- kapitan_black
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苺大福、それは時間と闘う事を産まれた瞬間から宿命づけられた孤高のスイーツ。苺は完熟でなくてはならない。何故ならあんこの甘さに色褪せてはならないから。同じ理由からあんこは量が多すぎてもならない。そして皮は厚すぎても薄すぎてもならない。歯を立てた時、皮餡苺が均等に変形しなくてならない
2014-06-26 18:59:52そして残酷な物理法則はイオン濃度傾斜が指し示すままに苺から餡へ餡から皮へ水分を移行し微妙なバランスで成り立つ食感を突き崩そうとする。完熟苺は劣化の道を邁進し和三盆時小豆を濾した餡は崩壊しかねない。そう、待つには限界がある。和菓子職人が作り出してから極限られた時間を逃してはならない
2014-06-26 19:05:34糖度と風味豊かな鮮烈な印象の苺と勝たずしかし爽やかで濃厚な上質な小豆と和三盆の餡、そして計算されつくした厚さの皮、苺大福のサイズは苺のサイズでその瞬間定まり、故に口にするに最適のサイズは味と大きさを厳選された苺だけが勝ち得た勲章にも等しい。逃してはならない。苺大福の食べ時を。
2014-06-26 19:10:56だが、しかし最適の時とサイズとバランスを与えられた僥倖なる苺大福はその全てを兼ね備える。さあ、手に取ろう。小さすぎず、それでいて指先に変形を生じる不安感を覚える重量感。口に入れる。柔らか過ぎず、硬すぎない皮は歯を立てると餡と苺とともに小気味良く噛み千切られる。歯茎に伝わる粘性。
2014-06-29 22:02:47唇の内側に一瞬張り付くかに見えた皮は、とり粉の助けを借りてなめらかに滑り行く
迸る苺の果汁は濃厚で、それでいて爽やかだが、むせ返るほどの濃さがあんこに負けずに存在を主張する。和三盆の餡は期待に違うことなく甘すぎず、しかし小豆の味を感じさせる。濾し餡の悦楽が爽やかな酸味と一体になる。その濃厚な甘さを皮が包み込む。咀嚼が悦楽そのものになる。
2014-06-29 22:05:30わずか・・せいぜいが一口半で食べきれてしまう、だがそれは必然だ。何口にもわけて食べてよいものでは無い。二口目は早々に口腔に放り込むことになる。適度に変形した皮が、それまでのわずかな時間、苺が零れ落ちる悲劇を防いでくれている。しかし新たな欲求衝動が湧き上がる。そうだ、お茶が欲しい。
2014-06-29 22:07:51良いお茶でなくても良い、淹れ方にも拘らない。濃い、渋いほどに濃いお茶を啜る。なんという冒涜だろうか、私は2つ目の苺大福を欲しているではないか
2014-06-29 22:09:00喰いたいよなぁ
コイツをエクレアとかに使ったらどうだろうか?完熟バナナの軟らかい食感をチョココートして、パリっとした食感でくるむわけだよ、それも温度感受性が高いやつで
2014-07-05 06:19:16チョココートした生地から除くホイップクリームと少量のカスタード、そしてチョココートされたバナナ。歯応えは表面がパリッとして食い込んでからは軟らかく、そしてバナナにあたってその食感を繰り返す
2014-07-05 06:21:15口中で軟らかく溶ける薄いチョコは、咀嚼する邪魔にならない。甘すぎないホイップクリームとそこにかすかな苦みと深いコクと甘さを加えるチョコ、更にはそれらのチョコとクリームに負けない完熟バナナと甘さ
2014-07-05 06:23:12