食のチカラ 食で地方をよみがえらせる ETV5月12日放送
- signoresenor
- 1262
- 0
- 0
- 7
(奥田) ある日、後藤さんのところで、畑であれしたら、思いついた料理があって、食べたらおいしくて、後藤さんにすぐ電話して、ものすごい料理ができましたって、それは、後藤さんに喜んでもらうために考えた料理だったんですけれど、
2014-06-11 08:12:36(後藤) 一番多く来た時は、大型バス3台で来たのにびっくりした。 一日仕事になんない(笑) だまーって、切り株の上に座って、校長先生みたいに、こうやって、話したけど(笑) なんにも仕事になんねえ(笑)
2014-06-11 08:13:02(奥田) これで、今度、こうやって見て、ほら、こういう風に美味しくしたいんだよねって、ひと言、江頭さんに言うとその一言で、江頭さんは、いっぱいの勉強をしてこられるんですよ。
2014-06-11 08:13:20(江頭) ここがねー、やっぱり、連携の醍醐味だよね(笑) 後藤さんみたいなちゃんと伝統的な技術を継承して伝統的な技術をもって栽培できる人がいて、で、プロフェッショナルの料理人がいて、初めてできた連携だと思うんだね。
2014-06-11 08:13:44(ナレーター) 奥田さんは、藤沢かぶの辛味を生かした新作料理を考えました。 かぶの気持ちになった料理法なんですよ。 (奥田) えー、ここのかぶは動物から食べられたくないので、ここに二重の輪郭があるの、分かりますか?
2014-06-11 08:14:23(ナレーター) 内側が甘いところ、そして、外側は動物に食べられないように辛くなっているそうです。 (奥田) ここは、動物に対して、辛くて毒だよ、と知らせるためのものです。 藤沢かぶをネズミにかじられたという風に錯覚させます。 かじられてるでしょ、かぶが。
2014-06-11 08:15:10えーと、ネズミの体温は何度くらいですか? (塾生) 38、36。 (奥田) はい、38度とか人間よりちびっとあったかい。 これをかじられた、かじられた。 (ナレーター) さらに、ネズミの息遣いも再現して、二酸化炭素を入れると…。
2014-06-11 08:15:57(奥田) このかぶの中の酵素が動いて、辛い。 辛くなってるでしょ? 食べると。 (塾生) 辛いです。 (奥田) このままね、明日まで時間をおくともっと酵素が動く。 辛くなります。 おもしろいでしょ。 調味料を一切使わない味作り。
2014-06-11 08:16:44(後藤) お邪魔します。 (全員) こんにちはー (後藤さんの奥さん) おじゃましまーす。 (ナレーター) この日は、藤沢かぶの生産者、後藤さん夫婦を呼んでの食事会です。 新作のお料理は、真っ先に生産者に振る舞われます。
2014-06-11 08:17:45こちらが藤沢かぶの辛味を最大に生かした料理。 米沢牛に添えました。 さて、お味はいかがでしょうか? (塾生) 美味しい。 下の部分が一番、辛味がある。 (奥田) そうそうそうそう。 (塾生) 渋味をあるし、苦味もあるし…。
2014-06-11 08:18:28(後藤) なんて言うんだろう。 料理の先生にも習います。 ただ、かぶ作っているじい様ですけど、この味っていうのは、本当、楽しませていただける味だと思うし、たくさんの人にこうやって出していただきたい。 これがじい様かぶだー。 これがおれの励みになってくると思うし。
2014-06-11 08:19:38(塾生) 一番理想の形で出してくれているから。 (後藤) うーん、本当。 おれの望んでいる味が出たっていうか。焼畑の味っていうか(笑) (奥田) これがあるから、やめられない。 レストランも。 で、これがあるから、藤沢かぶも作る人もやめられない。
2014-06-11 08:20:18(後藤) そう。こういう風に化けてくるから。 今年は何に化けてくるのかなって、楽しみもある。 (奥田) 今度そうすると後藤さんが友達をいっぱい連れて、この料理を食べに来る(笑)
2014-06-11 08:20:48(ナレーター) 実は、奥田さんは、山形県庄内地方を食の都にするために大きな壁を乗り越えてきたのです。 それが2002年に起きた「無登録農薬問題」。 山形県の農産物から違法な農薬が検出され、農家の出荷が停まりました。
2014-06-11 08:22:03このとき、無関係だった庄内の生産者も風評被害で大きな打撃を受けたんです。 何だか、現代の福島にも重なりますよね。 この過酷な状況に奥田さんは立ち向かっていきました。
2014-06-11 08:22:16(奥田) 全国のトップニュースの毎日、『今日も山形県で無登録農薬が見つかりました』という報道だったので、 で、そのときに、何か行動、いま、だれかが起こさないと、この山形県っていうのが、農業県なんですけれども、それ自体の存在が危ぶまれると思ったので、
2014-06-11 08:23:07「食の都庄内」っていうのが認知されることで、おいしいものがある山形県っていう風に変えよう!と思ったんです。 (ナレーター) 庄内の食の信頼を回復するには、独自の食材をアピールし、全国に広めていくしかない。 奥田さんの元に生産者が集まってきました。
2014-06-11 08:23:30(奥田) 料理人とその生産者の方々とが、江頭先生たちとこういうふうに結びつきが、まあ、もともと強かったんですけれども、なっていくと、 いろんなですね、地元のマスコミの方がいろいろ取り上げてくれて、 で、それが広がると信用がついて、信頼がついて、
2014-06-11 08:24:19で、この漁業・畜産の方と三角形になったりとか、で、生産者の方とこういうふうに地元マスコミと芸術家の方で三角形になったりとか、 で、その後ろをフォローするのが、私たち。そういうふうになって、どんどんどんどん広がった食のネットワーク。
2014-06-11 08:24:25(ナレーター) 3人から 庄内全体に広がった食のネットワーク。 中でも、奥田さんが力を入れたのが、食品加工場との連携でした。 奥田さんがプロデュースして、ヒット商品となっている加工品がこちら、「ピューレタイプ」のトマトソースです。 奥田さんは、塾生たちを製造現場に案内しました。
2014-06-11 08:25:02