古明地こいしという妖怪の発生とその行く先

Dieさんとのやり取りが面白い方向に転がったのでまとめました。
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銅折葉 @domioriha

覚り妖怪というものをちゃんと考えるにつけ、人の心を読むというのは彼女達にとってみれば至極当然の、生来備わった機能であり、行使することに何の痛痒も違和感もない行為であるのではないか。人間で言うところの視覚とか聴覚とか。

2014-05-26 21:16:00
銅折葉 @domioriha

嫌なものを見たくない、騒音を聞きたくないと思って目を閉じ、耳を塞ぐことはあれど、見たくないから聞きたくないからってまぶたを縫い付けたり鼓膜を破るまでするのはあきらかに常軌を逸している。つまり、心を読みたくないからと第三の眼を閉じたこいしちゃんは明確に覚り妖怪として不完全。

2014-05-26 21:17:47
銅折葉 @domioriha

なんとなく思うのは、仮に何らかの手段でこいしちゃんの眼を開いてみたところで、彼女は結局覚り妖怪としては生きていけない状態なのではないかということ。 目を閉じたことで無意識の妖怪に変質してしまったという部分もあるのだけど、覚り妖怪のままでいられなかったという部分のほうが気になる。

2014-05-26 21:29:27
Die @die3035

こいしちゃんは、何らかの方法で第三の目を開いた所で、元の状態には戻らん気がする。こいしちゃんに起きた変質は可逆的なモノではなく、目が開いたとしても、それはまた覚り妖怪とも現在の無意識的な何かとも別の状態への分岐点になるんじゃないかと

2014-05-26 21:36:49
銅折葉 @domioriha

仮に、あの眼がただ意図的に閉じているだけだとしても、目が見えるのに眼を閉じたまま生きていくのはやっぱり相当変だ。 ありていに言って、目を閉じる以前から、覚り妖怪の基準に鑑みるとこいしちゃんは狂っていたか、あるいはまともに生活ができないくらい病んでいたということなのではなかろうか。

2014-05-26 21:19:39
Die @die3035

@domioriha あるいは、覚り妖怪としての性質を、人間として(あるいは少女として)の肉体に収めようとした結果発生した齟齬が、安定な方向に向かわずに決定的な欠陥として生じてしまったのがこいしなのかもしれません

2014-05-26 21:23:02
銅折葉 @domioriha

@die3035 フランちゃんのように、覚り妖怪という個体が減っていった結果現れた主としての帳尻合わせの為の異端みたいな説を取りたくなります。

2014-05-26 21:25:59
Die @die3035

@domioriha そういった帳尻合わせの為に生まれた個体が、それゆえに別種の妖怪に変質する事がある、というのは中々面白い話です

2014-05-26 21:32:20
銅折葉 @domioriha

@die3035 妖怪全般はなんとなく不可逆なような気がするんですよね、神様も妖怪も、伝承や創作であとから加わった性質を排除するのってすごく難しいような。

2014-05-26 21:45:26
Die @die3035

@domioriha 私もそう思います。妖怪や神様なんかが人間の間で発生する無数の相互作用や、それによる情報の流れ、変質などの中に生じたものであるならば、それは極めて複雑な事象からなる系であり、そのために変化は常に一方向性を持つと

2014-05-26 21:50:13
銅折葉 @domioriha

@die3035 妖怪はある事象の説明のため生まれ(発生による強い方向性)、現象とセットにして語られ(情報の伝播とブレの発生)、他の伝承との混淆が起こり(方向性の喪失と拡散)、現象の説明としての用を失い、キャラクター化して解釈される(派生と個性の転用)、みたいな……?

2014-05-26 21:53:48
Die @die3035

@domioriha 個人的には、その他の伝承との混淆や、その他何らかの原因による情報の変質という、混沌とその中に生じた大きな流れこそ、それまでの方向性とは全く別の、新しい「妖怪」としての状態(あるいは巨視的な秩序と言っても良い)へ向かう不可逆な変化への分岐点だと思っています

2014-05-26 21:58:11
銅折葉 @domioriha

@die3035 東方もそうですが、萌えキャラ化、擬人化みたいな原型をまったく別の姿に仮託して大胆に解釈するのはあたらしい妖怪の誕生と言えるのかもなあと思ったりします。 さとりが女の子として描かれた時から、無意識の妖怪の発生は予言されていたのか……

2014-05-26 22:01:20
Die @die3035

@domioriha そうやって新たに発生した解釈が、元の妖怪像とは別の方向へと進んだり、何らかのきっかけで元の像と融合したり、全く別の妖怪像に混入したり、などというのが妖怪の変化なのかねぇ、と思っています。その変化の先は我々自身の複雑な関係が生み出す故に決して予想できない、と

2014-05-26 22:06:18
銅折葉 @domioriha

@die3035 現状の東方というジャンルの規模を考慮すれば、覚り妖怪の一形態として古明地さとりが語られる時、こいしにもなんらかの言及がある可能性が高く、とすれば、彼女の存在は覚り妖怪との新たな可能性として、種の多様性、種の保存に関与するのではないだろうか、などと思いました。

2014-05-26 22:10:18
Die @die3035

@domioriha ですねぇ。実際、東方に限らず多くの作家によって記された妖怪資料、妖怪作品というのもの全般に、そういった妖怪の保存と、その作品の伝播によって新たな解釈や変質を生み出す切っ掛けという、二つの役割があると思っています

2014-05-26 22:17:47
銅折葉 @domioriha

なんとなく今のDieさんとのやりとりで自分の中に生まれた思考は、無意識のうちにこいしちゃんに囁かれたミームの発芽だったような気がします。

2014-05-26 22:12:04
銅折葉 @domioriha

東方に覚り妖怪が古明地さとりとして少女の姿を取って現れることになった瞬間から、無意識の妖怪、古明地こいしという新たな妖怪が誕生していたのではないか説。

2014-05-26 22:03:40
銅折葉 @domioriha

藍様が神道仏教道教節操無く狐に関する伝承をひっかき集めて狐ってキーワードでくくって、自分の力にしてる感が強い。稲荷って性格もあるのかな。

2014-05-26 22:13:46
Die @die3035

そして、その機能をより能動的にした装置としての幻想郷縁起

2014-05-26 22:21:56
Die @die3035

最近なんとなく、御阿礼の子という機能を人間といういささか不安定な体に押し込めている理由の一つに、完璧な記録の保存よりも、常に人間故の変質を伴う情報を、代々にわたり記録させる事で、妖怪の変質とそれによる多様性の発生を生み出す装置としている、というのがあると思っている

2014-05-26 22:34:33
Die @die3035

なんで、転生を繰り返して記憶を引き継ぐ、という今一つ人間とも思えない行為を繰り返しながら、人間であることを求められた御阿礼の子は、最終的にどっかで何かを切っ掛けとして大幅変質を遂げるんじゃないかなー、とも

2014-05-26 22:39:03