巡礼(聖地)SS本取材記

この秋、武蔵境中心を舞台とするSS本を発行します。これまでに呟いた取材先の話&関連・連想SSをまとめてみました。 *お店・施設等は実在しておりますが、SSはフィクションです。関係各位とは一切関係ありません。
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取材へGO!

サークル/巡礼課の本発行の重要工程として現地取材(という名の散策)があります。
発行予定の本の雰囲気がちょっと伝わる・・・かも?

待ち合わせ…

関東図書基地巡礼課 @kjunrei

駅で郁を待ちながら思った。 郁はいつも走ってやってくる。 デートの時は時間を気にするなと言っても気になるらしい。 なので提案してしてみた。 寮のロビーで待合せすればいいんじゃないか?と。 郁は「駅で待合せの方がデートな感じがして好きです」とこちらをノックアウトする台詞を吐いた。

2014-07-14 09:06:25
関東図書基地巡礼課 @kjunrei

電車が着くのと開きかけのドアをすり抜けて走り出す。 全力疾走しなくても待っててくれるのは知ってるけど少しでも早く会いたくて待たせたくなくて走ってしまう。 階段を駆け降りて乱暴に改札にタッチして柱を背に立っている彼の元まで走る。 「お待たせました!」 人の目を気にせず声を出した。

2014-07-14 08:39:13
関東図書基地巡礼課 @kjunrei

「ここの駅、初めてチュウなんですね!」 なんのことかと思ったら発車ベルの話だ。 初めてのキスといえば本屋のバッグヤード。その後の病院でのキス。 お互いが好きという代わりにキスをした。 ふと、隣を見ると郁も同じことを思い出しているのか顔を赤くしていた。

2014-07-14 08:20:54

取材開始!

…といってもネタばれしないように断片的だったり、全部が全部登場する訳でもなかったり。実際にある場所・施設が舞台故に素材はたくさんあります。

狛江駅

関東図書基地巡礼課 @kjunrei

今日はオフ本のための巡礼日です。 何故、狛江からなのかは堂郁日和をお楽しみに! pic.twitter.com/X8exka7k0K

2014-07-14 10:15:22
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国立天文台

関東図書基地巡礼課 @kjunrei

目的地のひとつ。 ここでデート?する人達がいます。 pic.twitter.com/2eZPOthm79

2014-07-14 12:21:10
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関東図書基地巡礼課 @kjunrei

(´-`).。oO(こぼれ話。天文台=国立天文台(NAOJ)です。 nao.ac.jp 武蔵境駅からもバス、またはほんのちょっと遠出気分で徒歩でも行けるスポットです。一般見学できる施設も多数あり/風助) pic.twitter.com/6t3WOTLnex

2014-07-20 21:54:25
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関東図書基地巡礼課 @kjunrei

「最後の一個立ったから買っちゃった」 乱暴に渡されたのは天文台チロル。 その場で開けて一つを口に放り込まれた。 「なんの真似だ?」 「美味しい?」 「ああ」 「じゃこれを担保にお願いがあるの」 またかと思いつつも心が弾む。 「花火がしたい」 「わかった」 #夏休み直前手柴祭り

2014-07-21 07:13:20
関東図書基地巡礼課 @kjunrei

天文台チロル売り切れ〜。 次の入荷は10月の末…。

2014-07-14 12:02:03

【天文台チロル】
国立天文台公認のオリジナルグッズオリジナルデザインのチロルチョコセットというものが存在します。
http://www.utcoop.or.jp/coopnews/news/201312/article-05.html
が、残念ながらこの時には人気or夏場の為か売り切れており…。

関東図書基地巡礼課 @kjunrei

「教えて欲しいことがあるんだけど」 小牧がそんなこと言うなんて珍しいなと思いつつ郁は次の言葉を待つ。 「天文台のツアーって毬江でも大丈夫かな?」 郁は自分の携帯を開いて言う。 「こことここなら大丈夫だと思います」 「ありがとう」 「珍しいですね」 「俺の趣味に付き合って貰うんだ」

