地獄鎮守府の日常 #１０～１１＋番外異説

OX@大阪 @iwillfind_ox

「君ほど器用でも女好きでもないしね……」 「なんでそんなんで提督になったんだ……」 「金払いがよくって真相に近づけて研究もできるからさ。 ついでに前線に行くより安全だしね……九龍は例外だが」 「同じさ、どこも」 #空想鎮守府 #地獄鎮守府の日常

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「ところで君のところの棒名と雷だが、あれはアノマリーだ。 どうやってあの傑作を作ったんだい？」 「拾ったんだよ、どっちも」 「真相は深海の中に…か。だろうな、深海は恐ろしい、狂気をはらんでいる」 #空想鎮守府 #地獄鎮守府の日常

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友人の熱弁が始まった。 私たちの会話はだいたいこんな感じだ。 一方が言いたい事をいい、片方は聞く。 終わったらもう一方が好きなことを言う。 出された茶菓子と酒、つまみはうまいし黙って聞いていよう。 #空想鎮守府 #地獄鎮守府の日常

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「知っているかね？艦娘と深海棲艦はどちらも同じシステムを使っている。ややこしいことは省くが憑喪神や鬼律と同じものだよ。死んだ乗組員の魂が宿る。 そうするとああいうモノができるんだ。恨みつらみとか死の穢れで深海棲艦になるというのが私の仮説だがね」 #空想鎮守府 #地獄鎮守府の日常

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そんなことを嬉々として話すのが彼だ。 「さて、その穢れを抜いたものが艦娘なわけだが、抜いた毒はどこに行くのだろうね？ それ単体で生物として成り立つか否か。成り立つのであれば何ができるか。それが私の今の研究テーマだよ」 #空想鎮守府 #地獄鎮守府の日常

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血まみれの白衣にさび付いた、おぞましい実験器具。水槽に浮かぶのは深海棲艦だろうか？ ここも、狂っている。 九龍は人を狂わせる。私も、そうなのだろうか？ 適当に会話を切り上げて私は帰ることにした。 ここは変なところだ。早く帰りたい。 #空想鎮守府 #地獄鎮守府の日常