セクハラ野次問題【性差別と男性社会】
男性社会の淵源と謂うのはおそらくそんなところにあって、成功した社会モデルだから実は受益の程度と謂うのは男女でそんなに差がなかった。ただ、近代に至って一人の平等な個人である女性の行動を丸ごとコントロールすることは許されなくなった。だからもっと成功するモデルを考える必要が出てきた。
2014-06-22 11:01:01オレは概ねそんなふうに考えているんだよね。だから、今性差別の問題が起こっているのは、社会規範が変わったからだし、その規範を支え得るだけの、公平性を実現するリソースが拡大したと謂うことでもあると考えている。
2014-06-22 11:02:23端的に言えば、近世くらいまでは女性の側が担当せざるを得ない妊娠出産の大きなコストをどうするかと謂う社会構造の根幹に関わる要件に対して効果的なアイディアがなかったと謂うことなんだよね。それは今でも女性の社会進出を阻む足かせになっているわけだし。
2014-06-22 11:07:12だから、論点を絞り込んで言うなら、性差別的な社会構造をどう解消するかと謂う問題で一番核心にあるのは、女性が妊娠出産を担当せざるを得ないと謂う生物学的な限界と、その高いコストをどうするかと謂う問題なんだと思うんだよね。で、多分これは技術的なブレイクスルーはあり得る。
2014-06-22 11:10:18一人の女性が五人も六人も子供を産むのが当たり前だった時代だと、一年近い妊娠期間の大半はマンパワーとして使えないわけだし、その後の授乳期間も子供から手が離せない。だったら、女性が離乳後の育児まで担当してその扶養のコストを男性が一方的に担当するしかない、そう謂う限界が問題なんだよね。
2014-06-22 11:12:35今のところはその生物学的限界は超克されていないんだから、社会が公平性を実現する為に制度的な支援を行い社会的リソースを割いてコストを負担すべきだと謂う方向で性差別の解消が目指されている。だから、やっぱり高リソース社会でないと女性の人権は後退すると考えて好いだろう。
2014-06-22 11:14:31この先バイオの世界で技術的なブレイクスルーが起こって、それが社会的な認知と倫理面で折り合いが附いたら、また一段階世界は変わる。オレはそう予想しているけど、まあ結構先のことになるだろうな。
2014-06-22 11:15:20こう謂うことを複数のTWで論じていると、必ず「あいつは男性社会が効率的だと謂う理由で性差別を肯定している」みたいに曲解する人が出てくるんだろうが、そうじゃないよ。昔はどうあれ、今は公平な人権と謂う理念が確立している以上、それは最優先で実現されねばならないんだよ。
2014-06-22 11:18:21現状では未だに男女間の生殖における肉体的な非対称性は解消されていないんだから、男女間で公平性を維持するには、女性が負担していたコストを社会が知恵を絞りリソースを割いて負担することで無理してでも維持しなければならない。それは無理をしてでも実現しなければならない理念なんだよ。
2014-06-22 11:20:45その前提で言うなら、現状で最も現実的なシステムと謂うのは、「子供を作ろうと思ったら、妊娠から子離れに至るまで大概のことは社会がコストを負担する」と謂うことで、特定の男性がそのコストを負担している限り、必ず女性の行動をコントロールしてコストの支出に担保を求めようとするだろう。
2014-06-22 11:23:38男性による女性の支配って、要するに身も蓋もないことを言えば、自らが支払うコストに対する担保を要求すると謂うことなんだよ。だから古今の文学では、コントロールされている女性が支配的立場の男性を欺いて自分の好きな男性の子供を産むと謂う類型の物語が多いんだろう。
2014-06-22 11:25:40@chronekotei それはオスにとっての悪夢ですけどね。だから対抗手段としてセックスの管理を精緻にしていく。メスはメスでまた欺く手を生み出す。軍拡競争みたいなものですわ。
2014-06-22 11:30:07@m_nicioka それはもう、昆虫から哺乳類に至るまで、野郎の生殖戦略と女性のチート戦略の虚々実々のやり合いは枚挙に暇がないですからね。そこが社会の根幹にあると謂うのは間違いないと思います。
2014-06-22 11:32:28@chronekotei 生物学的知見、とりわけ進化生物学に依拠した行動科学が世界中で研究されていて、膨大な事実の積み重ねがあるにも関らず、古色蒼然と支配だ刷り込みだと言い募るフェミストととは、結論が似ていても相容れないですね。
2014-06-22 11:37:24@m_nicioka さっき挙げた通り、「大昔に悪い男共が女を奴隷にした」と謂うのは単純で原始的な「神話」に過ぎないんですよね。
2014-06-22 11:38:28@m_nicioka ちょっと揶揄的な表現ですけどね(笑)、男性を一方的な加害者的に設定する歴史観って、要するにそう謂うふうに表現されても仕方がないと思います。
2014-06-22 11:41:48@m_nicioka 今までの話と言い方を変えると、性差別の問題と謂うのは現状の社会構造で安定を得ているマジョリティと、それにアダプト出来ないマイノリティの間の公平性を実現することだと考えています。だから、男性を加害者、女性を被害者的に捉える歴史観とは相容れないですね。
2014-06-22 11:43:38@chronekotei その社会構造も、男が悪意を以て作り上げたものではなく、生殖に有利なので残っただけの話です。管理と偽装との軍拡競争の果て、辿り着いた終局なのでしょう。
2014-06-22 12:12:47@m_nicioka そう思います。動物の生殖戦略そのものではないですが、その延長上に今の社会モデルがあるのだし、神ながらの道だから正しいんだと謂う話にもならないですよね。
2014-06-22 12:13:52@chronekotei そうです。「...である」は「...であるべき」を保証しないということです。その社会構造は何も女にだけ不利を強いるのではなく、寿命の短縮や自殺(既遂)や事故死の多さなど、男にも実体的なダメージを与えています。
2014-06-22 12:23:28@m_nicioka 大多数の…そこまで行かなくても社会に強い影響を与え得るだけ多くの人々が、「それで引き合う」と考えていると謂うことが問題の核心なのだと思いますし、今はそれだけでは十分でなくなったと謂うことなのだと思っています。
2014-06-22 12:25:03@chronekotei 「それで引き合う」との判断が、全体の厚生を最大化してる保証はもちろんありませんし、影響力ある人々よりは、そうでない人等に皺寄せの行くのが通例です。
2014-06-22 12:27:43