- ReN_052419
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風音】世間はゴールデンウィークの最終日。テレビでは一大イベントのように帰宅ラッシュの様子などをとりあげた中、自分はいつものように休みをそれなりに満喫している。
2014-05-01 13:02:14雨玥】ゴールデンウィークとか言う連休だからか、いつもより人が多く感じるのは気のせいだろうか。この世の中の人間が半分くらいに減ってもいいと思うくらいには、五月蠅い。
2014-05-01 13:04:32風音】腕が出たシャツの上に薄いニット生地を羽織る。少し軽装すぎたかもしれないが昼間はこれで丁度いい。もともと夜まで外にいるつもりもない。先ほど買い物した靴屋の袋を後ろ手に持ちながら、今度はウィンドウショッピングに勤しむ。
2014-05-01 13:04:59雨玥】ただ、今はくだらない人口の問題よりももっと重大な問題がある。 ――陰雅の誕生日まで、あと一か月ちょっとしかない。
2014-05-01 13:06:43風音】(髪も束ねてきたらよかったかな…) ガラスにおぼろげに映る自分を見ながらぼんやりとそんなことを思う。日の光で少し透けるこげ茶色の髪を手で整えながらゆっくり歩こう。
2014-05-01 13:06:57雨玥】未だに何をあげたら喜ぶのかわからない。多分何をあげてもそれなりには喜んでくれるだろうけれども。 ショーウィンドウの中、マネキンに着せられた洋服…は傷痕が見えるから着てくれないだろうか。
2014-05-01 13:09:41風音】ふう、と一息。視線を上げてなんとなくあたりを見回せばそれほど遠くない距離に、金髪の長身の人物が立っているのが目に映る。…なんとも目立つ、気がする。
2014-05-01 13:12:16風音】(だ、…女性・・・・・?) 相手が見ているのは女性ものの服だ。一瞬その長身から男性かと思うが、その容姿と雰囲気から女性かと悩む。思わずじっと見てしまう。首を右や左に傾けながら、ばれないだろう、と思う心持で
2014-05-01 13:16:08雨玥】ふと、目線を感じて、振り向きはせず目だけ動かしてガラスに反射した影を見れば、少女がこちらを見ているらしい。 (なんだこいつ、) 小さく心の中で舌打ちする。
2014-05-01 13:19:13風音】それに加えて何か布にまかれた長い物も携えているようだ。……竹刀などの類だろうか。剣道でもやっているのだろうか。…自分は弓道部なこともあり、少々気になってしまう。
2014-05-01 13:23:05@asasmamama1 雨玥】何が面白いのか、さっさと去れば良いのにいつまでもこちらを見ている。少しだけ振り向いて、無言で睨む。見覚えが無いからおそらく知り合いではない、ハズだ。
2014-05-01 13:26:23@ReN_kisei01 風音】「!」 振り向いた顔をしっかりと見てしまった。睨んでいるようだ。気に障ってしまわせただろうか。一瞬目を瞠るが特に表情は変えず、少しだけ謝罪の念を込めて頭を下げる。
2014-05-01 13:28:14@asasmamama1 雨玥】「…何か」 用か、と、頭をちょっと下げた相手を睨んだまま、不機嫌さを含んでいる分いつもより些か低い声で問う。血の匂いはしないから、多分危険ではない相手だろうなと、そう判断をしつつ。
2014-05-01 13:31:07@ReN_kisei01 風音】「ぇ、あっ」 一番に思ったことは相手が低い声を出したことによる驚きだった。思わず失礼なことを口走りそうになる口を手で押さえる。ハスキーなどの類ではない、男性だ。 「あっと…特には…、ちょっと気になって」 そういつもの真顔で体のいい言い訳する。
2014-05-01 13:34:53@asasmamama1 雨玥】「……ふん」 内容までは解らないが相手が何やら失礼なことを考えていたらしい、というのを直感で悟り、眉間に皺を寄せる。 ぷい、と顔をそむけてまたショーウィンドウの方を向くが思考を乱されたので見る気が失せてしまった。
2014-05-01 13:38:34@ReN_kisei01 風音】「すいません」 やはり気分を害してしまった。素直に謝ろう。それから数歩歩み寄り、相手が見ていたらしいものと同じものを見よう。 「…プレゼント?」 なんとなく思ったことをぼそりと呟く。
2014-05-01 13:40:27風音】(………、) 近づいたことではっきりとわかる相手の長身にとある人物を思い浮かべて、直ぐにその浮かんだシルエットを打ち消すように風に流す。
2014-05-01 13:41:50@asasmamama1 雨玥】「…ん、……いやなんでもない」 プレゼント、という相手の言葉に僅かに頷いてから、否定するように早口に言ってあさっての方を向く。何故今自分は頷いたのか、一瞬前の自分を殴りたくなる。
2014-05-01 13:44:46@ReN_kisei01 風音】「…」 その頷きにほわ、と何故か自分が嬉しくなりながら隣に立ってみよう。自分の表情に違いは無い。160cmの身長では相手の顔を見るのは一苦労だ。 「どういう人なんですか?」 目線は服が並ぶウィンドウに向けながら聞いてみよう。答えてくれるだろうか。
2014-05-01 13:48:01@asasmamama1 雨玥】「……、背が高くて橙色の髪の、美人」 何故こいつの質問に答えなければならない、と思いつつ、顔をそむけたままぼそぼそと。見知らぬ相手に何を言っているのか、恥ずかしい。抱えている刀をぎゅっと握りしめる。
2014-05-01 13:52:04@ReN_kisei01 風音】「!」 美人、と相手が答えたことにおもわず小さく笑みが浮かぶ。 「…淡い黄色とかも着やすそうだし…、でもこれからの時期とか考えると白でさわやかにするのも良さそう」 ぴ、と映る服になんとなく人差し指を向ける。
2014-05-01 13:58:14