#日刊小説 まとめ 2週間目

2週間目に突入したので新たにまとめを作ったよ! 3週目→http://togetter.com/li/708374 支部にまとめてるよ http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=4220289
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りんねさん @tmn15679

おはようございます~ 今日はお出かけする用事があるので早めに #日刊小説 やっちゃいますよ~

2014-08-11 04:37:51
りんねさん @tmn15679

91:アカイウス王の英霊軍は、聖アンドレ十字を空中に浮かべながら、の指示のもとに忌まわしき化け物に突撃を開始する。 <さまようもの>と呼ばれるこの怪物には物理的な攻撃や通常の炎や冷気などは一切通用しない。光と、魔術的な要素を持つ攻撃のみが影響を与える。 #日刊小説

2014-08-11 04:38:15
りんねさん @tmn15679

92:しかしこの英霊の軍勢は髪と守護聖人の加護を受けた神聖なる存在であり、この悍ましき存在に対しては十全の効力を持って攻撃をすることができた。 これはこれは……流石はは女王の剣というべきかな。 ホームズは横目にそれを見ながら感心をするのだった。 #日刊小説

2014-08-11 04:41:17
りんねさん @tmn15679

93:一方のレ ナードは、ホームズが早口でこの怪物の特性を伝えてきたので、先程まで使用していたクロスボウをコートの中に仕舞いこむと、黄金色の銃を取り出した。 それは奇妙に口径が大きく、レナードはさらに懐からそれなりの大きさの弾丸を取り出してその銃に詰めた。 #日刊小説

2014-08-11 04:49:18
りんねさん @tmn15679

94:レナードが狙いをつけてその銃を部屋の天井に向けて撃つと、銃口からは銃弾ではなくまばゆく輝く光が飛び出した。そして、それは天井の周囲でただよう。 ウィル・オー・ザ・ウィスプ……俗にいう鬼火の一つであり、魔術体系によっては光の精霊に分類されることもある。 #日刊小説

2014-08-11 04:55:54
りんねさん @tmn15679

95:その、銃は? エスティの問に、レナードは弾丸に込めた魔法を打ち出す銃だ、と短く答える。 そして、天井に漂い続けるその光は、完全なる闇の中でしか存在することができない<さまようもの>に激しい苦痛を与える。 苦しみながらもこの化け物は、ホームズに煙状の肢を伸ばす。 #日刊小説

2014-08-11 05:02:24
りんねさん @tmn15679

96:ホームズはボクシングのフットワークを用いながら煙状の肢を避けるが、それは何度も襲い来る。 黒い多面体の入った金属製の小箱を探してくれ!! ホームズの叫び声が響く。 レナードとエスティは室内を見渡し、それを見つける。だが、それは怪物の後ろにあった。 #日刊小説

2014-08-11 05:06:24
りんねさん @tmn15679

97:どうしよう、あれじゃあ取りにいけないわ。 不安そうなエスティに対し、レナードは自分に任せろというと、左腕を小箱に向けた。 次の瞬間、レナードの腕からワイヤーが射出され、小箱に絡みついてから巻き戻る。 そうして、小箱はレナードの手中に収まった。 #日刊小説

2014-08-11 05:08:26
りんねさん @tmn15679

98:箱を開けて光に晒すんだ! 煙の肢を避け続けながらホームズが怒鳴る。 レナードは言われたとおりに箱を開けると、中に入っている奇妙な多面体を、先ほど呼び出した光の下に晒す。すると<さまようもの>は多面体に吸い込まれるようにして消えていったのだった。 #日刊小説

2014-08-11 05:16:45
りんねさん @tmn15679

99:荒い息が、室内に漏れる。 しかし不死者であり人間的な疲れを知らないレナードはこの邸宅の出入口の方に戻ると、先ほど叩きのめした男たちをあのワイヤーを用いて拘束し始めた。どうやら、このワイヤーは何本も射出できるらしい。 その間に、ホームズはヤードを呼び出していた。 #日刊小説

2014-08-11 05:19:24
りんねさん @tmn15679

00:さて、ヤードが来るまではこの邪教徒とこの部屋を監視しておこう。それと伯爵、もし手持ちの魔術か何かでこいつらの意識を奪えるなら、眠らせておいて欲しいのだが…… ホームズのリクエストに答え、レナードは男たちの瞳を覗きこんだ。吸血鬼の、魅了の瞳だった。 #日刊小説

2014-08-11 05:21:21
りんねさん @tmn15679

ということで本日の #日刊小説 はここまで。 なお、闇を彷徨うものはトラペゾヘドロンの石を光に晒すと退散させることができるという記述がありますが、石を経由して元いたところに戻るような描写にしてみました。 あとレナードの銃はダイの大冒険の魔弾銃がモチーフです。

