正直な所、BWⅡ、BWネオに並んでこの作品もやはり愛おしい。それとは別にコメディ路線とはまた違う方向に方向性を見いだしたかのような作品だった。
2014-08-24 19:41:34この点は日常系ロボットアニメから両軍の後継者を巡っての重厚な大河路線を併せ持つBWⅡと似ているが、カーロボットの場合“たかが普通、されど普通”というドラマを提示したのかもしれない。
2014-08-24 19:42:52キャラクターの混沌した掛け合いとは別に“たかが普通、されど普通“がカ―ロボットの持ち味なのかもしれない。その普通のドラマとは勇気の描かれ方と地球という世界でサイバトロンとデストロンガーが何を望んだのかという点だったのかとも。
2014-08-24 19:44:03勇気少年の描き方は以前述べたので、地球でサイバトロンとデストロンガーが何を望んだかについてちょっと述べていきたい。
2014-08-24 19:44:39第38、39話でデビルギガトロンは星を支配するには未来を担う子供たちを制圧する事をのべており、また子供達の力を利用する理由は永遠の命を持つトランスフォーマーだが、その反面過去と未来の自分を変える事が出来ない悲しみに置かれているという事実が提示されている。
2014-08-24 19:45:53あまり深く描かれなかったのだが、ギガトロンは心では泣いていたのではないだろうかとも。破壊大帝である自分の過去を容易に帰れない宿命を呪い、未来を担う子供達の絶大な力を駆使して自分を変えていく事が自分の使命だと見定めたのではないかと。
2014-08-24 19:46:47またブラックコンボイも同じであり、彼はブレイブマキシマスを掌握して自分が宇宙の支配者になるとの野心で洗脳される前から行動をし続けていた。また終盤でギガトロンの忠実な僕二された後も、ギガトロンに自分を認めてもらう為に行動をしていた。
2014-08-24 19:47:55このギガトロンとブラックコンボイの描かれ方は、“現状に満足していない”状態からの行動であり、力をもってして自分を変えたい。普通に流されるままである事を望まない事で行動した彼等は結果的に敗北してセイバートロン星へ護送される末路を迎えてしまった。
2014-08-24 19:49:48それに対して、ファイヤーコンボイ達は熱い心に不可能はなく、この世界の平和を守るの信念を持ってはいるが自分自身がどうあるべきかは特に考えていない。他のサイバトロンの面々も、ゴッドマグナスを除いては似たような状況かもしれない。そのゴッドマグナスも終盤で落ち着いたのだが
2014-08-24 19:51:00そんなサイバトロン達が戦いを終えて後だが……彼等は戦いを終えても地球に留まって活動をし続ける事を選んだ。
2014-08-24 19:52:21そのまま戦いのない地球の日常でサイバトロンの面々は生きる事を選んだ。カ―ロボットの最終回はおそらくそれまでのトランスフォーマーシリーズでは見られないパターンの終わり方ではないだろうか。
2014-08-24 19:53:45実際東映和製三部作の最終回が全て主人公の少年とトランスフォーマーが別れて物語に幕を下ろしていた。和製BWは該当するキャラがいないので比べられないがカ―ロボットは勇気とファイヤーコンボイ達の別れは存在せずに物語に幕を閉じた点は珍しい。
2014-08-24 19:54:56この日常に留まったサイバトロンの姿は、戦いと隣り合わせだったサイバトロン達が戦いをで終えたらいつの間にか平和な日常に生きる存在として変わる事が出来ていた。ギガトロンやブラックコンボイとは対照的な結果である。
2014-08-24 19:56:15変わる事に関してブラックコンボイやギガトロンのようにファイヤーコンボイ達は意識はしていなかった。しかし変わる事が出来た件は、何事に縛られることも縛る事もなく、一人でやり遂げる事を考えていなかったからなのかもしれない。
2014-08-24 19:57:39これは34話で大西博士が勇気にお前は特別な子供ではない、全ての子供たちに揃って才能があって伸ばしていけるものと述べていた台詞をふと思い出す。そんな子供達が協力し合って34、39話でグランドマキシマスを動かしているのだが……
2014-08-24 19:58:53サイバトロン側もまた、勇気と同じく特別な力(一応エネルゴン・マトリクスの件は)を持っていないし、特別な信念は抱いていない。そんな勇気やサイバトロンの面々でも自然と変わっていき成長していく事が出来る事をカ―ロボットのドラマは証明したのかもしれない。
2014-08-24 20:00:35終盤のドラマは少々慌ただしい所もあるが、勇気やサイバトロンの描写から、人は意識をしていなくても自然と成長していき変わることだって出来ると証明しているかのよう。「何、一人で焦っているんだ」とポンと肩を叩けるような世界がカ―ロボットにはあるのかもしれない。
2014-08-24 20:02:05余談だが、この世界についてあまり描写されていない事もあるが、一般の人々がトランスフォーマーの存在をあっさり当たり前のように肯定していつの間にか日常でよくある事とみなしていた。非日常を受け入れる事のできる逞しい世界ではある。
2014-08-24 20:03:11第36話……ブラックコンボイが反旗を翻す話なのだが、それと並行してブレイブマキシマスを動かす鍵として勇気と間違えてゲルシャークがそっくりサんだったケンタという少年を連れ去ってしまったコメディネタも両立している。
2014-08-24 21:23:48その間違えて連れ去ってしまった勇気の友人でも、ブレイブマキシマスは動かせると絡めて、ブラックコンボイがギガトロンに恨みのあるその少年を意のままに操ろうとする流れも面白いが……この2つのネタは別々に展開しても良かったかもしれない。
2014-08-24 21:25:17ちなみにその友人ケンタはごくたまにでて来る程度の人物だったが、何気に第7話でのギガトロンにスクラップ構造を破壊された件が触れられていたネタはちょっとこまかい。
2014-08-24 21:26:15