「フランスミステリベスト100」結果発表

2014年7月31日~8月12日にTwitter上で実施したフランスミステリ・オールタイムベスト選出アンケートの結果発表(8月13日)の模様をまとめたものです。 実施要項: http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/20140731/1406760796 結果一覧: http://www36.atwiki.jp/asianmystery/pages/237.html 表紙画像付き一覧 続きを読む
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Dokuta 松川良宏 @Colorless_Ideas

【17位(34ポイント/9票)】 『殺人者は21番地に住む』S・A・ステーマン ステーマンはフランス語圏では珍しく、戦前からトリックを中心に据えたミステリを書き続けたベルギーの作家。今回のアンケートではこの作品が飛び抜けた人気を見せた。

2014-08-13 23:34:52
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【16位(37.5ポイント/7票)】 『奇岩城』(奇巌城)モーリス・ルブラン 2012年版『東西ミステリーベスト100』にランクインしたフランス語圏作品4作のうちの1作がこの順位で登場。

2014-08-13 23:36:43
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【14位(39ポイント/7票) 2作】 『八点鐘』(短編集)モーリス・ルブラン(7票) 『私が、生きる肌』【旧題:蜘蛛の微笑】ティエリー・ジョンケ(6票) 前者は「クイーンの定員」にも選ばれた謎解き重視の短編集。ルパン物。後者は映画化を機に2012年に改題・新装版が刊行された。

2014-08-13 23:41:15
Dokuta 松川良宏 @Colorless_Ideas

【13位(40ポイント/6票)】 『殺人四重奏』ミッシェル・ルブラン 「ポラールの法王」(ポラールは「ミステリ」の意)と呼ばれた作家の代表作。1956年のフランス推理小説大賞受賞作。ミッシェル・ルブランは邦訳は10作ほどあるが、投票はこれと『パリは眠らない』の2作に集中した。

2014-08-13 23:44:43
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【12位(41ポイント/7票)】 『813』『続813』モーリス・ルブラン ルパンシリーズを代表する長編。1985年版『東西ミステリーベスト100』では41位だったが、2012年版では代わって『奇岩城』が100位以内(92位)に入り、『813』は136位に落ちてしまった。

2014-08-13 23:49:03

以下、ベスト10作品

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【10位(44.5ポイント) 2作】 『第四の扉』ポール・アルテ(8票) 『パパはビリー・ズ・キックを捕まえられない』ジャン・ヴォートラン(7票) 「現代フランスでこんな作品が書かれているのか!」と日本の本格ファンを興奮させた作品と、ノワール作家の代表作。対照的な作品が並んだ。

2014-08-14 00:07:34
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【9位(51ポイント/8票)】 『怪盗紳士ルパン』(短編集)モーリス・ルブラン 『八点鐘』とともに「クイーンの定員」に選ばれている、ルパンの記念すべきデビュー短編集。訳者の保篠龍緒にいわせると、本当は「リュパェン」なのだが、分かりやすいように「ルパン」を選択したのだという。

2014-08-14 00:12:08
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【8位(52ポイント/8票)】 『私家版』ジャン=ジャック・フィシュテル 歴史学者がものした初の小説。出版界を舞台にした復讐譚。1994年のフランス推理小説大賞受賞作。

2014-08-14 00:15:49
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【7位(68ポイント/11票)】 『死者を起こせ』フレッド・ヴァルガス ヴァルガスは現代フランスを代表するミステリ作家。邦訳が5作あり票が分散してしまったが、なかでも三聖人シリーズの第1作であるこの作品が票を集め、第7位に入った。

2014-08-14 00:17:53
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【6位(68.5ポイント/12票)】 『わらの女』カトリーヌ・アルレー フランスの心理サスペンスを代表する作品。世界中で翻訳されたが、なぜかアルレーはフランスではなかなか人気が出ず、国外で先に作品が出版されることが多かったという。0.5ポイント差で後続を振り切り、第6位に。