2014-07-21 06:54:44
関東図書基地巡礼課 @kjunrei

「趣味?」 「そう、ある本読んだら暦学に興味持っちゃってね。毬江にも進めたら毬江も行って見たいっていうから…」 「暦学ってなんですか?」 「暦ってさ、どうやって決めたかわかる」 「わかりません」 「天文から導きだされるんだよ。星の位置からね」 「どうやるんですか?」

2014-07-21 11:34:06
関東図書基地巡礼課 @kjunrei

「そこは本を読んでごらん。俺も堂上の本借りたんだ」 え?と躊躇する郁。 「わからないことは堂上に聞きながら読めば一石二鳥だよ」 でも…ともじもじする郁は乙女だ。 「ライトノベルも書く作家さんだからわかりやすいよ。本が難しいなら映画もあるよ」 小牧は笑みを浮かべながらその場を去った

2014-07-21 17:11:47
関東図書基地巡礼課 @kjunrei

堂上が本を片手に何か悩んでいる。 後ろから覗きこめば、小さな碁盤が手元に置かれていた。 これは話しかけない方がいいな、と判断した郁はその場を離れて珈琲を淹れて戻る。ひとつは堂上用だ。机に置くと、すまんな、と言って堂上は本を置いた。 「熱心ですね」 「やりだしたら面白くてな」

2014-07-22 06:46:07
関東図書基地巡礼課 @kjunrei

「最初はあんなに逃げてたのに」 いや、まぁ、と言葉を濁した後、堂上は引出しから一冊の本を取り出した。 「天地明察?」 これの主人公が囲碁をやっててな。と堂上は説明してくれる。 暦学の話が出てきて郁にもわかった。これが小牧の言ってた本だと。なので頼んでみる 「貸して貰えませんか?」

2014-07-22 14:07:16
関東図書基地巡礼課 @kjunrei

「いいぞ」 「ほんとですか!」 「ただし、地味だぞ。お前の好きなアクションはない」 「本にはアクションばかり求めてません」 すまん。と堂上は郁の頭に手を置いて撫でる。 「お前が月末までに読み終えたら映画にいくか」 「え?」 「来月一週間だけこれの映画があるんだ」 「読みます!」

2014-07-22 17:10:25
関東図書基地巡礼課 @kjunrei

朝早く人気のない商業ビルの映画館へと行くために載ったエスカレーターは堂上が先で。楽しそうに話しかけてくる郁より目線が高い。 だから魔が差したのだろう。 人目がないのを確かめて唇を重ねた。 「んっ…」 ビックリしたのに応える反応が可愛くて貪ってしまったのは許して欲しいところである。

2014-07-23 05:04:54
関東図書基地巡礼課 @kjunrei

「数独に嵌まってるんですって?」 黙々とパズルを解いていたらそう声をかけられた。 「ああ」 「なんで?」 「天地明察って本知ってるか?」 「知ってるけど…。まさか、それで?」 「ああ、そうだ。堂上二正が読んでて俺が借りた」 「あんたなら囲碁でしょ」 「…そっちは言ってないからな」

2014-07-20 06:39:38
関東図書基地巡礼課 @kjunrei

「未だに内緒にしてるの?」 「バレたら隊長の相手しなきゃならないからな」 「すればいいのに」 「嫌だ」 「バラしちゃおうかな~」 「奢ったろ?」 そうね。と柴崎は残念そうに呟いて、首を傾げた。 「主人公は天文学よね?」 「そっちは散々やったから、数学なんだ」

2014-07-20 09:46:30
関東図書基地巡礼課 @kjunrei

「お前、詳しいな」 普通、暦学=天文学の話だと思うのに、囲碁も数学も出てくる話だと柴崎は知っていた。 「読んだもの。この作者としては毒がなかったけど、流石の出来だったわ」 「どこが面白かった?」 そうねぇ…と言いかけて柴崎はやめた。 「今夜、飲みながら話しましょう」 「わかった」

2014-07-20 16:20:31

【国立天文台の展示物】