彷徨う三日月：摩耶といっしょに

彷徨う三日月 @DD_crescent

日付が変わりましたね。 今日……日付としては昨日は、ずっと書類仕事の手伝いをしていました。 遠征とはまた違った種類の疲れがたまるものですね……

彷徨う三日月 @DD_crescent

書類を主に片付けていたのは摩耶だったのですが、失礼ながら意外にもてきぱきと手を止めることなく仕事を進めていて驚きました。 感心した目で見ていたら、睨まれてしまいましたが。

彷徨う三日月 @DD_crescent

「なんだよ。どうせ頭悪そうなのに意外だー、とか思ってんだろ？」 いえ、前半部分のようなことは思ってませんが、確かに意外ではありましたね。 摩耶はこの手の仕事は嫌いなものかと思ってましたから……

彷徨う三日月 @DD_crescent

「まあ、好きなわけじゃあねえよ。単にここがまだこんな大所帯じゃなかった頃、主な面子でかわりばんこに仕事回してたから覚えなきゃいけなかったんだ」 交代で秘書艦の仕事を、ですか？

彷徨う三日月 @DD_crescent

「あたしらは艦(ふね)だろ。それも、戦うために生まれた艦だ。本分をまっとうする限り、いつ沈んでもおかしかあない。だから、基地からいつ誰がいなくなってもいいように皆が仕事を覚えるんだ、ってな」 ああ、なるほど……それは、確かにそうですね……

彷徨う三日月 @DD_crescent

「ま、今じゃけっこう頭数も増えたし、こういうのは得意な奴に任せてもいいんじゃねえかな～って思ったりもするけどな。でも慣例ってのか？　ここじゃそうやって当番制でいろんな仕事やれーってことになってんのさ」 そういう経緯があったのですね。納得しました。

彷徨う三日月 @DD_crescent

「ま、正直言えば最初はくろうしたけどな～。叢雲や龍田なんかは器用だし頭も回るからうまくやってたけど、あたしや天龍はなあ……」 ……天龍？

彷徨う三日月 @DD_crescent

摩耶はしまった、という顔をしました。 天龍……天龍は、この基地には…… 「あー。まあ、そういうこった。誰がいなくなってもいいように……そう準備してたのは、無駄にはならなかった」 そう、ですか……

彷徨う三日月 @DD_crescent

そこからは二人とも必要なこと以外は口にせず、黙々と仕事を片付けました。 犠牲は……避けられない、戦いにはつきもの、なんでしょうか……