2014-08-11 05:24:24
りんねさん @tmn15679

あと #日刊小説 今回でちょうど100ポストでした。

2014-08-11 05:46:59
りんねさん @tmn15679

01:再び呼び出されたレストレード警部と巡査達によって、星の智慧派の信者たちは連行されていった。おそらく、死刑でしょうとはレストレー部警部の弁だ。 それにしてもあの蒸気甲冑、かなりの音がしますわね。 エスティがそう言うと、ホームズが我が意を得たりとばかりに微笑んだ。 #日刊小説

2014-08-12 14:53:20
りんねさん @tmn15679

02:さて、講義の時間だ、エスティ。あの蒸気鎧はかなりうるさい。そして、あれを着用するのは基本的に夜間の巡回の時などだ。どうしてか分かるかね? ホームズのその言葉は教師のようだった。 その騒音そのものが、存在を誇示するための示威行動兼ねているのではないでしょうか? #日刊小説

2014-08-12 14:56:18
りんねさん @tmn15679

03:エスティは理解が早い。実にそのとおりだ。 ホームズは出来の良い生徒を見る目でエスティを見つめる。 つまりあの騒音で、良からぬことを企んでいる者達は、何もせずに逃げ出すことを期待している……そういうことですわよね? エスティの言葉に、ホームズは満面の笑みになった。 #日刊小説

2014-08-12 14:58:14
りんねさん @tmn15679

04:いいね、エスティ。君ならばあの人とも対等に渡り合えるようになるかもしれない。 ホームズは、嬉しそうに言う。 あの人――かつてホームズを出し抜いた女性、アイリーン・アドラーのことだ。 さて、講義はここまでだ。現場の後始末を始めよう。 その言葉に従い、作業を始める。 #日刊小説

2014-08-12 15:02:02
りんねさん @tmn15679

05:ホームズとレナードが魔術的知識に照らし合わせて邪教徒の儀式の後始末をする。エスティは二人の指示を受けながら、魔術的な事柄について色々と学んでいく。 ふと、床の段差に躓いたエスティが転びそうになる。 それを見たレナードは無言でエスティの手を引っ張り、抱き寄せた。 #日刊小説

2014-08-12 15:07:43
りんねさん @tmn15679

06:あっ…… 思わず声を漏らすエスティ。 危ないよ、足元には注意し給え。 レナードの注意にも、エスティはやや上の空だった。このようにして異性に抱きとめられる経験自体が初めてだったからしかたがないことではあるのだが…… エスティは、レナードに礼を言って、離れた。 #日刊小説

2014-08-12 15:12:19
りんねさん @tmn15679

07:再び作業を始めたエスティは、奇妙なものを発見した。巧妙に偽装された、地下室へ続く扉だった。 でかした! とはいえ、これは多少の危険を覚悟せねばなるまい。 ホームズはそう言うと、例の通信装置を用いて誰かに連絡を始めた。待つこと30分、奇妙な格好の女性がやってきた。 #日刊小説

2014-08-12 15:17:06
りんねさん @tmn15679

08:その女性は、全身を覆う、レザー製のつなぎと大きな耳あてと、口元に続く細い何かがついた帽子、そして大きめの眼鏡で全身を固めていた。 お久しぶりです、ホームズさん。 久しぶり、クラリッサ。 挨拶を交わしながら、二人はがっしりと握手をする。 #日刊小説

2014-08-12 15:26:23
りんねさん @tmn15679

09:紹介しよう。この女性はクラリッサ・ホプキンズ。王立の技術研究所で様々な研究や発明をしている女性だ。エイダ・ラブレスの後継者とも目されているね。 ホームズの言葉には、クラリッサに対する良い評価しか含まれていなかった。 はじめまして、クラリッサ・ホプキンズです。 #日刊小説

2014-08-12 15:29:42
りんねさん @tmn15679

10:クラリッサの挨拶を受けて、レナードが、次いでエスティが自己紹介をする。 あ、言い難いだろうから、クラリスでいいですよ。 クラリスは、微笑みながらそう言った。 いやー、自分もおかしな格好の自覚はあるけど、そちらの兄さんもなかなかだね。 レナードへの言葉だった。 #日刊小説

2014-08-12 15:36:10
りんねさん @tmn15679

11:どういうことだろうか、レディ・クラリス。 レナードが尋ねると、レディなんて身分じゃないから、ミスでいいよ、と言いつつも、クラリスは答え始めた。 つば広の黒い帽子、金属繊維入りの防護服の上には、隠しポケットがたくさんある真っ黒なコート。これがおかしくないとでも? #日刊小説

2014-08-12 15:39:18
りんねさん @tmn15679

12:確かに日中なら若干怪しげかもしれんが、服装の話をするために君を呼んだんじゃないんだ。見てくれ、ここに地下に続く扉がある。 この先はかなりの危険が予測される。だからこそ、君の退魔用の電子兵器の力を借りたくてね。 ホームズはそう言って、その場をおさめたのだった。 #日刊小説

2014-08-12 15:43:48
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