- pendulumknock
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「芝居」ってそんなちゃちなもんなんですかね……。プロットに要約してしまえる程度のものなら、それは果たして本当に受容し得たといえるのかな。読み落としはありませんか。それを一考してみてから、翻案の不完全性を論証するのも遅くはないと思いますよ。作品を批判するのは、本来その労力がいる作業
2014-05-07 15:22:38ほほうアニメ「劣等生」をめぐってそんな話が、というくらいの距離感 原作は名前くらいしか知らなかったわけだけども
2014-05-07 13:42:53「美醜とはなんだろうか」という話は、「『美しい』という印象を受ける」立場と「これが『美』であると提示する」立場でそもそも大分開きがあって、その中間のもやもやした領域に「一般論的美しさ」がぽつりぽつりと浮かんでいるのだ、というとこから始めざるを得ない
2014-05-07 14:54:26一般論的美しさというのは、ほぼ無意識みたいな積極的主観を伴わない美学的にはわりと胡乱な美しさなので、それゆえに一般論足りうるのだけども、主観的に語る根拠とするとあやふやで危険な代物であったりする 一般論的美しさは社会学的領分のものだ
2014-05-07 14:57:52主観的に美を語る(能動的動機であれ受動的動機であれ)場合、一応社会に目配せはするものの、根拠は基本的に語る主体に置かれるので、畢竟持っている美学の鬩ぎ合いになるのだが―それに自覚的であるかないかによって議論の中身が変わる 例えば属する「絵面」を意識しているかとか
2014-05-07 15:01:36絵面は多くの場合社会的な領分の反映である 情報の内容や密度に主観的な部分を持つものの、「『受け容れられる』ための機能に特化した記号である」という大前提があるので、無自覚な人々が思うほどに絵面そのものは自由ではないし、多様性を持っているわけでもない
2014-05-07 15:05:38そこに内実を共有されえない意味記号としての言語との決定的な齟齬がまま生じるのだけども、大抵の不幸な議論はこの齟齬に対する無自覚と、「美」という語への無限定な信頼によって育まれるのだよな
2014-05-07 15:07:46「〜はーと比較して美しくない」、という論法にもやはり美を規定する領分を無意識的に踏まえているし、無自覚ゆえに同意を前提とする態度を問題だと感じているわけです。
2014-05-07 15:37:53アニメの絵面というのは社会的合意そのものなので、そこに言語から喚起された固有の何かがつぶさに反映されることはまずないわけだが、さて、言語から喚起される「美のイメージ」がすでにして「一般論的美しさ」を根拠にしていたとしたら―というのが、アニメの絵面をめぐる議論のちょっと特殊なところ
2014-05-07 15:12:43「社会的表現の中で達成されるある印象」が同じように「社会的合意を根拠とする美意識を持つ人々」に受け容れられるか否かは、発信と受容のその間にどんな印象が挟まっているかの差異によるのではないかと思うのだが その差異を無効化する手立てとして「動くこと」は期待されている向きがある
2014-05-07 15:28:42「どう感じられるのか」を固定化されることへの嫌悪があるとして、「絵が動くこと」さらに「声が当たること」は、過剰に追加される要素によって嫌悪を超越した評価の別の地平にたどり着くことを目論めるのだけども、それすら社会的合意の範疇に収めたいという向きが常態化しつつあるという 興味深い
2014-05-07 15:36:56「原作で深雪さんが一番」ということはとりあえず異論がないとして(ぼくには言及箇所がみつけられないため)、アニメで深雪さんが一番である必要性があるかと問われると、入学式編においてはぼくはそのようには感じない。あそこで深雪さんに期待される役割は「お兄様と周囲を取りなすこと」でしょう。
2014-05-07 15:45:07その目的に関してひとまず「とっつきやすさ」はシーンの構成に一枚噛んでいて、これを否定するのはちょっと難しい(深雪というキャラクターの貢献の仕方は自明に思えるゆえに)。勿論、これは「物語の目的のためならゆくゆくは深雪は美人で完璧超人でなければならない」というテーゼを否定しはしない。
2014-05-07 15:48:12でもその論拠を「作者本人が言っているから」に回収するのはどうかと思いますよ。批評屋、ないしはコメンテーターならば「評者自身がどのような作品の構成要素を元に推論を行うのか?」を示せなければ説得力が無いかなー。インタビュアーならともかく、インサイダーの証言ばかり集めるのはゴロですよ。
2014-05-07 15:52:43やっぱ"原作ファン"を標榜するならば、先まで作品を読み込んだ上でどういった作品中の核心がキャラクターの美醜の表現と密接に関係するのか、評者自身の作品観と読みを展開したレビューが聞きたいなぁと思いますね〜。ぼくの関心は本当にここだけなんですよ。小うるさく言ってるのもこの一点だけっす
2014-05-07 15:56:27個人的な経験に基づいた話をすると、「好きな作品の好きなキャラクター」はやはり個人の執着が固着した理想像だと思ってる。もちろん「語られた」事柄を通じて好きになるのだけれども、その愛着は妄執だよ。ぼくはそう。なのでその理想像との相違を作品や表現固有の性質に還元して貶めることはできない
2014-05-07 16:07:27個人的な鬱憤を晴らすことはもちろんのこと自由だけど、万人から賛同が得られることじゃないよね。でも表に立って言明するということは、無自覚のうちに同意を求めているんだなと、周囲からはそう思われるわけよ。「同意してアピール」が個人的にむかつくんだよな
2014-05-07 16:09:33@izumino 特定の何かを褒めたてるよりは、批難してその価値を貶めるほうが多くの説明が必要だと、ぼくは思うのですよね。べき論というよりは、シチュエーションの問題として。肯定意見よりは批判のほうが外野からのツッコミが激しいでしょう(現にぼくが茶々入れてます)。
2014-05-07 17:30:04@izumino あと「映像の面白さ」を語ろうと思うと、映像的要素の配列や音響効果のタイミングについては客観的に記述可能でしょうが、あくまで「評者としてどう読むのか」を売りにするのであれば、主観的要因のバイアスを認めて主張したほうが潔いかなーと思うのです。仕方ないじゃないですか。
2014-05-07 17:33:40@izumino いや、ぼくの主張のニュアンスは相手に誠実な態度を求めてるんじゃなくて、はっきり書くと「その主張はナンセンスだ」って言ってるんですよ。「〜したほうがよくないですか?」というのはそれをオブラートに包んでいるだけです。喧嘩したいのではなく、踏み込んだ評が聞きたいので。
2014-05-07 17:43:58ざっくり言うと、ぼくは作品の表現の欠陥を指摘する論拠を外部の権威に求める点が気に食わないと言っているんです。評者として「間違う」ことはないかもしれないけれど、あなた自身は何も言っていないに等しいだろうと。それよりも映像をみてどう感じたか?を素直に言ってくれたほうが何にしても有意義
2014-05-07 17:47:17「議論の作法」一般について延々述べたいのではなくて、ただ(つぶさの約束事に精通した論者として)「何故そう読むのか?」がぼくは気になるよ、という個人の感想を述べてるんですけど、これはそんなにおかしな考え方ですかね?
2014-05-07 17:51:47