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【140307】「グローバル人材5000プロジェクト・キックオフイベント」 #gj5000
※ 講演要旨として書き起こし。
<はじめに>
第1部のロールモデルカフェでのお話で「英語が苦手でも怖じ気づいちゃだめ」という話が出ていたが、何を隠そう自分も英語はずっと赤点だった。英語と自分の関係はいわば『愛と憎しみ』ともいえるものだったようにふりかえる。
学生当時、コンピュータに熱中した。書店でコンピュータ関連の最新情報が載っている英語雑誌を見つけ、新しい知識を手に入れたくて辞書を引きながら英語を勉強した。なので、英語は憎い対象でありつつ、本当に知りたいことが学べるという上では愛すべきものであり、「学びと教えの行動は、何かを激しく愛するときに最強となる」と考えている。
<学生を取り巻く状況>
今、日本の大学において「学びと教え」について様々な新しい取り組みが行われているが、そのことにより日本の大学生がわくわくして社会に飛び出しているかというとそんなことはない、ということが就職活動に関するアンケートからも明確となっている。これは学生一人ひとりがまるで「規格野菜」化しているかのように、それぞれの個性が見えにくくなっていることを意味している。
今日は海外に出よう、という話。つまり「規格外」の人材となるということ。2年ほど前、NYタイムズの調査によると、現地における日本人の受け入れ状況が芳しくなかった。では、何が良くなかったのか。私は「公的抑圧」というものが日本を支配しているように感じている。つまり、日本の社会が愚直に教育を受けた人たちを評価していない。だから学生にとっては学ぶ意味が見いだせないのではないか。頑張った人が報われるという実感がない、ということはやる気を削いでしまっている。
<状況打破のために>
この状況を打破するため、日本におけるルールを変えていくことが大切なのではないか。そのためにはまず、世界的なネットワークに入っていくべきだ。例えばアメリカ大使館では「Tomodachi Generation Program」と呼ばれる日米の学生交流のプログラムなどが展開されている。
また、京都大学のある学生グループでは、学生たちが自ら世界規模の大きなテーマを設定し、それぞれが違う一般教養科目に出席する。そしてテーマの解決に役立ちそうな知識を持ち寄って教え合っている。これは学生自身が学びのオーナーシップを持つということであり、「何のために学ぶのか」という意識を強化してゆく。
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cf.TOMODACHIイニシアチブ(公益財団法人 米日カウンシル・ジャパン) http://t.co/FJlujTyhAX #gj5000 http://t.co/keBJBzvc7u
2014-03-09 22:49:25![](https://pbs.twimg.com/media/BiSjfGlCAAEvXK6.jpg:medium)
<オープンエデュケーションについて>
オープンエデュケーションの3構成要素は「オープンテクノロジー」「オープンコンテンツ」「オープンナレッジ」の3つ。オープンエデュケーションにより、授業料数百万円の私立大学の授業が無料で留学することもなく受けることができるようになった。例えばMITでは2,000以上の講義教材・ビデオが公開されており、このオープンコンテンツの世界は拡がり続けている。
日本の大学もオープンエデュケーションの取り組みに参加してはいるものの、まだまだ実感を持って普及しているとは言えず、いかに高校生などに見てもらえるか、その工夫に苦戦しているのが実情だ。
オープンエデュケーション進展の背景には、高等教育のグローバル化が進んでいるということが指摘できる。大学の世界ランキングが多様化しているのもその動きの1つ。「輸出可能」「交換可能」「拡張可能」「抽出可能」な高等教育の現状がある。
<MOOCの登場>
そして、近年では先ほどの3つの要素に加え、「オープンプラクティス」に注目が集まっており、MOOC(Massive Open Online Courses;大学の講義配信サービス)などの取り組みは象徴的である。MOOCの枠組みでは、オンライン上で学習して、最後まで修了すると「修了書」が発行される。正式な大学の単位ではないが、学びの実質的な評価としてはとても効果がある。スタンフォード大学、そしてMITでも取り組みが始まったことで、この動きは一気に世界規模で拡大した。
今年後半にはGoogleを始めとしてMOOCのプラットフォーム「MOOC.ORG」が立ち上がる予定となっている。誰でも無料でMOOCが提供・そして利用できるような時代が始まろうとしている。こうした流れは教育現場において「互いに学び会うこと」、「学ぶために教え、教えるために学ぶこと」の重要性が高まっていくことを意味していると考える。
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Cf. http://t.co/Ms4RoQzGOm http://t.co/bk5sxgpEQk #gj5000 http://t.co/oS8cH19Mec
2014-03-09 22:53:05![](https://pbs.twimg.com/media/BiSkUtbCcAAEtWv.jpg:medium)
<まとめ>
繰り返しになるが、オープンエデュケーションは修了書が出る。それがいい。そして、留学を進める上で、世界的なネットワークとどうつながるかというのが重要となってくる。京都大学においても、クリエイティビティをつける授業なども来年スタートする予定。これはリアルとバーチャルをつなげる試みだ。
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cf. Chemistry of Life (edX - KyotoUx) http://t.co/JgVhuRydRX #gj5000 http://t.co/NOnY9OLhVZ
2014-03-09 22:56:31![](https://pbs.twimg.com/media/BiSlG_xCYAAtRmk.jpg:medium)
オープンエデュケーションはいろいろなものをオープンにしてゆく。人々の学びのあり方や、学びの社会的インパクトなど。それは何を学んだかという点において、“個人”をよりよく描き出していく。
また、オープンエデュケーションは、グローバル人材におけるいわゆる「T型人材」を「すだれ型人材」に強化してゆく取り組みと捉えることができる。自分の専門性のみを掘り下げていくような人を「I型人材」と言われるが、ここに広い視野を持ち、いろんな人とコミュニケーションして協働できる人材を「T型人材」、そしてさらにオープンエデュケーションによって、専門的知識だけでなく、いつでもどこでもいろんな専門性を身につけることができる「すだれ型人材」が求められる。このような「すだれ型人材」が、ネットワークを組んで進んでいく社会にとって必要な人材となっていくと考える。
これから抜本的に高等教育は変わっていくし、すでに変わっている。オープンエデュケーションは偶然のブームではなく、必然的な教育の進化であるということとして捉える必要がある。
以上、私からの講演を終了致します。ご清聴ありがとうございました(会場拍手)
交流会風景
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【第2部交流会】会場風景:まずは乾杯のご挨拶は、東洋大学国際地域学部学部長の藤井敏信先生から。#gj5000 http://t.co/nWbqIsJ570
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【第2部交流会】会場風景:続いてプロジェクトメンバーの紹介も。GiFT辰野は第一部のロールモデルカフェについてもご説明しました。#gj5000 http://t.co/xa14Z5xuG7
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【第2部交流会】会場風景:第一部に参加した学生さんからも感想を一言いただきました。#gj5000 http://t.co/FJh2nuUChs
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【第2部交流会】会場風景:歓談タイムのあとは、様々な方から応援メッセージをいただきました。お一人目は、文部科学省大臣官房付(官民協働海外留学創出プロジェクトチーム)の町田大輔氏。#gj5000 http://t.co/YvhFRgLbaT
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【第2部交流会】応援メッセージ:続いて、松田悠介氏(NPO法人Teach For Japan代表理事)(@matsudaedu) #gj5000 http://t.co/ElDUoAAZn7
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