2014-08-14 00:22:34
Dokuta 松川良宏 @Colorless_Ideas

【5位(71.5ポイント/15票)】 『シンデレラの罠』セバスチアン・ジャプリゾ 2012年に新訳が出てますます評価が上がったフランスミステリを代表する傑作。

2014-08-14 00:26:14
Dokuta 松川良宏 @Colorless_Ideas

【4位(77ポイント/13票)】 『騙し絵』マルセル・F・ラントーム 第二次世界大戦中に捕虜収容所で暇つぶしとして書かれた本格ミステリ3作のうちの1作にして、密室ミステリの傑作。残りの2作、『聖週間の嵐』と『十三番目の銃弾』もぜひ訳してほしい。

2014-08-14 00:32:23
Dokuta 松川良宏 @Colorless_Ideas

【3位(115ポイント/17票)】 『黄色い部屋の謎』ガストン・ルルー 言わずと知れた古典ミステリ。1908年発表の密室物。2012年版『東西ミステリーベスト100』で、フランス語圏作品ではこれが最上位(28位)だった。

2014-08-14 00:35:49
Dokuta 松川良宏 @Colorless_Ideas

【2位(143.5ポイント/23票)】 『殺人交叉点』フレッド・カサック 投票期間の中盤まではこの作品が群を抜いてトップを走っていました。まさかの逆転で第1位は……?

2014-08-14 00:39:41
Dokuta 松川良宏 @Colorless_Ideas

【1位(151.5ポイント/25票)】 『ウサギ料理は殺しの味』ピエール・シニアック 8ポイント差、2票差でこの「怪作」が第1位となりました。

2014-08-14 00:42:08

作家別ランキング

Dokuta 松川良宏 @Colorless_Ideas

そして続いて、作家別ランキング(上位30名)を発表します。それぞれの作品に入った点数を、作家ごとに単純に合算したものです。シムノンやアルレー、ボアロー&ナルスジャックら、邦訳が多くて票が割れてしまった作家にご注目ください。

2014-08-14 00:53:49
Dokuta 松川良宏 @Colorless_Ideas

1位 モーリス・ルブラン 247(15作) 2位 フレッド・カサック 206.5(3作) 3位 ガストン・ルルー 157.5(5作) 4位 ピエール・シニアック 151.5(1作) 5位 フレッド・ヴァルガス 122.5(5作)

2014-08-14 01:05:00
Dokuta 松川良宏 @Colorless_Ideas

6位 ジョルジュ・シムノン 121.5(16作) 7位 カトリーヌ・アルレー 120(7作) 8位 セバスチアン・ジャプリゾ 116(4作) 9位 ボアロー&ナルスジャック 111(9作) 10位 ポール・アルテ 102.5(7作)

2014-08-14 01:04:02
Dokuta 松川良宏 @Colorless_Ideas

11位 シャルル・エクスブライヤ 95(6作) 12位 ジャン・ヴォートラン 88(3作) 13位 カミ 82(4作) 14位 マルセル・F・ラントーム 77(1作) 15位 ジャン=パトリック・マンシェット 68.5(3作)

2014-08-14 01:01:59
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16位 S・A・ステーマン 60(4作) 17位 ブリジット・オベール 58(3作) 18位 ジャン=ジャック・フィシュテル 52(1作) 19位 ミッシェル・ルブラン 50.5 (2作) 20位 ジョゼ・ジョヴァンニ49.5(4作)

2014-08-14 01:01:25
Dokuta 松川良宏 @Colorless_Ideas

21位 A・D・G 44(2作) 22位 フランク・ティリエ 41.5(4作) 23位 ティエリー・ジョンケ 39(1作) 24位 フレデリック・ダール 38.5(4作) 25位 ダニエル・ペナック 37.5(2作)

2014-08-14 00:59:27
Dokuta 松川良宏 @Colorless_Ideas

「フランスミステリベスト100」作家別ランキング 26位 エミール・ガボリオ 33.5(3作) 27位 ユベール・モンテイエ 31.5(2作) 28位 ジャン=フランソワ・パロ 29(2作) 29位 ピエール・ボアロー 28(2作) 30位 ジュール・ヴェルヌ 24(5作)

2014-08-14 00:58:23
Dokuta 松川良宏 @Colorless_Ideas

というわけで、「フランスミステリベスト100」作家別ランキングはモーリス・ルブランが第1位となりました。フレッド・カサックはこちらでも惜しくも2位でした。

2014-08-14 01:06:42
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