第5世代コンピューターを超えて

第5世代コンピュータ http://bit.ly/1WJnxq を超えて、現代のコンピュータ、ネットワーク、人工知能の関係を語る。
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shosira / Shoji Ohashi @shosira

かつての第五世代コンピュータとは違う発想が、どこかから出てくるんだろーか。

2010-10-31 04:05:09
かふ @kafu_f

きっと@miyayouさんから RT @shosira: かつての第五世代コンピュータとは違う発想が、どこかから出てくるんだろーか。

2010-10-31 04:07:00
shosira / Shoji Ohashi @shosira

期待w QT @kafu_f: きっと@miyayouさんから RT @shosira: かつての第五世代コンピュータとは違う発想が、どこかから出てくるんだろーか。

2010-10-31 04:10:36
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

現代における人工知能には、人間がデジタル空間にコミット(参加)する、或いは、AIが現実空間にコミットする、という二つの方向があります。驚くべきことにゲームを除いて、伝統的には、インターネットが十分に普及するまでAIと言えば後者を意味していました @kafu_f @shosira

2010-10-31 19:49:36
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

(承前)つまり、十分に大きな仮想空間ができるのは、少なくとも90年代以降意であって、それ以前は、ゲームの比較的小さな仮想空間や、AIを用いないサイエンス・シミュレーションの空間があっただけでした。 @shosira @kafu_f

2010-10-31 19:51:33
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

(承前)デジタルゲームAIとは、そういった仮想空間内環境におけるAIであって、身体も頭脳もその仮想空間に属するという制限がこれを定義づけ増す。 @shosira @kafu_f

2010-10-31 19:53:47
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

(承前)厳密に言えば囲碁と将棋のAIは、ゲーム空間の外側の差し手の代理としてのAIなので、デジタルゲームAIではありません。一方、デジタルゲームAIは、差し手に代替ではなくて、ゲーム内の敵としてゲーム要素自身であるのです。 @shosira @kafu_f

2010-10-31 19:55:24
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

(承前)そういう立場に立って、第五世代コンピュータを振り返るとき、あれは、現実空間に向かって人間に有用な人工知能をコンピュータとして実現するという試みであって、これは、それまでの人工知能研究の流れに沿って着想されたものです。 @kafu_f @shosira

2010-10-31 19:57:16
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

(承前)すると、コンピュータに対して人間がコミットするという方向と、ある意味、逆の向きのAIを作成しようとする試みは、皮肉にも、まだ、十分に人間がデジタル空間にコミットできていない時代においては、早すぎた、というべきでしょう。  @shosira @kafu_f

2010-10-31 19:59:11
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

(承前)では、現代としてはどうかと言えば、現代はまさに現実の人間がデジタル空間にコミットする、さらにデジタル空間を現実社会の一部として機能させる時代でありますから、そういった基盤の上に立ち新しくその上に人工知能を根付かせるという方向があります @shosira @kafu_f

2010-10-31 20:00:54
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

(承前)Googleがまず、人間がコミットした言語空間の検索から、さらに高次の情報を検索するという方向に進みました。アマゾンは顧客を解析するシステムを立ち上げました。つまり現代は、人間がコミットした情報を土壌としてAIが作成される時代です。 @shosira @kafu_f

2010-10-31 20:02:44
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

(承前)現代は、人間がコミットした情報、人間がコミットするデジタル空間の中に、さまざまなエージェントが組み込まれつつある時代、それは、90年代に、孤立したコンピューターが人間にサービスするという発想とは、全く逆の発想なわけです。 @shosira @kafu_f

2010-10-31 20:04:10
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

(承前) つまり、人類の手によって構築されつつある広大なデジタル空間は、新しい人工知能が発生する情報の海であって、まさに「ネットは広大だ」という攻殻機動隊のフレーズは、この時代の流れを、絶妙に捉えたものであったわけです。 @shosira @kafu_f

2010-10-31 20:06:12
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

(承前)では、そうやって構築されたデジタル仮想空間において、十分に人工知能が活躍できているか、と言えば、それは、まだそうでない。それは、何故かと言えば、そこには大きな知識表現の問題が横たわっているからです。  @shosira @kafu_f

2010-10-31 20:07:31
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

(承前)知識表現とはエージェントから見れば人工知能が物事を解釈する形式であり、然しネットに氾濫する情報は形式なき情報であって、このままではAIが咀嚼することが出来ません。唯一できると言えばこれを単なる記号だと解釈することで、それが検索サービスです @shosira @kafu_f

2010-10-31 20:09:40
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

(承前)そこで、情報にもっと意味づけをしようと、XML が普及したわけですが、これもまだ情報の一部がそうなっているだけで、これがオートでつかない限り、エージェントから見て意味の見えない情報が氾濫して行くだけです。 @kafu_f @shosira

2010-10-31 20:11:02
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

(承前)現状はさておき、さらに、エージェントが情報の意味を把握できるように、現代の人工知能では、XML からさらに、セマンティックからオントロジーへと、AIが知識をどう把握するという手法が探求されつつありますが、まだ研究の発展途中です。  @kafu_f @shosira

2010-10-31 20:12:26
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

(承前)では、そういった道具が不全の中で、情報処理がどのように行われているかと言えば、これは、知識が誰が持っているか、という視点から眺めれば明らかであります。 @shosira @kafu_f

2010-10-31 20:13:55
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

(承前)あるプログラムを書く場合、プログラマーが持っている知識を前提にプログラムを書き、プログラム上では、その知識が明に表現されず処理のみが書かれる場合、これは、プログラム側、AI側には知識がありません。殆どのプログラムはこの型に属します。 @shosira @kafu_f

2010-10-31 20:15:21
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

(承前)自律的な人工知能プログラムとは、プログラム自身が何をかを知り、或いは学習し、その知識に基づいて判断するプログラムです。何かを知っているのはプログラマーでなくソフトウェアでなくてはならない。 @shosira @kafu_f

2010-10-31 20:16:37
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

(承前) しかし、どう知識自身をプログラムするのか、プログラムが何かを「知っている」とは何を意味するのか、これが人工知能に横たわる中心課題であるわけです。だからこそ、まだ、デジタル空間内で、AIが十分に活躍できていない。  @shosira @kafu_f

2010-10-31 20:17:48
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

(承前)研究者は、エージェントたちが、広大なデジタル空間の中で、もっと自由に、多様に、賢明に行動できるように、その土台となる基礎技術を探求している。  @shosira @kafu_f

2010-10-31 20:19:58
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

(承前)だが、その進捗は十分でない。もし、次の世代のコンピュータが来るとすれば、それがブレイクポイントを突破した時に来ると予想しています。 @shosira @kafu_f

2010-10-31 20:20:27
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

ということで、「第五世代コンピューターと違う発想」について質問頂いた回答をしてみました。大分長くなったけど…^^   @shosira @kafu_f

2010-10-31 20:38:48
shosira / Shoji Ohashi @shosira

@miyayou おおおお、ありがとうございます。今ようやく見ました!長い!ちょっと読み込みます!

2010-10-31 20:54:31