そのニュータイプ関係にロボットバトルの面白さが吸い上げられてしまった印象もあり、終盤で確かに失速した感じは否めなかった。一応最終回のガンダムの扱い方は面白かったと言えばそうなるのだが。
2014-08-17 14:29:10ただ、戦争関係の描写は比較的頑張っている所はあり。ア・バオア・クーでのジオン側の戦力でザクを運用せざるを得ない現状や、最新鋭のゲルググが学徒兵達が乗り込んだ事によって実際の能力を発揮しきれずに散っていく姿は中々哀愁を抱かせる。
2014-08-17 14:30:27キシリアがゲルググのパイロットが学徒兵との事に苦言をしていた所、トワニングは「忠告の志は……」と言えば、彼女はギレンがもっとニュータイプの有用性に気づけたらと手厳しい指摘を下す。トワニングの苦し紛れの精神論はそれに頼らざるを得なかった苦悩が見え隠れする
2014-08-17 14:31:43ちなみに、キシリアは最終回で脱出する際にグラナダとサイド3の戦力がまだ残っている為抵抗を続けようとすれば出来るとコメントしていた。もしかしたら打ち切りがなければサイド3侵攻までやる予定だったのだろうか。
2014-08-17 14:32:58あと、40~43話までのガンダムの扱いについてだが、第40話でモスク・ハンの手によってガンダムにマグネットコーティングが施される。ただこれについてはエルメスを仕留める事は出来たが間にあわせでつけた感覚が出ているかもしれない。
2014-08-17 14:34:06それは悪い意味ではなく、ガンダムがニュータイプ用に想定されていなかったMSとして、主役交代の概念がなかった事もあるが現地で底上げして何とかしのいでいく運用しか見当たらず、それでもジオングを前にガンダムは半壊してしまう。
2014-08-17 14:35:13ガンダムの性能がアムロの腕についていけなくなった事が提示されている訳で、そこら辺はガンダムもまた戦争の一道具にしか過ぎず超越した人間を制御するスーパーロボットではなかった事が示されていたのかも。
2014-08-17 14:37:44その後ラストシューティングでは、アムロがガンダムの教育型コンピュータを駆使して自律移動で攻撃する手法が見られたが、ロボットとパイロットが切り離される感覚が伝わってくるシーンだ。 pic.twitter.com/mYuPztTGBZ
2014-08-17 14:38:45ロボットが途中で自律行動が出来るようになるネタはバラタックで存在していたが、こっちの場合初めからほぼずっとアムロが搭乗してガンダムで戦っていた中で、ガンダムの性能をアムロが凌駕した先に、アムロがガンダムから離れて自律行動に託すシーンでドラマとして効果的に動いている。
2014-08-17 14:40:05この最後のガンダムの行動で彼がアムロをある程度一人前の場所まで成長させる役割を担っていた事を示し、ガンダムはアムロを育てる役割を終えたから一人で動いてジオングを相討ちに導いたのかなと。
2014-08-17 14:41:29また、最終回でガンダムらMSが戦闘の最中で半壊した為に生身での戦いを強いられることになる描写はボルテスⅤの最終回と近い印象がある。シャアとの一騎討ちも健一対ハイネルの宿命ともいえる対決から意識した所がったのか。
2014-08-17 14:42:45ボルテスは終盤でボアザン星の革命軍が運用する1つの戦力といった扱いがされており、大局での決着がついた中でゴートルとボルテスが相討ちになり、そこから健一とハイネルの対決へと流れていく訳で。
2014-08-17 14:44:02そこからガンダムへと繋がってくるのだと思う。ガンダムの翌年ではゴッドシグマもまた同じようなフォーマットで最終回が展開されており、バルディオスも本来の予定ではバルディオスが半壊して、マリンがガットラーと最後の決着をつけようとする(ただガットラーは死なない)予定だったらしい。
2014-08-17 14:45:03この主役ロボットが最終決戦の1つの駒として使われ、本質的な決着は生身の人間達で行われる描写については、富野、長浜作品あたりから徐々に拡散されていったのかもしれない。
2014-08-17 14:46:55ちなみに、コアファイターで最後アムロが搭乗して脱出する描写についてはザンボット3ではなく、ザンボエースで脱出する勝平の姿に被るといえば被る。ここら辺戦いから日常へ帰還する主人公の姿を描く意味でも似ていたかも。
2014-08-17 14:48:19一応作画関係についてだが、第40話はちょっと微妙だが、第41話(青鉢作画)は左程悪い出来ではない。一応序盤のころと比較すると本来のキャラデザに絵が似てきている。
2014-08-17 14:49:02終盤2本は中村プロ、山崎和男さんの手によるものだが、中村プロ回の42話はキシリアがギレンを射殺する回。思えば本当に最後まで女性兵士の活躍がクローズアップされる回ばかり中村プロ回に回ってきていた。不思議ではある pic.twitter.com/KGeZRq4UxL
2014-08-17 14:50:22あと最終回が山崎和男さんだが、この全ての戦いを終えて仲間の元へ見せる安堵の表情が凄く良い。やはり山崎作画は普通の人間としての一面を強く持った兵士たちが描けている。 pic.twitter.com/buxevpybll
2014-08-17 14:51:28アニメーターとしてのキャリアは短い(演出方面へ転向された為)ザンボット、ダイターンでもこの人の担当された回は人の温かみが出ていて好きだった。安彦作画の脇を支える存在として、女兵士の凛々しさを描く中村回、兵士の日常を描く山崎回の存在は結構大きいかもしれない。
2014-08-17 14:52:57といった所になるのだろうか。とりあえずTVシリーズについては終わり。個人的には1クール序盤の展開やオデッサ作戦からジャブロー攻防戦までが特に盛り上がっている所だった。
2014-08-17 14:54:13ここら辺、主力と囮の分散、偵察・補給・政治的ニュアンスを絡めた戦争の世界観の作り方、その一方で合体、武装ギミックのユニークな使い方や後半での水陸両用MS軍団やGファイターとの連携といった戦闘の面白さが充実されていた時期だったと思う。
2014-08-17 14:55:46ある意味富野作品で最もミリタリズムな作品が1stガンダムになりそうであり、ガンダム以前の富野演出回やイデオン、Vガンなどで見たロボットバトルの天才という一面も十分発揮されていた頃だと思う。
2014-08-17 14:56:52それが宇宙編になってからニュータイプ関係に魂を奪われてしまった所が痛かったといった所になりそうかもしれない。ストーリーやメカ関係でやはりニュータイプ関係が余計だったという結論が真っ先に出てしまいそうであり、必要な所はあるが若干苦笑いをせざるを得なかったかも。
2014-08-17 14:57:48あとキャラ方面では意外とジオン側のキャラがさほど目立っていないと言う所に気付いたので驚いた。後の二次創作関係でクローズアップされるキャラがいる中、当時の作品だけだと意外と目立たない。
2014-08-17 14:59:06極論言っちゃうとザビ家の面々より、ダルタニアスに出てきた五大幹部の方が毎回出ていた事もあって存在感はあったよね?なんて事もちょっと出ちゃう。
2014-08-17 15:00:02