経済的徴兵制(徴用制)の解説

集団的自衛権にからんで急に取り上げられることが増えてきた「経済的徴兵制(経済徴兵制)」について、どうにも的はずれな解釈が多いようなので、個人的にまとめてみた。
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ポン介 @ume_pon

「経済的徴兵制」を今の情勢や経済状況でバカにしてる人が多々いるが、問題は国家が兵隊を必要になればいくらでも制度(主に福祉)をいじって自主的志願者を増やせることにある。肝心なのはそれが兵隊に限らない(例:原発作業員など)ことで、「経済的徴用制」とでも言ったほうが適切なんだよ。

2014-07-07 13:41:56
ポン介 @ume_pon

→「経済的徴用制」のわかりやすい例。原発が無事な頃に比べ今は、多額の税金が投入されている。その分雇用が創出されたと言ってもいい。事故前にAさんが「仕事が無いです」と生活保護をもらってたとする。ところが事故後は「除染仕事があるでしょ」と言われ拒否られるかもしれない。→

2014-07-07 13:42:09
ポン介 @ume_pon

→自衛隊の志願者は多い、民間も景気回復で人手不足、それなのに経済的徴兵制なんか必要ないって意見は「今」だけしか見てない。戦争って基本、景気が悪い国が奪いに行くものなんだから、日本から戦争を仕掛けるとしたら、それは景気が悪い時だろ。民間の仕事が無いんだから兵隊になるしかないじゃん→

2014-07-07 13:42:21
ポン介 @ume_pon

→サヨク的には、景気がいいくせにより大きな利益を求め戦争に行かされるんじゃないかということが気になる点。軍需産業を儲けさせるためとか、現地の利権を奪いに行くとか。その場合も、福祉予算をカットし軍事に回して「仕事が無い?兵隊やれよ。はい、福祉不適用」となることを恐れてるのよ。→

2014-07-07 13:42:32
ポン介 @ume_pon

→経済的徴兵制を受け入れない自由はたしかにある。あるけど、その結果どれだけ悲惨になる(餓死するとか)したって、それは自己責任にされてしまう。才覚のない人間は兵隊にならないと生きていけないところに追い込む。「事実上自由意志を奪われて」るから、経済的徴兵制と言うんだよ。→

2014-07-07 13:42:44
ポン介 @ume_pon

→経済的徴兵制のすごいところは、本人に無理やりやらせるそれまでの徴兵制と比べて、あくまでも自由意志で選択したと国家の責任逃れが出来る点にある。しかも、税金の使い道を福祉から軍事にシフトするだけ。お国のための雇用創出で、怠け者の福祉に税金使われたくないという庶民感情もこれで対処。→

2014-07-07 13:42:55
ポン介 @ume_pon

→「福祉より軍事のほうが何倍もカネかかるだろwバカかお前w」とか草生やす人がいるかもしれないけど、そんなの「それで儲ける人(99%vs1%の、1%側)」からしたらどうでもいいこと。庶民が反発を覚えない理屈付け・使い方(愛国、防衛等)をすれば、税金なんかいくらでも増やせるから。→

2014-07-07 13:43:32

たとえばこれ。よくTLで流れてくる話。

日本の裏側bot @hidden_jp

ナチス高官の話「国民を(戦争に)引きづり込むのは実に簡単だ。外国に攻撃されつつあると言えばよい。それでも戦争に反対する者を、愛国心がないと批判すればいい」twitpic.com/dyfneo

2014-06-30 06:17:16
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ポン介 @ume_pon

経済的徴○制は、本当に自主的に志願する人で充足できる間は、発動しない。問題はそれでは足りなくなった時。「仕事を選ぶな」「怠け者に税金使われたくない」という声が強ければ強いほど、この両制度は有効に機能するようになる。「戦争で、放射能で死にたくないから生活保護? ふざけんな」と。→

2014-07-07 13:43:51
ポン介 @ume_pon

→「自由意志がー」とそればかり言う人は、自由意志なんて、環境を整えるだけでいくらでも追い詰め実質的に奪えることを、よく考えたほうがいいと思う。「それでも拒否して貧困に落ち込み、餓死する自由がある」って、そんなの自由でもなんでもないからな。

2014-07-07 13:44:11
ポン介 @ume_pon

「集団的自衛権と徴兵制は無関係」ってのはその通りだけど、日本がアメリカのように自衛を名目として実質的な侵略戦争をしかねず、そうしたら兵隊がたくさん必要になる、その場合は経済的徴兵制をやるんだろ? という恐れがあるからで、アメリカという悪例がある以上、そう的外れではないよ。

2014-07-07 13:45:07

どうしても徴兵制という言葉に抵抗を感じるなら、
「自主的に兵隊に志願せざるを得ない人を増やす、そういう社会整備を政府が行うこと」
ことを、通称で「経済的徴兵制」と言うのだ、というふうに理解しておけばいいと思いますよ。

個人的には日本が戦争を仕掛けるかどうかなんてわからないし、多分しないだろうけど、可能性は無いわけではないとも思う。

それよりも気にすべきは、原発作業員などの「経済的徴用制」だよ。この話は、あくまでもその流れで考えたほうがわかりやすいと思う。

もっとも注意すべき点は、国家とは、兵隊でも原発作業員でも何でも、必要ならばどんな手を使ってでもその人員を確保しようとする(徴用する)ということ。だからこそ、そういうことをさせないために、国民がちゃんと監視するとか政治に参加することが必要だってことなんだよね。

考え過ぎと言われた場合によく用いられるのは、マルティン・ニーメラー牧師の、この詩。考え過ぎで済むなら、それが最高ですがね……。

ナチスが最初共産主義者を攻撃したとき、私は声をあげなかった
私は共産主義者ではなかったから

社会民主主義者が牢獄に入れられたとき、私は声をあげなかった
私は社会民主主義ではなかったから

彼らが労働組合員たちを攻撃したとき、私は声をあげなかった
私は労働組合員ではなかったから

そして、彼らが私を攻撃したとき
私のために声をあげる者は、誰一人残っていなかった