とある人形と修理屋の話。
- Lelm_nocturne
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@Doll_True (目的もなく街中を歩いていた少年の目に一件の店がとまる。窓から見える見目麗しい人形に思わず息を呑んだ)
2014-08-08 14:44:08@Lelm_nocturne (中では店主らしき男性がリボンを筒に巻いているのが見える。少年の視線に気がつき、優しげな微笑みを向ける)
2014-08-08 14:56:25@Doll_True 「いえ…確かに綺麗ですけど、気安く手に入れられる値段じゃないですねえ…。ここは人形屋なんですか?」店内を見回し様々な顔をした人形と目を合わせる。だが隅の方を見て何かに気を止めた。
2014-08-08 15:06:25@Lelm_nocturne うふふ、まぁそうですわね、新作ですし少々値段は張りますわ。 ? どうかいたしました?(相手の目線を追って)
2014-08-08 15:12:22@Doll_True 「あ…いえ、あの人形売らないんですか?綺麗な顔なのに…壊れてるから」隅に置いてある値札のない等身大の着物を着た本物のような少年の人形を見た。綺麗な顔をしているがよくみると両足とも太ももから先が欠陥している。
2014-08-08 15:20:01@Lelm_nocturne ああ…あれは売約済みのものなんです。と言っても、約束の日からもう何年もしてるんですけどね…。置いておく内に段々と崩れていってしまって。本来なら ああ崩れはしないんですが、何故かねぇ。
2014-08-08 15:23:10@Doll_True 「なんか…生きてるみたいですねえ。人を象った物には命が宿るといいますが、どうなんでしょう。…で、あの子はどうなってしまうんですか?」目をつむりまるで眠っているような人形を見つめた
2014-08-08 15:27:03@Lelm_nocturne あのまま朽ちてしまえば廃棄ですかねぇ。そもそも売約なさったのは軍人さんですし、もしかしたらもうとっくに亡くなっているのかも…(人形に近づき指で瞼を押し上げると夕焼け色の瞳がキラリと光る)
2014-08-08 15:39:02@Doll_True 「そうなんですか…あの、よろしければ買取りできませんか?駄目なら、せめて修理だけでも」夕焼け色の瞳を見て心が動く
2014-08-08 15:56:24@Lelm_nocturne 買い取りですか?(数秒悩んだあと 頷いて) どうせもう引き取りも来ないでしょうし、いいですよ。格安でお譲りします。(メモを取り出し値段を書いて渡した)
2014-08-08 16:05:13@Doll_True 「本当ですか…!?ありがとうございます」嬉しそうな笑みを浮かべポケットから財布を取り出しメモ通りの値段を渡す
2014-08-08 16:09:52@Lelm_nocturne はい、確かに。(お金を受けとると人形をそっと抱いて木箱に寝かせる)大きいからお待ち帰りには気を付けてくださいね。
2014-08-08 16:31:45人形を迎えた店主の少年は店の二階の部屋で、人形を品定めしていた。
「…人形に魂を宿したりってできないのかなあ」目の前の腰掛けに座っている甘美な少年を見つめる。着物を脱がし大きめのシャツを着せてやると一層壊れた両足が顕になっていた。
2014-08-08 21:47:32「でもなあ、こういうのは一体誰に相談すればいいんだろうか。馬鹿馬鹿しいしね…人形と友達になりたいだなんて、小さい女の子みたいだ」真っ白な冷たく固い頬を撫でても勿論反応はない。只々そこに『物』として存在しているだけだ。
2014-08-08 21:50:20その後、どうにかして人形を生かしてやれないか検討したが結局断られ頭を悩ませていました。そこに一人の少年が界隈に訪れたのでした。
『ねこふんじゃった、ねこふんじゃった♪』顔に大きな継ぎ接ぎのある16歳ほどの少年が、靴にへばりついた猫の内臓を拭き取っていた。近くには大量の猫の死骸と血まみれのナイフが散乱して一般人なら目も当てられない光景を満足そうに楽しげに見つめ、塀の上で足をパタパタさせている。
2014-08-10 22:26:37『猫も悪くないけど…やっぱり人間に限るなー、猫とかは叫ばないし乞わないし〜。また仕事って名目で殺り放題したい…頼んでみよっかなー』死骸を愉快そうに蹴りあげ塀から降りる。ナイフを回収し血で洗い流すと、そのまま闇夜へ消えた。
2014-08-10 22:35:20『あれ、どこだったけー...てか猫の血って取れにくいし臭いし最悪だな。こんなんならついでに、もっと駆除すりゃよかった。あー、人間殺したい』継ぎ接ぎの少年は暗い路地を歩きながら血まみれの身体を気持ち悪そうに猫の生革で拭い、そのまま投げ捨てた。
2014-08-11 01:25:17『...っとお。なんか着いちゃったよ〜流石、俺だわ』自画自賛しながら、立ち止まる。closedのプレートがかかった扉の上には【夜想曲】という看板がかかっている。
2014-08-11 01:29:03突然の来客に店主は歓迎はしませんでした。そんな店主に暦と呼ばれた少年はとある話を持ちかけます。