意識の低い就活生森山のバスケ

意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

続けてシュートモーションに入った。 「…思い出したぜ」 嘘…だろ…？ 一歩で詰めれる距離じゃなかった。投げる直前もう目の前に手があった。 「その独特なフォーム」 ブロックされたボールは相田景虎の手によってゴールに吸い込まれた。 「昔リコが研究してたヤツだろ」 勝てる気がしない。

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マズイ。まさかの一発目で変則3Pが見切られてしまった。ボールを拾ってくれたリコちゃんも苦い表情だ。でも、海常戦の時からオレのこと視ててくれたんだね。ふふっ。 2回目。オレのDF。正直、さっきの動きを見せられたら止めれる気はしない。まず動かせないようキツめにマークしてみた。

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が、今度はいつの間にか距離を取られた。リリースも早い。 この感じどこかで…日向の不可侵のシュートか！ いや、日向のが相田景虎の技だったのか。そうか、１回目のもバリアジャンパーの応用…！ 重心移動を離れるんじゃなく近づくために使ったのか。火神とは全然違う。この人のバスケ、面白いな。

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運命の3戦目。実質ラストチャンスだったが、初っ端からシュートのリズムを見破られた今、むしろファーストピンチだ。 「七三、んなゴールから遠からスタートでいいのか」 センターラインの手前でボールをついた。まずは最初と同じくドリブル。相手が近づいてきたとき、取られる前に手を打たねば。

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「よ、由孝さん大好き頑張ってぇ！」 リコちゃんが恥ずかしそうにコートの端から叫んだ。 「リコぉ!? こんな軽薄そうな男の何が良いんだ！」 すごく失礼なことを言われた気がしたが、いい。大きな隙ができた。 マークを外しフルドライブをかける。 「リコちゃん、今日はキミのために戦う！」

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「チッ…」 さすが相田景虎。抜かれた後の反応も速い。 振り返らずににそのまま手を伸ばしてきた。 伊月の鷲の鉤爪(イーグルスピア)！ 読みとる眼(アナライザーアイ)でもできんのか。 だが、オレのバスケはドライブも変態…じゃなかった変則(イレギュラー)！

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ほぼ見ずにボールを捉えるのは不可能。 バックチップをふわりとかわすと、計算通りちょうど良い位置だ。 キミに捧げるシュートを放つ。 オレの進路はふわふわ漂って、やっとゴールに収まった。 「っしゃ！」

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「認めん！ オレは認めんぞ！」 「往生際が悪いわよ、パパ。1回でも勝てたら即採用って言ったじゃない」 「そこじゃねぇ、本当にこんなのが良いのか!?」 「アレは嘘！ 忙しすぎるの！ お願いだから従業員を増やして！」 ガッツポーズを決めるオレを置き去りにして、二人は親子喧嘩を始めた。

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「私だって他のバイトもしてみたい！」 「いかん！ いかがわしい店だったらどうする」 「伊月君の誕生日会にも行きたかったしhttp://t.co/34sd5LUPRq」 「大事な娘を野郎だけの飲みに行かせるか！」 「二人じゃもっと会わせてくれないくせに！」 あの…オレの選考結果は？

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「おー悪ぃ、忘れてたわ。反則くせぇが２回目のバックチップをかわしたのは、まあ…お前の実力だしな。クソッ」 相田景虎は半ばヤケクソ気味に言った。 「男に二言はねぇ!! 明後日からウチに来い！」 「ありがとうございます！」 第一志望の内定、ゲットだぜ!!

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「よろしくお願いします！ リコちゃんも力になってくれてありがとう！」 「んのかわり次リコの名前を呼んだら殺す！(ジャギ」 「ちょっとパパ！」 なんかテッポー出てきたァ!? 伊月達が言ってた射殺されるってコレか！ 4月からスリリングな毎日になりそうだ。