デヴィッド・ルヴォー演出『昔の日々』を観て ― 演出意図(解釈)の提示と徳永京子氏の劇評への疑問

6月19日(木)の梅田芸術劇場初演を観て、芝居以外のことについて感じたこと。
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直立演人 @royterek

完全に種明かしの類です。ま、演出家がどうしてもそれを望んだというのならあきらめもつきます。@MasahiroKitano:私は、事後ならば良いんじゃね、って考え。今回は、より深い理解をもたらす、というよりも、単なる裏設定ばらしじゃね?というので多くの人が批判的にみているのだろう。

2014-06-22 01:30:17
直立演人 @royterek

なんだかんだ言って、ピンター劇はたしかに奇術のようなところがある。だから、種明かしを希望する人が絶えないことは理解できなくもない。しかし、おそらく厳密な意味での「種明かし」はあり得ないのだと思う。少なくともピンター自身は作品の意図を問われても明確には答えられないのではなかろうか。

2014-06-22 02:21:02
直立演人 @royterek

「かつて何年も前に、私は公開の場で劇について議論するという気持のよくないことをやったことがあります。誰かが私に向って、私の仕事は何『について』書いたものなのかと訊ねました。私は全 く何の考えもなく、ただこういう方向の質問をやめさせようとだけ思って、

2014-06-20 01:15:21
直立演人 @royterek

『カクテル用戸棚の下にいるいたちです』と答えました。こんなことを したのは大変な誤りでした。それから今までの間に、この言葉はいくつもの学問的な文章の中で引用されて来ました。

2014-06-20 01:16:28
直立演人 @royterek

どうやらこれは今では深遠な意味を獲得してしまったらしく、私自身の仕事について極めて重要で意味深い見解だと見なされています。しかし私にとってはこの言葉は全く何の意味ももってはいなかったのです。

2014-06-20 01:17:31
直立演人 @royterek

ことほどさように、人前で話をするのは危険なことなのです。」 (「ハンブルグにおけるスピーチ」『ハロルド・ピンター全集 III』p.127)

2014-06-20 01:18:07
直立演人 @royterek

ハロルド・ピンターのノーベル文学賞受賞演説①:「1958年に私は次のようなことを書きました―「リアルなものとリアルでないもの、真なるものと偽なるものとの間には、厳密な区別はない。ある事柄が真か偽かどちらかであるとは、必ずしも言えない。それは真であってしかも偽だということもある」」

2014-05-13 22:59:43
直立演人 @royterek

②:「この主張は今なお筋が通ったものであり、藝術を通じてリアリティを探求しようとする作業には、今なお当てはまると、私は思います。したがって、作家としては私はこの主張を支持しますが、ひとりの市民としてはそれを支持することはできません」

2014-05-13 22:59:56
直立演人 @royterek

③:「ひとりの市民としては、私はこう問いかけねばなりません―何が真実なのか、何が偽りなのか、と。・・・政治家たちが使う政治の言葉がこういう領域に介入することはけっしてありません。なぜなら、私たちが得られる証拠から判断する限り、大多数の政治家の関心は、真実ではなくて、」

2014-05-13 23:00:26
直立演人 @royterek

④:「権力とその権力を保持することとにあるからです。真実について、自らの生命に関わる真実についてさえ、大衆が無知でいることなのです。そういうわけで、私たちを取り囲んでいるのは、巨大な嘘の綴れ織りなのであって、私たちはそれを糧にして生きているのです」

2014-05-13 23:00:51
直立演人 @royterek

⑤:「恐ろしいほどの障害が現にありますが、私たちが市民として、自らの生活と自らの社会の真実を、ひるむことなく、ためらうことなく、知的決意を毅然と働かせて捉えようとすること―それが私たち全員に課せられている、決定的な義務なのだと、私は信じています。それは逃れようのない義務なのです」

2014-05-13 23:01:16
直立演人 @royterek

⑥:「もしもこういう決意が私たちの政治的ヴィジョンにおいて活かされることがないなら、もはやほとんど失われかけているものを回復させる望みはありません。ほとんど失われかけているものとは、他でもない、人間の尊厳なのです」(ハロルド・ピンター『何も起こりはしなかった』所収)

2014-05-13 23:01:41
演劇名言bot @engeki_bot

「劇場に足を運ぶ観客には言わず語らずの部分を想像力で補う能力がある。多くの人が劇場にひきつけられるのは、この〈神秘〉であり、それを解き明かしたいという願いのためなのである」フセヴォロド・メイエルホリド

2014-06-26 20:36:40