前田敦子はキリストを超えたか？

金田一輝（俳詩人） @kanedaitsuki

ここでいったん記録のためにまとめを作る作業に入ります。

金田一輝（俳詩人） @kanedaitsuki

「前田敦子はキリストを超えたか？」をトゥギャりました。 togetter.com/li/697895

金田一輝（俳詩人） @kanedaitsuki

今回対象としている『前田敦子はキリストを超えた』はタイトル負けしてキリスト教成分低目なので、フォロワーの皆様の御意見も熱烈募集しております（他力本願）。　タグ　#キリ超　をつけてツイートするか僕に直リプください。DMはご勘弁を。

えいはち @ei8at12so

@kanedaitsuki 「はてなキーワード」とか。

まつ @moto_matsu

この程度の利他性でキリスト超えられるなら、歴史上何千人単位で超えていることになるでしょうね。 RT @kanedaitsuki 「この言葉に充溢するあっちゃんの「利他性」こそが、前田敦子がキリストを超えたアルファにしてオメガのポイントである。」キリ超、pp. 35-36

金田一輝（俳詩人） @kanedaitsuki

濱野智史氏が十字上でのキリストの言葉と比べる前田敦子の言葉を見てみると、さらに不可解な気持ちになる。 「私のことは嫌いでも、AKBのことは嫌いにならないでください」 利他性といえば利他性なのだろうが、ここで対象とされているのは、さしあたりAKBの他のメンバーでしかない。

secilia2010@猫のお守り @secilia2010

@kanedaitsuki キリ超批評、ありがとうございます。

まつ @moto_matsu

そもそも前田敦子の発言は自分の属している集団のためのものなので、そういう意味では「利他」ではないと思うのですが。#キリ超

金田一輝（俳詩人） @kanedaitsuki

しかも、前田敦子の言動は、他を助けるための「自己犠牲」というほどのことでもない。あえて選ばれたのに「センター」を他に譲るとかならまだ比喩は成り立つが。

まつ @moto_matsu

金田さんが同じ趣旨のことすでに言ってた。#キリ超

secilia2010@猫のお守り @secilia2010

@kanedaitsuki #キリ超 前田敦子の発言がとっさのものか、それともシナリオに沿ったものかは分かりませんが、アイドルとして何がウケるのかを感知して狙ったもので、自らを犠牲にする（引退とか給与返上とかw）ではないですよね

secilia2010@猫のお守り @secilia2010

@kanedaitsuki #キリ超 濱野氏がキリスト教や宗教学に疎くても構わないのですが、社会学の研究者なら引用の作法はきちんとしていないとおかしいはずですよね…

金田一輝（俳詩人） @kanedaitsuki

ちなみに濱野智史氏は前田敦子のこの言葉を聞いておしっこをもらさんばかりに感動したそうである。「私は何度この言葉を聞いても、胸が熱くなると同時に、背筋が凍るような思いを感じてしまい、ただひたすらに涙を抑えることができない」キリ超、pp. 34-35

まつ @moto_matsu

それにあの発言によって彼女自身の評価を上げたのだとしたら、「利他」になってはいないでしょう。本人の意図がどこにあったのかは知ることはできませんが。#キリ超

secilia2010@猫のお守り @secilia2010

#キリ超 本来なら神学やキリスト教研究者にやってほしい分析を真とでない金田さんがきちんとしてくれていることを、キリスト教関係の人間は反省する必要があると自戒をこめて思います。

金田一輝（俳詩人） @kanedaitsuki

ここまでの濱野智史氏のキリスト教とのアナロジーだけでも、キリスト教徒にとってはうんざりのはずだが、さらに濱野氏が、AKBの「センター」を「十字架のキリスト」になぞらえているのだから開いた口がふさがらない。

金田一輝（俳詩人） @kanedaitsuki

濱野智史氏の「レトリック」を理解するために、以下内容を追っていこう。 「筆者も参加した『AKB48白熱論争』（幻冬舎新書、二〇一二年）の中で、アイドル評論家の中森明夫は、総選挙の舞台を「罪を犯した者たちが公開処刑を受ける場所」に見立てた卓抜な比喩を展開している」キリ超、p. 38

金田一輝（俳詩人） @kanedaitsuki

濱野氏はこの中森明夫の比喩を敷衍して解説している。 「AKBには、一目見ただけで誰もが惚れ込んでしまうような美少女というのは数少ない。そんな普通のどこにでもいそうなAKBの少女たちが、堂々と「女優」や「歌手」になりたいなどという夢を抱くことは、分不相応なことである。」p. 39

金田一輝（俳詩人） @kanedaitsuki

で、これに続いて次のように言う。 「だから彼女たちは、その「罪」を問われる。」キリ超、p. 39 はあ？　なんでそれが「罪」なのだ。

金田一輝（俳詩人） @kanedaitsuki

濱野智史氏はなぜそれが「罪」なのかは一切説明しないまま、以下のように断言している。 「比喩的にいうならば、AKBの総選挙は現代の「ゴルゴタの丘」であり、センターは「十字架のキリスト」なのだ。」キリ超、p. 39

金田一輝（俳詩人） @kanedaitsuki

このレトリックの言語不明瞭意味不明瞭ぶりのどこまでが中森明夫氏の責任なのかはわからない。しかし、前掲書を読まずに『前田敦子はキリストを超えた』を読む読者にはあまりにも不親切で理解しがたい「レトリック」であるとはいえるだろう。

金田一輝（俳詩人） @kanedaitsuki

ところで、ここでもなぜ「キリスト」なのかという疑問が浮かばざるをえない。濱野智史氏のレトリックをたどる限り、AKBのメンバーは「罪」を背負った存在である（センターも例外ではない）。ところで、イエス・キリストは「罪なく」罪に定められ十字架につけられているのである。

金田一輝（俳詩人） @kanedaitsuki

もちろん、そもそもAKBのメンバーが、外野から見てぜんぜん「罪」でないものを「罪」として背負わされているということなら、たしかに「罪なく」罪を負わされたキリストになぞらえられなくはないが…。

金田一輝（俳詩人） @kanedaitsuki

濱野智史『前田敦子はキリストを超えた』という本の特徴は、AKBについてキリスト教と関係のない説明や解釈をだらだら書いたあと、申し訳程度に未消化なキリスト教知識をまぶせる、というスタイルで書かれていることで、まあ、ぶっちゃけ言えばキリスト教は刺身のつま以上のものではない。

金田一輝（俳詩人） @kanedaitsuki

いわば「キリストを超えた」という大袈裟なレトリックを使って人目を引こうとしているだけで、キリスト教そのものに対する関心などかけらもない。そうした本であるにもかかわらず、昨今のプチアイドルブームにあやかって、この本や著者を大々的に紹介しようとするキリスト教メディアはいかがなものか。