文字屋『言の葉』

#空想の街 参加の文字屋『言の葉』の簡易まとめ。
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九夜月 @kuyaduki1006

文字屋、というのはどうだろう。ランダムに文字を選んで、それを染料で体に書き込む。すると護符のような役割を果たす。普通は洗えば落ちるが、ある程度は色もちするまじないをかけられる。 *空想の街

2014-06-21 17:33:01
九夜月 @kuyaduki1006

既製品文字というものもあって、「恋」とか「花」とか「透」なんかはすでに特殊な紙に書いてあって肌に転写できる。 *空想の街

2014-06-21 17:51:14
九夜月 @kuyaduki1006

*空想の街 関係でフォローさせていただきました。皆さんベテランっぽくて読むだけでも楽しそうです。 僕の方はこの一週間で設定をなんとかするつもりです。

2014-06-22 07:31:57
九夜月 @kuyaduki1006

文字屋『言の葉』の影銘(えいめい)。肩を越える黒髪と黒い瞳の少年。特殊な染料で人の肌に文字を書き込むと、それが意味に沿った効力を発揮する。ただし、極端に身体能力を越えること(翼がないのに空を飛ぶなど)は不可能。 その場合は空を飛ぶ鳥の視点を借りるなど、近い効力になる。 *空想の街

2014-06-26 22:38:54
九夜月 @kuyaduki1006

今回初めてのお店だから、あえてクラゲのようにふわふわと参加しよう。次回行けそうなら、いろいろお願いしてみよう。 *空想の街

2014-06-28 21:35:50
九夜月 @kuyaduki1006

空想の街の影銘は、二十五歳。黒髪、薄茶の瞳の青年。薄墨の着流し姿。穏やかであまり口数は多くない。 文字屋『言の葉』は和風の茶屋のような外観。表に表札くらいの大きさの地味な看板がかけられている。扉は開けるとカラカラいう引き戸。 *空想の街

2014-07-01 07:07:14
九夜月 @kuyaduki1006

文字屋『言の葉』は橋本駅から森の方へ、蓮根橋の近く。森が見える場所なら落ち着く気がする。

2014-07-03 20:21:52
九夜月 @kuyaduki1006

店の扉をからからと開けて空を見ると、ちょうど白鴉のワタリが始まっていた。「そうか、氷涼祭か」呟きながら扉の上に暖簾を掛ける。暖簾は紺に白抜きで【言の葉】と書かれているシンプルなものだ。実際、見ただけでは何の店かわからないとよく言われる。 #空想の街 #文字屋言の葉

2014-07-04 12:37:58
九夜月 @kuyaduki1006

着流しにたすきをかけ、藍色の前掛けをつける。客が来なくてもこれは欠かさない。身内がいないから氷涼祭は関係ないが、街が活気づいているときは何かとできることがある。たとえば、浮かれた風を紙に閉じ込めたり、迷子を捜して導く紙の蝶を飛ばしてみたり。 #空想の街 #文字屋言の葉

2014-07-04 12:44:08
九夜月 @kuyaduki1006

「だが、その前に朝飯だな」茄子の味噌汁、白ご飯、生卵。近所の猫のために焼き魚。それからでも仕事は遅くない。 #空想の街 #文字屋言の葉

2014-07-04 12:46:50
九夜月 @kuyaduki1006

街がざわついているから、薄い紙を取り出して筆を持った。二枚用意して、一枚には【蝶】、もう一枚には【蛍】と書く。外に出て紙にふうっと息を吹き掛けると、それは蝶と蛍に姿を変えた。「迷子がいたら案内してやりな」ふよふよと飛んでいく彼らを見送る。 #空想の街 #文字屋言の葉

2014-07-04 18:21:45
九夜月 @kuyaduki1006

暮れてくると文字屋の店先に小さな灯りをともす。灯りは夜に紛れて来る客が躊躇しないように、しかし店はやっているとわかるように、わざとおさえめだった。「もっとも今夜は客も居ないだろうよ」こんな夜は己の欲よりもう少しいいものを求めるだろうから。 #空想の街 #文字屋言の葉

2014-07-04 20:07:15
九夜月 @kuyaduki1006

ともあれ、いつも通りの夜を過ごすだけだ。影銘は店の中であぐらをかくと氷に突っ込んでおいた酒をぐい飲みに注ぐ。つまみはししゃも。「なーお」「気づくのが早ぇよ」近所の猫どもは店の中にも遠慮なく入ってくる。「俺の分まで食うなよ?」 #空想の街 #文字屋言の葉

