してくる

2014-03-02 07:25:57
小崎 資広 (KOSAKI Motohiro) @kosaki55tea

そういうわけでキエフ諸国がどの程度一体感があった政治体制であったかはいまいち判然としないが、それでもリューリク一族総体としてはどんどん勢力を伸ばしていった

2014-03-02 07:28:45
usa @unak

ルーシの中では辺境に位置するモスクワ大公国が15世紀の終わりにようやくタタールのくびきから脱する。これが衰退していくモンゴル(ジョチ・ウルスとその後継ハン国たち)から徐々にルーシの旧領を回復し、キエフ国家の後継者としての地位を確立していく。その頃、キエフ一帯はリトアニアの支配下。

2014-03-02 07:29:39
小崎 資広 (KOSAKI Motohiro) @kosaki55tea

当時まだ平原はペネチェグなどに制圧されており、地元民は用心棒が欲しい。よって落ち武者や土地をもらえなかったリューリク落ちこぼれさんが地方に転落していったんだね

2014-03-02 07:30:12
usa @unak

リトアニアは16世紀中葉にはポーランドと合体して超大国ポーランド・リトアニア共和国となる。しかしこの共和国はいろいろあって弱体化していき、一方モスクワ大公国は18世紀に入ると大国化してロシア帝国に発展。18世紀末の第一次ポーランド分割でキエフを含む東部はロシア帝国に併合される。

2014-03-02 07:34:50
usa @unak

その20年ほど後の第二次分割でウクライナ西部もロシア帝国領となり、かくしてロシアはルーシの故地を回復したことになったのでありました。その後、第一次大戦中に革命が起きてロシア帝国が崩壊すると、ウクライナは連邦下での自立を求めて独自政府を樹立、ロシアの臨時政府に広範な自治を認めさせる

2014-03-02 07:39:15
小崎 資広 (KOSAKI Motohiro) @kosaki55tea

ウクライナは教皇およびヨーロッパ諸国と密約を結び、モンゴルからの独立を目指したが教皇が約束を守らなかったため、独立戦争失敗。弱体化。その隙をついて、リト人(リトアニア)に征服されてしまう。嗚呼ッ!

2014-03-02 07:39:24
小崎 資広 (KOSAKI Motohiro) @kosaki55tea

一方モスクワ大公国はジョチウルスに擦り寄って朝貢を代理で徴収する権利を獲得、域内で宗主国として成長。さすが悪役は考えることが違う。偉い

2014-03-02 07:41:08
usa @unak

ところがロシア臨時政府はボルシェビキに転覆させられ、彼らはウクライナ政権に宣戦布告(!)、ウクライナは同盟国(第一次大戦の、ね)の協力を得てボルシェビキを圧倒して自立を確立。しかし、同盟国が敗戦して第一次大戦が終わると状況は一変し、ウクライナ政権は崩壊して内戦状態に。

2014-03-02 07:43:21
小崎 資広 (KOSAKI Motohiro) @kosaki55tea

一方リトアニアは悩んでいた。征服がうまく行きすぎてリト人少数民族すぎー。そういうわけでリトアニア貴族たちがどんどんスラブ化していき、統治に困難を生じる

2014-03-02 07:45:20
usa @unak

最終的にウクライナはボルシェビキの支配下に落ちてソ連の一部となることが決定。いちおうそれなりの自治は認められるはずだったけど、モスクワの同志たちがそんなに甘いはずはないですよねー。

2014-03-02 07:46:03
usa @unak

その後第二次大戦でドイツによって「解放」されたと思ったらナチスもやっぱり甘くなかった。大穀倉地帯と大資源地帯を含むウクライナ一帯は独ソ戦の主戦場の一つとなって大規模な被害を受ける。

2014-03-02 07:49:08
usa @unak

終戦後は再びモスクワの支配下に置かれ、以後ソ連が崩壊するまで、それなりに重要だけどお前ら本物のロシアちゃうし、的な微妙な立場に置かれたのでした。ソ連崩壊後は皆さん後存知のとおり。

2014-03-02 07:49:43
usa @unak

並行してるメイド卿のは詳細っぽいな。たぶん省略したところを補完してくれるだろう。

2014-03-02 07:50:27