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最近のラノベの傾向と蟹工船と新田開発とGDP成長率と……

 ラノベワナビが頑張ってハーレムものを完結させようとはしているのですが、大苦戦で、ハーレム形成という困難からの逃避にまとめてみました。  20141009:最近の男性向けラノベに女性主人公が少ない理由 http://togetter.com/li/728375 を読んで追記しました。
ログ 今時の若者 ライトノベル 俗流若者論 ラノベ 蟹工船
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よくある意見が出たので、よくある反応をしたくなったある日。
小林雄次 @kobayuji
ラノベ編集者から聞いた話。「最近の傾向として、主人公は初めから最強であることが挙げられます。負けたり、悩んだり、葛藤したりしてはいけないんです。だから特訓なんて以ての外です」。うーん、難儀な時代になってきたなぁ(・_・;
八重代かりす@「小説善左衛門」発売中。 @yaesiro
 で、このラノベで努力が駄目な理由は私が思いつく限り、  A:「成長物語は小説向きではない。実際にユーザーが努力できるTVゲームや努力を絵で訴えられる漫画向き」  B:「成長物語は成長結果がカタルシスだが、その結果が出る前に打ち切りにされ易い」  に大きく分類できると思う。
八重代かりす@「小説善左衛門」発売中。 @yaesiro
 ちなみにラノベ新人賞ではこれに加え、C:「きちんと努力させるには頁が足りない」という問題も加わる。勿論、何の実績もない新人に、大量の頁を読む時間と労力は編集者も読者も割けないので、やむをえない。だから、私は『決断によるパラダイムシフト』や過去の努力を多用する。そして、一次落選!
八重代かりす@「小説善左衛門」発売中。 @yaesiro
 逆にある程度の実績を重ねた作家なら、「あ、四巻買わなきゃ」な『百錬の覇王と聖約の戦乙女』のように俺TUEEE主人公の努力時代を過去話にするとか、新人賞を取っていれば、『ヒカルの碁』のように、俺TUEEE主人公と(一応)努力する主人公のダブル主人公にさせるという工夫もある。
八重代かりす@「小説善左衛門」発売中。 @yaesiro
 が、ラノベで努力が駄目な最大の理由はやはりこれだろう/「今のラノベ読者は俺TUEEE系の作品しか読まない」って聞くと「なんと嘆かわしい・・・」って一瞬思うけど、そもそも読書文化のマジョリティって世代ジャンル問わず常にそういう人たち twitter.com/imaitetsuya/st…
八重代かりす@「小説善左衛門」発売中。 @yaesiro
 記紀神話は俺TUEEE系だし、源氏物語はハーレムだし、司馬遼太郎はその両方である。ラノベ黎明期の立役者『スレイヤーズ』主人公リナ=インバースだって、とりたてて努力する方ではない。前にも述べたが、そもそも「努力が報われる時代」自体、人類史では例外であることを忘れてはならない。
ここで一度話を終えたつもりだったが、数日後に面白いツイートとそのリンク先を見てつい補足したくなった。
Azael @azaelia
成功も失敗も確率であることを受け入れて、ぼくらは今までどおり生られるか… / 「なぜ今,努力しないで成功する物語がはやるのか?」 川上量生「実際,社会的な成功の秘訣が何かっていったら,やっぱり運ですよ。素質や才能はあんまり関係がない」 4gamer.net/games/236/G023…
Azael @azaelia
そっすね。 / 「なろう」が最近注目を浴びはじめたらしい。商業作品で言えば、ここに並ぶ作品たちはポルノ小説に近い存在だ。だが、僕はなんのかんので「なろう」なしには生きていけない。とてもインターネット的なサイトだと思う。 news.netpoyo.jp/2013/06/717
八重代かりす@「小説善左衛門」発売中。 @yaesiro
 この二つのツイートとそのリンク先を読んで、2014年05月06日の話の補足をしたくなった。/  twitter.com/azaelia/status…  twitter.com/azaelia/status…
八重代かりす@「小説善左衛門」発売中。 @yaesiro
 努力が報われる時代は稀――というのは統計的にも立証可能で、高度経済成長~バブル期のようにGDPが右肩上がりの時代というのは本当に希少なのだ。大概の時代はGDPの現状維持あるいは微増が精一杯で、とても「努力すれば報われる」と大衆が実感できる環境ではない。
八重代かりす@「小説善左衛門」発売中。 @yaesiro
