リツイートは断罪行為か？

飯盛 希 @ngmrsk

大学と権力との関係について考察する際に示唆深いのが、2013年、東京大学本郷キャンパスで開催された「五月祭」における、廃いゆー子のゲリラ・パフォーマンスだ（http://t.co/vgVIriCBhB）。(16/37)

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飯盛 希 @ngmrsk

彼は、前年にも武蔵野美術大学においてパフォーマンスを遂行したが、このときは、事前に情報を入手した芸術祭の実行委員会が、キャンパス内に警察官を配備するという先回りした対策を見せ、あえなくパフォーマンスは中断させられた（http://t.co/dO4rOQxTlV）。(17/37)

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飯盛 希 @ngmrsk

東京大学においては、さすがに「官僚的」な対応は取られなかったものの、これを見聞きした人々の対応は、一様に「優等生」的なものだった。(18/37)

飯盛 希 @ngmrsk

「東大」のアイコンである「赤門」を、社会的再生産の象徴として、女性器に見立てた彼のパフォーマンスに浴びせられたのは、「迷惑」「規則違反」などという、道徳的には「正しい」けれども、まったく的外れな批判ばかりであった。(19/37)

飯盛 希 @ngmrsk

というのも、このパフォーマンスは、まわりの者に「迷惑」をかけ、「規則違反」を犯したことで、１人の男に対して加えられる「制裁」が顕現することを利用し、頑固な社会制度と、その暴力性とを批判的に見つめ直す視点を与えようとしたものだったからである。(20/37)

社会と人間が大好き @neupon08

https://t.co/lNfBHVAiuN 「道徳的に正しい」んじゃなくて「多くの人がマジで迷惑してた」んだろ 何勘違いしてんだ

飯盛 希 @ngmrsk

大学祭という祝祭性を利用して、権力構造の間隙をこじ開けようとした廃いゆー子のパフォーマンスは、日本において、「祭」や「踊り」などの祝祭（あるいはハレ）の空間では、「悪ノリ」ともいえるような禁忌の解放が許容されてきたことを踏まえている。(21/37)

飯盛 希 @ngmrsk

しかし、彼のツイッターには「芸術と言えば何をやっても許されるわけではない」という批判が多く寄せられた。これもいまだ解決を見ない問題である――「現代アート」は「何をやっても許される」のだろうか。「表現の自由」と「道徳的規範」とのあいだに発生する紛争は、枚挙に暇がない。(22/37)

飯盛 希 @ngmrsk

SNSの普及によって、フーコーの予見した恐るべき「パノプチコン」は完成してしまった。監視する者は匿名の盾のなかに潜み、一方的に権力（暴力）を行使し続ける。(33/37)

飯盛 希 @ngmrsk

互いに監視しあう我々は、行動や発言を慎重に行わざるを得なくなり、道徳的規範に従順な態度をとることだろう。そのようなディストピアから我々を救うのが〈じゃぽにか〉である。(34/37)

飯盛 希 @ngmrsk

〈悪ノリ〉を芸術表現として正当化してしまう論理は、「タブー」という領域設定を無効化し、岡本太郎の明言をもじり「炎上」することを受け容れてしまう。その様子は、「法的暴力」を阻止しうる純粋な暴力としてベンヤミンが希求した「神的暴力」と酷似する。(35/37)

飯盛 希 @ngmrsk

〈悪ノリSNS〉は、たしかに何らの解決策も与えない。ただ無神経に、「いいんだよ」とでも言うかのようである。しかし――「いいんだよ」――この縮約された一言こそ、まさしく芸術における「神的暴力」を体現するものではないだろうか。(36/37)

飯盛 希 @ngmrsk

私には、〈じゃぽにか〉が、価値観の強要に苦しむ人々に〈赦し〉を与える救世主のような存在であると思われてならないのである。(37/37)

飯盛 希 @ngmrsk

「じゃぽにか批評に対するアンチカオスラの反応」をまとめました。http://t.co/Z1i1zK4zyW

飯盛 希 @ngmrsk

言説を上滑りさせて仕立てあげた暴論が、良い火種になりました。うまくいったね！

飯盛 希 @ngmrsk

でも、どれだけ悪ノリやっても、じゃぽにか自身は炎上する気配が無かったのに、批評の方が炎上しているようじゃあ、ダメよ！そんなことじゃあ、特別賞は飯盛がもらうよ！

大澤めぐみ @kinky12x08

アート界そろそろ真面目に理論武装ってもんを教育したほうがいいんだと思うけど教育できる人材もそもそも居ないのか。絶望的だな