＃空想の街　とある一日　＃ヴェンディッタ　の場合

黒巣真音 @catnap_7

「いえいえ。そうなんです。けど多分、その服装だと投げ辛いでしょうし、良かったら、少しだけ飲んで行きませんか？最近は、ある程度何でも出せるようになったんですよ」そう言いながら、その人を店内に引き込んだ。@Re_TnoiSa #空想の街 #飴売 #ヴェンディッタ

黎沓 @Re_TnoiSa

「ありがとうございます。」勧められた席に腰かけ彼女に言葉を返す。「じゃあ、オススメのお酒と、なにか甘めの軽食をお願いします」ふと飴売りの目に煙管が入る。「煙草……吸われるんですか？」 #空想の街 #飴売 #ヴェンディッタ@catnap_7

黒巣真音 @catnap_7

「かしこまりました」応えながら軽食には何が良いか考える。と、早速 #羅宇屋 の彼が置いて行った煙管が #飴売 の目にも止まったらしい。「その煙管、素敵でしょう？ 私は吸わないんですけど、お客さんから、譲ってもらったんです」@Re_TnoiSa #空想の街

黎沓 @Re_TnoiSa

「へぇ、お客さんが……」自分も煙草は吸わないけれどよく父親が吸っていた。「こうやって見るとインテリアとしても素敵ですね。」 #空想の街 #飴売 #ヴェンディッタ #羅宇屋 @catnap_7

黒巣真音 @catnap_7

「なんか、それだけで、空間に奥行きが出ますよね。生きてる、っていうか」なんて、よくわかんないですね。誤魔化しながら #飴売 さんにカクテルを差し出した。「どうぞ、ディタ・スペシャルです。軽食の方は、クレープにしてみました」@Re_TnoiSa #空想の街 #ヴェンディッタ

黎沓 @Re_TnoiSa

「そうですね……」自分で話題にしたくせに詳しくないからそれ以上何も言えない。「ありがとうございます。」慣れないカクテルに口をつける。ゆっくりお酒が入ってゆくのが心地いい。和服にフォークとはやはり奇妙だがそれにも慣れてきた。 #空想の街 #飴売 #ヴェンディッタ@catnap_7

黒巣真音 @catnap_7

「ゆっくりなさってくださいね。何かあれば、声かけてください」和装が似合うなあ、と見惚れてしまいそうになって、慌ててカウンターを出た。ダーツボードの方へ行く。何飲む？常連客には軽口で注文を取った。やっぱりまだ緊張してしまう。@Re_TnoiSa #空想の街 #飴売 #ヴェンディッタ

黎沓 @Re_TnoiSa

どれくらいこの店に居ただろうか。店の主人は先程と変わらずテキパキと働いている。自分にもあんな軽快さがあれば、と飴売りは思った。何杯目かのカクテルを飲み干し奥へ声をかける。「すみません、お勘定、お願いできますか？」#空想の街 #飴売 #ヴェンディッタ@catnap_7

黒巣真音 @catnap_7

「はーい」声を聞いて #飴売 さんのところへ向かう。「お代、こんな感じです」と紙を見せた。お釣りを渡しながら問い掛けてみる。「良かったら、また、いらしてくださいね。何も無いところだけど」と。@Re_TnoiSa #空想の街 #ヴェンディッタ

黎沓 @Re_TnoiSa

お釣りをしまい笑いながら答える。「えぇ、もちろん。こんなに心地よくお酒が飲めたのは初めてです。」今度来るときはぜひダーツをしたいと思った。「ありがとうございました。素敵な夜を。」 #空想の街 #飴売 #ヴェンディッタ@catnap_7

黒巣真音 @catnap_7

「ありがとうございます！」思わず、飛び跳ねそうになった。嬉しくて泣きそうでもある。色んなものを堪えて #飴売 さんを送り出した。「素敵な夜を」言葉を返して店内に戻る。本当に素敵な夜だと思った。@Re_TnoiSa #空想の街 #ヴェンディッタ

黒巣真音 @catnap_7

ゆうるりと、接客をしながら、夜が更けていく。こんなにも #空想の街 が、愛おしいと感じるようになるなんて、思いもしなかった。「あ、はい。かしこまりました」離れたダーツボードからアルコールの注文が入る。さて、仕事、仕事。#ヴェンディッタ

黒巣真音 @catnap_7

カランコロンとドアベルが鳴る扉を開けて。真っ赤な髪と瞳の女店主が顔を覗かせて「いらっしゃい。何を飲む？それとも、ダーツですか？」って聞いてくれるはず。#空想の街 のダーツバー #ヴェンディッタ 店主のディターナは、最近少し接客が身についたようだから、是非、足を運んでみると良い。

黒巣真音 @catnap_7

え？俺？さぁねぇ。名乗る程のモノでもないよ。頑張れ、ディターナ。また、来年。 「……え？」 ディターナの頬を風が掠める。店内なのに、だ。ディターナは揺れた赤い髪を一掬いして撫でた。 「……あ、うん。頑張るよ」 #空想の街 #ヴェンディッタ