2014-07-04 20:25:47
九夜月 @kuyaduki1006

文字屋『言の葉』は店主・影銘(えいめい)が筆で肌に文字を書き込む店です。書き込まれる文字が効力を発揮します。たとえば、【透】と書き込めば人に意識されなくなり、【猫】と書き込めば猫がよってくる、といった具合。ただし体の作り的に無理なことは実現しません。 #空想覚書 #文字屋言の葉

2014-07-04 20:41:05
九夜月 @kuyaduki1006

「やってますか?」不意にカラカラと引き戸が開いて女性が入ってきた。「どうぞ」影銘が無愛想にいざなうと女性はうつむきがちに近づいてくる。店の中はすぐに一段上がって畳敷となっていて、そこに古い文机が置いてある。女性は文机を挟んで影銘の向かいに座った。 #空想の街 #文字屋言の葉

2014-07-04 21:44:48
九夜月 @kuyaduki1006

「方法は三つ。希望の文字を言っていただくか、俺が決めた文字を書くか、既製品から選ぶか。どうします?」女性は囁くような声で言った。「忘れる、という字を」「文字の効力は文字が残っている間だけですが」「構いません」 #空想の街 #文字屋言の葉

2014-07-04 21:51:50
九夜月 @kuyaduki1006

「では」影銘は筆を持つと硯に落とした液体に浸した。「どこに書きます?」黙って差し出された左の掌に、影銘は【忘】と書いた。 肌にセピア色の文字が浮かぶ。「ありがとうございます」女性は頭を下げると代金を払って出ていった。「金、払うの忘れなくて良かったな」 #空想の街 #文字屋言の葉

2014-07-04 22:03:49
九夜月 @kuyaduki1006

今日は早く目覚めてしまった。影銘は妙な重さを感じて目を開ける。「……おい」腹の上ででかい黒猫があくびをしていた。「なーお」「はい、はい、おはようさん」寝ているのは店の奥にある六畳間で、そこまで入ってくるのはこの猫だけだった。名前は知らない。 #空想の街 #文字屋言の葉

2014-07-05 07:53:15
九夜月 @kuyaduki1006

おはようございます。今日も空想の街の文字屋はだらっと営業中。恋を見つけるまじない、なくしものを見つけるまじない、猫寄せもございます。 #空想覚書

2014-07-05 07:55:23
九夜月 @kuyaduki1006

思い立ってふらりと外へ出ることにする。青い着流しに雪駄は普段着だが、氷涼祭には特に目立たない。ふと思い立って影銘は黒猫に声をかけた。「お前も行くか?」猫は冗談じゃないと言いたげな顔をして、尻尾を振りつつ路地に消えた。 #空想の街 #文字屋言の葉

2014-07-05 15:37:54
九夜月 @kuyaduki1006

おはようございます。今日も文字屋はだらっと営業中。

2014-07-06 10:32:35
九夜月 @kuyaduki1006

影銘は今日もふらりと外出をすることにした。結局のところ、仕事が暇なのである。「今回は無理だったが、次のイベント事があったらタウン誌に広告を載せるかな」商売下手とは言え、店を潰すわけにもいかない。 #空想の街 #文字屋言の葉

2014-07-06 13:36:13
九夜月 @kuyaduki1006

糸で閉じた紙束を懐に突っ込んだまま、足が向く方へ歩く。街は風船と人で溢れている。途中でふよふよと飛ぶ蝶が影銘の肩にとまった。「おかえり」囁くと、ひらりと紙片に戻る。それを紙束に挟んで、また影銘は歩きだした。どうせなら中央区まで足を伸ばしてもいい。 #空想の街 #文字屋言の葉

2014-07-06 14:22:38
ハラ@企画用アカウント @hrsrh_a

再び街をぶらぶら。ふと、前を歩く着流しの人に気が付く。肩に乗った蝶を指が撫で…紙になった…?はっと気が付いて隣を見れば、瞳が好奇心で輝いている。「こんにちは。何かお仕事されてる方ですか?」明るく彼女が声をかけた。 @sui_haku #空想の街 #文字屋言の葉 #黒山春樹の氷涼祭

2014-07-06 15:26:11