- Il2_Ilyushin
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M-105PAエンジン…出力自体は1050hpと最初のM-105Pと同じですが、低高度で更に出力を発揮できるようになった為、実質的な性能向上になりました。 これは独ソの機体が低高度で空戦していた事から行われた改良です。
2014-03-17 21:28:29次は改良…とは少し違いますが、独ソ序盤に行われた改造の一つ…ソリへの換装です。 http://t.co/gdMFdxB84b
2014-03-17 21:30:37冬の時期になると滑走路が雪や氷で覆われ、車輪による着陸は危険が伴うようになります。そこで車輪をソリに換装する事でこれを解決しました。足を収めるとソリが機体に密着し、空気抵抗を減らしました。この状態だと441km/h程しか出せなかったとされています。
2014-03-17 21:30:58換装ではなく車輪にソリを履かせるという物もあり、ある程度まとまった数が作られたそうなのですが…運用などについては記録が無いそうです…むむむ。 http://t.co/uvXKnSyXIM
2014-03-17 21:34:20更に後になると出力の向上したM-105PF(1180hp)が搭載されました。これにより性能はさらに向上しました。またエンジンの換装と同時に機体各部の空力的洗練も行われています。この改良型には特別な呼称は無く、ただのYak-1 M-105PF(搭載型)とされています。
2014-03-17 21:36:17Yak-1 M-105PFは全部で5672機作られ、初期から中期にかけての主力となりました。最初の型に比べれば格段に良くなりましたが、性能的にはまだBf109Fに届かないですね…。そして1942年になると新型であるBf109G型が前線に出てきます…。
2014-03-17 21:37:38そこでソ連側も大規模な改修を行いました。更なる空力洗練と、胴体後部の形状を変更…一体型だった風防を突出型に変更し、後方視界の改善を行いました。また武装も20mm+7.62mmx2から20mm+12.7mmx1に換装し火力の強化を図りました。
2014-03-17 21:39:48この改良型は外見が大きく変わりましたが、型としては分けられていません……しかし区別がしにくい為、一般にはYak-1bとされていますね。 さらに性能の向上したこの型でもまだドイツの主力機には劣るとされています。 http://t.co/rrzClilnOH
2014-03-17 21:43:25突出型風防は後方視界がかなり良くなります…この時のソ連機は多くの場合「追われる側」である以上、後方視界は戦う際にとても重要なものでした。 http://t.co/AYl5GWY1zH
2014-03-17 21:47:13勿論性能で劣るとはいえ、一方的に落とされる程の差がある訳ではありませんでした。 勿論ソ連側もエースが多く生まれ、多くの戦果を挙げる事もありました。
2014-03-17 21:49:04Yak-1の主な任務は爆撃機、襲撃機の護衛だったみたいです。加速が良く敵機にすぐ対応できる事、そして爆撃機…例えばPe-2などはYak-1と同じ(細かい仕様は異なりますが)エンジンであった事からでしょう。
2014-03-17 21:52:56ドイツの新型Bf109G型に圧倒されている現状を打破する為、ヤコヴレフはこれまで以上に大規模な改修を行う事を決めました。 更なる空力洗練と極限の軽量化というコンセプトで改修が施された機体はYak-1Mと呼ばれました。
2014-03-17 21:57:20木製の桁とリブだった主翼を翼面積の小さいジュラルミンの物に変更。主冷却器を後方に移動させ、さらに潤滑油冷却器と過給機の空気取込口を主翼付け根に配置。構造上の変更と燃料の削減による軽量化も行いました。 http://t.co/loR32WidF7
2014-03-17 21:59:38その結果最高速度は632km/hとなり、Yak-1bより40km/h程向上しました。このYak-1Mは2機試作されていますね。 http://t.co/LEKjDDXSzL
2014-03-17 22:02:35このYak-1Mのエンジンを出力の向上したM-105PF2(1250hp)に換装し、正式採用されたのが独ソ戦後期の主力戦闘機の一つYak-3です。 http://t.co/1AnB7F0FZe
2014-03-17 22:05:09出力向上により速度は更に向上…646km/hに達しました。これは高度4100mでの物で、同高度におけるドイツ機より優速でした。武装も強化され20mm+12.7mmx2となりました。 やっと液冷戦闘機として平均的な火力を手に入れたことになりますね。
2014-03-17 22:09:01中高度までであれば、速度、上昇性能、加速力、旋回性能、垂直面の機動などにおいてBf109G型の後期仕様より上でした。
2014-03-17 22:11:56ドイツ側もこれを認め「機首下面に冷却器の無いYakには注意しろ」と警告を出しています。空戦には強かったYak-3ですが、航続距離の短さ(648km)と火力の低さがネックでした…。
2014-03-17 22:13:07Yak-3が戦場に出たのは1944年以降ですが、この頃になるとソ連機は質、および量においてドイツ機を凌駕するものとなっています。
2014-03-17 22:14:25上からYak-1、Yak-1b、Yak-3です。Yak-1bとYak-3は変わりがあまりないように見えますが、細かい部分で違いがあります…。 先の改良点のツイートを見つつ比べてみると分かるかもしれません。 http://t.co/WmYQfZrZZT
2014-03-17 22:19:06Yak-3はその空戦での強さから度々ドイツの護衛戦闘機の相手役となり、高火力を持つ味方機が爆撃機を攻撃する支援を行ったとされています。簡単に言えば相手の護衛機を引き剥がす役ですね。
2014-03-17 22:22:16Yak-3の強さを示すエピソードとしては…1944年7月16日の空戦において、24機のドイツ機に18機のYak-3で攻撃。1機被撃墜、1機被弾と引き換えに15機を撃墜したと記録されています。ドイツ側の練度が低下していた頃とはいえ、驚異的な数字です。
2014-03-17 22:24:282000hp級エンジン搭載機ならともかく…1250hpエンジンの機体がここまで活躍するというのは不思議な感じがしますよね…? これは中高度以下に絞った強化を施した機体だからこそ出来た事です。中高度以上、高高度も対応させるとなると無理でしょうね…。
2014-03-17 22:26:09色々と長くなるので説明は省きますが、レシプロ機と言うのは高高度に行くほど出力を出せなくなります…なのでタービンやら過給機やらで高高度でも出力を出せるようにして速度を出せるようにするのですが…元の出力が低い場合、どんなに軽量化をしても高高度性能の向上は微々たるもの…。
2014-03-17 22:31:01たった1250hpのYak-3が、出力の桁違いなBf109やFw190に対し優位に立てたのは、高高度を全く考えず低高度に特化させた事、実際の空戦が低高度のみだった事、その低高度で特化させた性能が当時のどの機体と比べても劣らない物であった事が要因…でしょうか。
2014-03-17 22:34:47