 前にも述べたが、『蟹工船』の労働者たちは「努力すれば報われる」物語を見せられても「嘘」だと喝破していた。『蟹工船』の激甚過酷な労働環境で努力し続けても、まるで報われず、それどころか、バタバタ仲間が死んでいく――その中で「努力すれば報われる」などと言われても詐欺にしか思えまい。
八重代かりす@「小説善左衛門」発売中。 @yaesiro
(ちなみに賢明な方なら、「『蟹工船』の労働環境は比較的マシだったのでは?」という指摘をされるだろうし、ここで togetter.com/li/427129 のコメント欄でも似たような話をしているので参照の事)
八重代かりす@「小説善左衛門」発売中。 @yaesiro
 そして、何度も繰り返すが、「努力すれば報われる」と言われても「嘘だ」と思われる時代の方が人類史全体から見れば、長いのだ。たまたまここ数十年が例外的だっただけなのだ。だから、記紀神話は俺TUEEE系だし、源氏物語はハーレムだし、司馬遼太郎はその両方である。
八重代かりす@「小説善左衛門」発売中。 @yaesiro
 これは昨日今日始まった事ではない。私も『善左衛門 seesaawiki.jp/w/tirinubekito… 』では努力が報われる話を書いた。中学で歴史の授業を聞いていれば、これが江戸時代初期にはよくある話であった事は、容易に察せられるだろう。典型的な『新田』開発物語だからだ。
八重代かりす@「小説善左衛門」発売中。 @yaesiro
 同時にこの後、江戸時代後期にはこの手の『新田』開発がすっかり停滞し、GDPも微増がせいぜいという時代が続く事も御存知の通りだ。  さて、江戸時代初期の農民は善左衛門の様に勤勉だったのに、江戸時代後期の農民は今時のラノベ読者のように怠惰になったのか?
八重代かりす@「小説善左衛門」発売中。 @yaesiro
 普通に考えれば、違う。単に当時の社会水準における農地開拓の限界に到達してしまっただけだろう。何らかのブレイクスルー(例:明治維新)なしで、無理に開拓しても洪水などの災害が増えるだけ(例:二十世紀後半のアフリカの農業みたいに)、となれば、誰もが努力に二の足を踏む。
八重代かりす@「小説善左衛門」発売中。 @yaesiro
 いわゆる「努力すると死ぬから、努力しないという生存戦略」というのも、人類史では珍しくない。少なくとも今後数十年は「努力は報われない事の方が多い」事を念頭に置かねばならない時代かもしれない(参照宣伝→やるやらで考えるナウルとBI togetter.com/li/577391 )。
以下総括
善浪 @zennami
【最近のラノベの特徴】 ・主人公が最初から最強 ・主人公が敗北や挫折をしない ・特に理由も無くヒロイン達が皆主人公に惚れまくる ・主人公は葛藤するがすぐ自己解決する ・特に物語が進展しないままなかなか終わらない 清少納言「…アンタ、言われてるよ?」 紫式部「全然違ぇし!」
善浪 @zennami
【最近のラノベ主人公の特徴】 ・基本的に二足歩行である ・腕は二本であることが多い ・大抵の場合酸素を吸って二酸化炭素を吐き出している ・栄養は経口摂取が基本 ・排泄は欠かさない ・毎日睡眠を取る(取らないこともある) ・人間関係を持っている ・ワモンゴキブリの生態には詳しくない
越路しかご @Ko_shikago
【チャージマン研!の特徴】 ・主人公が最初から最強 ・主人公が敗北や挫折をしない ・特に理由も無くヒロイン達が皆主人公に殺されまくる(ナオコちゃん、新妻他) ・主人公は葛藤するがすぐ自己解決する(頭の中にダイナマイト) ・物語が進展しても尺が余りなかなか終わらない
最近の男性向けラノベに女性主人公が少ない理由 http://togetter.com/li/728375 を読んで追記。
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コメント

未知神明(みちがみ・あきら) @ontheroadx 2014年6月8日
冒頭から「この話は嘘です」みたいな仕込みネタではじめるのは、やはり釣りまとめですかね 「ラノベ編集者から聞いた話」
八重代かりす@「形見の衣」発売中。 @yaesiro 2014年6月9日
ontheroadx どうでしょう? 上に書いた理由に加え、「その編集者or作家が非努力系話が得意だから狙いを絞る」等の理由も考えれば、こういう編集者が実在してもおかしくないと思います。
八重代かりす@「形見の衣」発売中。 @yaesiro 2014年6月9日
ていうか、他にも類似のまとめが既に数多くありますね。主張の重複も多いし……個人用メモのつもりでまとめたのですが、その辺のまとめをお気に入り登録すればよかったかもしれません。
八重代かりす@「形見の衣」発売中。 @yaesiro 2014年10月9日
どさくさまぎれにこっちのまとめも更新しました。