すごい勢いでツイートしている人ってさ、何か隠したいツイートがあったんじゃないかって思うんだよね。そのツイートを砂漠の一粒にしようとして書いている。消しちゃったらそのツイートが深い意味だったんじゃないかって思われちゃうって危機感。それよりも沢山のツイートで目立たなくしてしまう。
2014-08-08 12:02:41一言。「やばい。こんな簡単に」。これが例えば、殺人を犯した直後、気が動転してつぶやいたとする。すぐに消そうとするが、そのツイートを見てる人は確かに居る。何気ないツイート、消したら余計に意味深。他のツイートで誤魔化すのも。放置するしかない。でも、これを多くの人に見られたら…
2014-08-08 12:05:40彼女はその日、いつもよりも多めのツイートをする。翌日、その日だけそんなことをしたのでは怪しまれるから、さらに上回るツイートをする。それが続いていく。言葉は言葉に埋もれていき、誰も気にするものはいなくなる。
2014-08-08 12:05:59ある日パタリとツイートが止む。ようやく言葉の海から開放される。「ツイートしなければ」ご飯も、寝る間も惜しむ。スマホを、PCを叩く。その生活から、ようやく開放された。ゴミ屋敷の中から見つかった遺体は少し安堵の表情を浮かべていたという。
2014-08-08 12:06:03こんなことを書いていたら、TL上に「なんで分かったの?」って書いてた人がいてさ。僕は気にしていなかったんだけど、そのツイートを最後にパタリとその人、ツイートを辞めたんよ。まぁ、そのことも友達に言われるまで気づかなかったんだけどさ。見てみたら、うん、その言葉が最後だったんだよね。
2014-08-08 12:06:21でね。昨日の夜中にさ。その子が、うちに来たんだ。雨降ってたのに傘もささずに、髪を濡らして。僕の家なんて知らないはずなのに。僕はなんか怖くて、ドアの窓穴から見てたんだけど、こっちに向かってなんか言ってるわけ。僕は口の動きを見てね
2014-08-08 12:06:25「…どこにいくの?」 僕は警戒しながらドア越しに声をかけた。「とっても素敵なトコロ」彼女は微笑んでそういった。「彼も眠っているトコロ…」
2014-08-08 12:06:36「いつ?」「…8月30日」「土曜日だね。どこで?」「長楽寺」「入場は?」「無料」「そうか…!」「「劇団120◯ENの歌舞伎デカ前田刑事!」」「8月31日の回もあるわ!」「完全予約制の土曜日がお勧めなんだね!」
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