1936年と2014年 怪人二十面相と「M」のピーター・ローレ

東京新聞の記事に釣られ1936年と37年の出来事を若干恣意的に集めました
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リンク 東京新聞 TOKYO Web 憲法を考える 9条と怪人二十面相 国が曲がり角にあります。カーブの先は&。他国のために戦争をする国でしょう。憲法九条が破壊されるのに、国民が無関心であってはなりません。

記事のまとめの記述
乱歩は別の作品で、怪人二十面相に戦争批判を語らせています。
 <まだ戦争をやろうとしているじゃないか(中略)そんなことを、考えているやつは、おれたちの万倍も、悪ものじゃないか>
憲法解釈をおろそかにし、戦争に道を開けば、天下の大泥棒から悪者扱いされます。

もうれつ先生 @discusao

東京新聞:憲法を考える 9条と怪人二十面相:社説・コラム http://t.co/LBGiuFLqJo そのころ、東京中は、怪人「二十面相」の噂でもちきりだった。江戸川乱歩の探偵小説が出版された1936年には二・二六事件、翌年日中戦争が開始

2014-05-04 02:16:34
もうれつ先生 @discusao

1936年はネェ小唄の大ヒット曲「わすれちゃいやよ」(渡辺はま子)に指導が入ったり、社長シリーズの鼻祖「ガラマサどん」(佐々木邦)がベストセラーになった年でもある。 https://t.co/okSEKWeN5H

2014-05-04 02:27:18
リンク YouTube 忘れちゃいやョ 渡辺はま子 忘れちゃいやョ 渡辺はま子 昭和11年内務省より上演及び発売禁止となる。エロいと言うことだが当時の感覚が理解できない。それ程エロくない歌声を自作の箱型ホーンでお聞き下さい。 自身ブログ http://blogs.yahoo.co.jp/fnmdn239/3960968.html との連動企画です。
もうれつ先生 @discusao

クリスマスの銀座での乱痴気騒ぎも暮れのスキー列車も例年通り。翌年は小津安二郎コメディの傑作『淑女は何を忘れたか』が上映された http://t.co/WlE2a941f2

2014-05-04 02:35:20
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追記:
『淑女は何を忘れたか』を撮った後、同年9月に小津は召集され中国戦線(南京)に向かった。

『淑女は~』のヒロイン桑野通子は同年島津保次郎『男性対女性』でも上原謙と共演している。レストラン(?)のレジ係で舞台演出家の彼を支える役。

モダンな設定だけれど「資本家の武器は資本、芸術家の武器は芸術」といった科白もあり、プロレタリア文芸ブームを通った世知辛い世相みたなものも盛り込んでいます。

リンク YouTube 桑野通子『男性対女性』(島津保次郎、1936) 『男性対女性』(島津保次郎、1936)の桑野通子。 舞台演出家・上原謙と一緒に劇場をクビになった配光部主任役。ウェイトレスのアルバイトをしながら、上原とともに再起を狙う。
もうれつ先生 @discusao

『昭和・平成 家庭年表 1926→1995』を紐解くと、「怪人二十面相」のスタートは1936年1月。2月に二・二六、3月にレビューガール人気急増、宝塚音楽院の競争率が15倍となり、4月外務省が国号を大日本帝国、元首の称号を天皇に統一、9月「日劇・秋のをどり」初公演大ヒット(続く

2014-05-04 02:45:08
もうれつ先生 @discusao

続き)12月日本精神に関する各種パンフレットが氾濫、いずれも1冊で10銭で、十銭本と呼ばれる。またこの年に寝具ふとんにシーツをかけることが一般化(明治37年結核対策として公的施設のベッドに白シーツ使用を義務付ける内務省令は公布されていた)、翌37年5月結核の死亡率、東京が世界一に

2014-05-04 02:49:48
もうれつ先生 @discusao

続き)同5月レビュー狂いの妻に夫が離婚訴訟。一年ほど前から松竹少女歌劇の男装の麗人の熱烈なファンとなり交わりまでもち、自宅に連れ込んでは深夜まで蓄音機をかけ騒ぐだの近隣の嘲笑の種になっている、というもの。(続く

2014-05-04 02:53:56
もうれつ先生 @discusao

続き)7月東京・大阪・北海道で、「兵士家族の救済」「兵士の賃金全額払い」などのビラ 8月警視庁不良少年係、東京・銀座のカフェーや酒場などでモダン・ボーイ150人を検挙 12月日中戦争勃発の余波で皮革やゴムが統制。ゲタばき運動が盛んに。

2014-05-04 02:56:38
もうれつ先生 @discusao

この頃のサラリーマン給与事情 部長クラス:月給400円・ボーナス3~5000円(郊外の一戸建て購入可能) 係・課長クラス:月給100円・ボーナス600~1000円(同じ一戸建てがローンで購入可能) 平社員:月給60円・ボーナス150~200円

2014-05-04 03:00:34
もうれつ先生 @discusao

まぁでも、今だと乱歩の「怪人二十面相」というより、閉塞した状況下での迫害群衆と孤立した個人を描いたフリッツ・ラング「M」が怖いくらいにぴったり。ピーター・ローレはパソコン遠隔操作事件のあの方と雰囲気似てるね。 http://t.co/6EjtHihaxl

2014-05-04 03:08:04
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フリッツ・ラングの映画『M』は1931年の作品。2年後に国家社会主義ドイツ労働者党(ナチス)が独裁体制を成立させる